劇場公開日 2025年9月5日

「外国映画に描かれた戦後日本のような感じを楽しむ」遠い山なみの光 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 外国映画に描かれた戦後日本のような感じを楽しむ

2025年9月6日
iPhoneアプリから投稿

なかなか渋そうな企画だと思いつつ、俳優陣に興味があって見に行った。

しかしやはり渋い。イギリスに住む長崎出身の日本人女性が家の処分と共に娘からの問いに対して日本に置いてきたものを振り返るのだが、、という感じの回想劇。

劇中の現代の舞台が80年代で振り返るのが戦後。頭の中で何かを変換しつつ観る。当然ながら再現するのにとてもお金が掛かってるだろうことはわかる装置の中で、とてもつつましい秘密が暴かれていくので、そのギャップが、、贅沢なのか地味なのかわからない映画。

そして確か『国宝』も外国人カメラマンであったがこちらも合作で監督が石川慶なので外国人カメラマンであり、ルックもわざとそうしてるのだろうけど、この密やかなエピソードにこのルックが最適解だったかはわからない。逆にこのルックと冒頭とエンディングに流れる音楽くらいが現代映画(つまり過去にはないアプローチ)を示してはいるのだけど、あのカチッとしたクリーンな感じが箱庭過ぎて日本人の戦後の密やかなヒダを描くものにあっているのかどうかはわからない。もっと吐き気がするような裏側があってはじめてイギリスでの回想が生きるような気がするが、とにかくあの女の子も男の子も美術も食べ物もいろんなものが箱庭的でクリーン過ぎで、いわゆる外国映画の中の日本のような感じでう〜ん。。。という感じ。ではあるが、確かに過去の日本映画のルックにないものではある。

しかし毎回個人的に石川慶監督の映画はそんなに乗り切れないので今回も、、、なのだけど。

お芝居の点では二階堂ふみが堂々と昭和の女優っぽいセリフ回しを披露。ただそういう役とは知らず、なるほどね。これ以上は言えない。

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