レイブンズのレビュー・感想・評価
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心の闇。
父の写真館を継がず上京し写真家として活動する深瀬昌久の話。
モデル(被写体)となってくれた洋子と恋に落ち、…モデル洋子が写真の主題となり、深瀬、洋子と2人で一つの作品を生みだすことになるが…。
瀧内公美演じた洋子のロングヘアーで隠す胸、この作風にこの感じ、この描写で嬉しいサプライズあるかも!?何て思ったのものの何もなし!残念!(←ネタ化してる
自殺しようと思えば飼い猫、正田に邪魔され、飲み屋・南海の階段、「この階段でいつか死ぬかも」が、まさかの伏線?!が過りながらも、こういう写真家がいたんだって感じ。
浅野忠信さんと瀧内公美さんの画力で観れた感じですかね。
ダメ人間ほど愛される
天才と狂気の狭間で揺れた写真家・深瀬昌久の生涯。闇を抱えるあまり、鴉のドッペルゲンガーに囚われていく展開は、どうしても『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』とダブる。両方とも鳥がモチーフになっているから余計そう思えてしまう。
監督のマーク・ギルは、前作『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』では、ザ・スミス結成前のモリッシーをとにかく甘ったれで優柔不断な男として描いていた。本作の深瀬も、ドッペルゲンガーに急き立てられるように自分が撮りたい写真の為に驀進する。傍目から見れば2人ともダメ人間。でもモリッシーは女性にモテて(しかも美人)ちやほやされ、深瀬もまた妻の洋子や後輩の正田に呆れられつつもサポートされる。2人とも母親に愛されていた点もそっくりだ。
しかし、そんな深瀬もついに洋子に愛想をつかされる時が来る。深瀬が手で作ったファインダーに彼女が嫌悪感を示していく様は、『ラストタンゴ・イン・パリ』のマリア・シュナイダーとジャン=ピエール・レオのオマージュか。実際の深瀬はその後に別の女性と再婚しているが、そのあたりはオミットされている。
鴉に導かれるように、自らも鴉となった深瀬。表現する事を生業とする者はとにかく面倒くさい人間ばかり。だからこそ市井の人は惹かれる。
浅野忠信や瀧内公美といった主要キャストはもちろん、脇役に徹した池松壮亮も良かった。浅野と高岡早紀は『バタアシ金魚』以来の共演というから驚き。
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