「父の記憶が…」レイブンズ ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
父の記憶が…
深瀬昌久の名は、写真集「父の記憶」を人に見せてもらって知った。その当時で写真集は絶版だったし、写真家がゴールデン街の階段で転落し、再起不能となり、新作が出るのは絶望的なことも知った。そういう前情報が、写真を見るのにフィルターをかけたかもしれないが、事情を知らずとも「父の記憶」は切なくて泣ける写真集だった。深瀬家の家族の歴史と、父への思いが胸を打つ…それが…あんな独善的で暴力的なお父さん!? あまりのギャップに呆然。まあ、この映画は伝記じゃないからね、これが事実というわけではないよね。
まあ、私にとっては深瀬昌久は「父の記憶」のイメージだけど、英国人監督にはもっと前の写真集「洋子」や「鴉」のイメージなのだろう。「レイブンズ」のタイトルもカラスだし、カラスが主人公の語り相手だし。このしゃべるカラスってのが、好みの別れるところかもしれないが、私はけっこう好きかな。カラスくんのおかげで、実在の人物を描いていても、どこか架空の出来事めいて見える。これは、日本人が深瀬を描くより、外国人の監督の方が、いい距離感なのかもしれない。洋子さんも、イギリス人だから映画化を許可したのでは、と推測する。そして、写真使用の許諾も取ったのはグッジョブだ。長らく深瀬の写真集は入手できなかったが、最近再販されたので、映画きっかけで売れるといいね。「父の記憶」も、私の記憶がおぼろげなので、また見たい。
洋子の登場シーン、フレームに現れてピントがバチっと合った瞬間にシビれたー。あの登場の仕方、うますぎる。瀧内公美の目が強くて、とてもいい。蠱惑的で、享楽的で、自己主張のはっきりしている洋子。でも、自由を欲しつつ、枠がないと少し不安、という感じがした。若い洋子は芸術家のミューズを楽しんでいたが、芸術家の不安定さを支えるには、自身も不安定だったのかな。でも、歳相応に成長変化したので、深瀬を最後まで見守れたのかも。
浅野忠信は写真家の役をやるの3度目じゃない? 縁があるのね。とはいえ、「地雷を踏んだらサヨウナラ」も観てないんだけど。ひとつ気になったのは、左目が閉じ気味なことかな。右利きなら右目がファインダー、左目は開けたまま被写体の状況を確認しながら、シャッターを押すというワザができると、とてもプロっぽい。次にオファーが来たら、ぜひ使ってくださいませ。浅野忠信のこの映画の一押しシーン…久しぶりに再会した洋子に再婚したと言われ、喜びからがっかり、持ち直すが視線泳ぐ、ここの表情の変化が最高にチャーミングだった。
エンドロールのthe cureは、まるでこの映画のために作られたかのようにぴったり。これだけでおしゃれ度が爆上がり。そして、不遇な最期と見られがちの深瀬を、こんなキラキラしたサウンドで彩ると、人がどう思おうと、本人は精一杯楽しんで生きたんだと、全肯定しているようで、とてもポジティブな締め方だった。
私は「イングリッシュ・ペイシェント」や
「シェタリング・スカイ」みたいな
破滅愛(?)みたいのがすきなんですよ。
昔観た映画をまた観るのも楽しいです。
たくさん食べてゆっくり休んで、元気回復して
くださいね。
お返事ありがとうございます。
札幌でも上映していました。
近いんですけれど、エレベーターの無いビルにある
個性的なミニシアターでした。
配信で観るのを楽しみにしています。
何も知らないから、もう少し知識を仕入れますね。
御上先生、見てらしたのですね。
実は松坂桃李が好きで、とても良かったですね
脚本の良さに驚きました。劇作家の人らしいですね。
ぷにゃぷにゃさん、
凄ーい‼️
「レイブンズ」をご覧になったんですか?
私は深瀬昌久さんの名前を一度も聞いたことが
ありません。
ちょっとこれから作品をネットでみれるか、
試してみます。
ぷにゃぷにゃさん、カッコイイ‼️
すごいマイナーな映画を、深瀬さんをご存知で。
外人監督なんですね。
アート系の映画館で上映してました。
興奮してすみません。
体調大丈夫ですか。
心配してました。
寒かったり暑かったり雨降ったり、
春先は身体にキツイですね。
お大事にしてくださいね。
「ウィキッドふたりの魔女」
3時間近い大作で、途中でちょっと一番盛り上がるところで、
寝てしまいました。
アチャー、でした。
目にも耳にも迫力満点でした。
そうですね、
ゴールデンウィークには終わってるかもしれないです。
☆☆☆
レット・ザ・リバーラン。
高校生の混声合唱、聴きましたよ。
すごい盛り上がる曲ですね。
今もハイスクールの合唱曲として受け継がれているんですね。
嬉しいです。
レベッカ・ファーガソンは吹き替えだと読みました。
長々とすみません。
それではまた。