ふたりで終わらせる IT ENDS WITH USのレビュー・感想・評価
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リリー・ブロッサム・ブルーム
アクションでもミステリーでもSFでもない、甘いラブ・ロマンスでもないアメリカ映画。
コメディでもないのに洒落た会話。
魅力的な主演女優。
アメリカ映画っていいなぁ。
運命のイタズラか、あのタイミングでの再会。
そりゃヤキモチ妬くわ。
ライルにも幸せになってほしかったと思うのは、男だからだろうな。
DV問題の話❔
題名に興味をそそられ、原作もコメントも読むこと無く(全く不知の状態)拝見
DVを母と娘で…ということなんでしょうが、幼なじみ(初体験の相手)もDVをしないとも限らんし…と思いながらのエンドロール ほぼ流れはこうなるだろ〰️なと先が読めてしまうのも… 結論はトラウマ(兄を拳銃🔫で撃った)を抱えたあの人の問題だと思うけど
DV啓発作品かな?
映画のエンドロールで
DV被害の呼びかけが流れるが
これが本作の主題だったのだろうか?
DVにせよ何にせよ。
支配欲や征服欲が強くなると立ち現れる問題である。
この支配欲や征服欲は一神教の世界に生きれば
日常茶飯なんだと思う。
つまりは、欧米型世界の広がりはもう不要だということで
それらの価値観がふんだんに織り込まれ
バッドサイクルを断ち切るのはふたりで
という本作の締めは感想のみならず感嘆の一息を
つくことができた◎
終わらせることは不可能‼️❓離れることは出来る‼️❓
世の中には二種類の人間しかいない、暴力する人かそうでない人か、暴力する人は死ぬまで治らない生まれつき。
私は男だが妻から数十年殴られ続けた、数年前頭蓋骨折全身打撲入院、保護され、離婚、でようやく解放された、それまで逃げず防がず、多分、殴られる自分にも理由がある、自責に囚われていた、今思うと、マインドコントロール。
映画では、ヒロインの母が、そんな位置関係だと思う、アメリカには多いのだろう、共感されるのは。
ホームレスとか、ほんとは違うんだとゆうにしては残飯漁りしてるし、ヒロインはいつも腹だしてるし、みんな挙動不審で怪しいし、なんか恥ずかしい人たちにしか見えないのは私だけだろうか。
ストーリーは成る程と思いました、ありがとうございました😊
心を打つ作品です。
事前情報なしで鑑賞したので、驚きの連続で、悲しくて楽しくて寂しくて心温まる良い作品です。
殴られる人も殴る人もそれぞれ大変なんだなあと。
自分は普段から、女性が化粧をしているのとスッピンなのとの区別ができないので、前半現代と過去との時間のいったりきたりに気づけませんでした。
それにしても主人公の恋人の妹、親友のアリッサのセリフにアメリカ人の個人主義ってスゲーなと思いました。
辛い過去をもつ兄が親友の夫となり暴力をふるっていることを知ったら、日本人ならもう顔を合わせることができないと思うんじゃないだろうか。
「兄のことを思っているけど、親友としていうけど彼とは別れなさい、そして私はいつまでも親友でいる」っていう境地にはなかなかたどり着けないなあ。
でも、この妹、昔見た人だよなあ、誰だっけかなあと、上映中ずっと考えていて、エンドロールで「ギフテッドで算数の問題だしといて電卓で計算してた先生だ!」って思い出したので、スッキリした~!!!ってのが、全体的な感想と混じってしまったような気はする。
タイトル「ふたりで終わらせる」「It ends with us」の意味を知ったときの深い感動
大好きな女優、ブレイクライブリーの極上のラブストーリーは全米、全世界で大ベストセラーの小説の映画化。
物語は男女間の社会的問題をテーマに展開される後半と打って変わっての前半はキュンキュンとする誰もがもう一度恋愛をしてみたい!と思わせる映像。
タイトル「ふたりで終わらせる」「It ends with us」の意味を知ったときの深い感動。
ブレイクライブリーの素敵な衣装、ボストンを美しく投影する光の風景も見所の至極のラブストーリー、お薦めです。
笑顔に引き込まれる
ゴシップガールのセリーナに恋焦がれていた…
あの頃と変わらない笑顔が見られて幸せ
髪の長さも同じ感じだったから余計に
世の中に溢れていて、今も悩んでる女性が沢山いるような内容のお話
リリーの複雑な心境が伝わり、心が苦しくなった
またライルがそうなってしまった過去も同情
世の中の多くの人に知ってほしい作品
それにしても…
ブレイク・ライブリーは不思議な女性
半開きの口のポカン顔はセリーナの頃から変わらない
でも美しい
ややポッチャリしてるから着実に歳は重ねてるけれど、美しさ変わらず
ブレイクて変わった名前だなと感じていたけれど…あの笑顔で見つめられて、男女問わず胸がドキドキしない人なんていないんじゃないかと思うほどのオーラ健在
※海外作品の不思議
出産シーンの産まれたての赤ちゃん…
まさかまさかCGじゃないと思うが…
であれば、とてもリアルで壊れそうで繊細で…出演させられてるのが不可思議
「映画見た」
今年276本目。
アメリカの映画見たと感じました。リリーがライルと初めて出会う所の会話が好き。ああ言うウィットの効いた会話アメリカ映画特有だなあと。今年8月公開「アビゲイル」の強盗6人の会話も印象に残っています。運命の人に出会って付き合わなくて、仕事辞めて会えなくなっても、もう一度だけ人生でどこかで会う事はあると思います。家族と行ったレストランでたまたま、自分もそう言う体験しましたし、今作も奇跡の出会いの作品。
良かった、ストーリーも好き 知り合いにも見てもらって、ちょっと語り...
良かった、ストーリーも好き
知り合いにも見てもらって、ちょっと語り合いたい
暴力は何があってもダメって分かってるんだけど、
リリーも言葉足らずだったりするよね、
って思ってしまったのは、
いつの間にかライルの気持ちに入り込んでいた模様
ライルも幸せに、ね
別れをポジティブに受け止められる映画
終わらせることはネガティブなことではない。
始めるために終わらせないといけない。
終わらせないと始まらない。
好きだからとか嫌いになったからではなく、自分がどう生きたいのか。
好きだからと言って顔色伺いながら生きるのは、
それは本当に理想なのでしょうか。
そうでないのならば、決断して自分の真の幸せに向かう必要がある。
映画はやはりいいなと思う。
ラストのシーンの女性の心からの笑顔、マイナスでなくポジティブに次の恋をスタートする姿を見て、この状態を作るんだって前向きになれる。
それは文章では伝わらない部分。
視覚から伝わるものだから、やはり映画はいいな。
危険すぎる愛に身を焦がして
今はなき昼ドラみたいなジャンキー感を求めて鑑賞。
こういう映画って相手役の俳優にどれだけハマれるかだと思うけど、2人ともイマイチだったかな~。
大人になった彼との再会シーンではちょっと笑ったし。
昼ドラまでいかなくても、映画で観るハーレクインロマンスを期待してる方も多いだろうから、もっと下世話で良かったと思うの。
医者の彼は、実は家族ぐるみのロマンス詐欺だったみたいな展開ほうがストーリーに違和感無いし、ガチムチになっちゃった再会の彼には、「あれから色々あって、今はゲイなんだ」とか言って欲しかった。
美しい風景いれて格調高く仕上げるのはいいけど、例のシーンを曖昧にせず、もっと解りやすく。タイトルも「危険すぎる愛に身を焦がして」とかにして。
でないと私が親友なら「その程度ならもうちょい我慢したら?」と言いかねないのである。
よかった
もうね前半は砂糖でコーティングされてて
ほんとにイラつくラブコメのようなんですが
後半で一気に印象が変わる
これが上手で。ほとんどの伏線が回収される。
真実とはこういったものなのだろう。
本当に傷を負ったものに寄り添う映画だった
教科書的
あらすじにも書かれてるし冒頭から仄めかされてるが、なんらか抱えている問題がなにかは明らかにされない。
そうこうしてるうちにすっかり良い感じのラブストーリー。そのうちに問題がなんとなく明らかになるとなるほどとなるし、対応も理に落ちすぎるほどに教科書的。
だからブレイク・ライブリーはプロデュースまでしてるのだろうし。「ふたりで終わらせる」の『ふたり』ってそのふたりだったのか、と納得…
しかしだとするとあのラストは蛇足なんではないかな…?
そこが疑問…
ブレイク・ライブリーの魅力全開!
前半恋愛。後半悩み。ラストの感動。
ブレイク・ライブリーはクールビューティなイメージですが前半の彼女は子供っぽい可愛らしさがありとても魅力的でした。結構ベッドシーンあるので気まずくなるのが心配な方は一人で見に行った方がいいです。
ベストセラーの原作とは少し変えてあったけど上手くまとまってていい映画でした。
悩んでいる女性にエールを送るような映画でした。
主人公の夫の妹が凄く良かった。彼女の言葉が格好良かった!
題名の意味が分かった時おおー!となります。
予告編、あらすじは読まずに行って下さい。殆ど予想ついちゃっておおー!となれなかったです。どうしてくれるねん!
なので絶対予告編見ないで行って下さい。
因みにイケメンDV夫が監督をしています。
妹に泣かされたよ
久しぶりにラブストーリー観ようかなとおもったらラブストーリーではなかった(良い意味で思ってたのと違った)
今から観る方は前半も気を抜かずに観ておきましょう。
5点でもいいんだけど、鑑賞後にポンタパス使えるのを知ったので0.5点引き(ちっさい奴ですみません。)
タイトルの意味はしっかり回収されます。
そう終わるのが美しいとは感じるんだけど、前半があまりにもキラキラするシーンが多くて、目が潰れそうになった。
僻み、羨望と言われてもしょうがないんだけど、絵に描いたような美男美女の恋愛ゲームを見せつけられてもね。
場違いなところに迷い込んだ気分をたっぷり味わうことになりましたが、タイトルの意味はしっかりと回収される作品でございます。
【”一度、愛した女性を傷つけるなんて男として絶対に赦せないよ!でもなあ・・。”今作は、純愛ラブロマンスを絡めたシーンテンコ盛りの、DV撲滅運動奨励映画でありました。再後半の数シーンは沁みたなあ。】
■リリー(成人になってからはブレイク・ライブリー)は、幼い頃から市長の父が母に手を上げる姿を見ながら育って来た。
故にか、高校時代に母親が暴力的な男を連れ込む事に嫌気がさして、廃屋に住んでいた同じハイスクールバスに乗るアトラス(成人になってからはブランドン・スクレナー)に、寝袋と食料をそっと提供し、そのうちに恋に落ちる。
成人して、リリーは父の葬儀の為に久しぶりにボストンに帰って来る。だが、葬儀に来た人たちの前で”父の良い所”を述べる事無く、”ゴメンなさい。”と言って立ち去るのである。
そして、ボストンに念願の花屋をオープンし、ボストンに帰って来た際に出会った脳神経外科医のライル(ジャスティン・バルドーニ)の姉アリッサ(ジェニー・スレイト)と共に働き出すのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・私見であるが、DVをする人は精神的にダメージを受けている人が多いと思っている。今作のライルが正にそれで、屋上で出会った際に何があったか知らないが、椅子を激しく蹴り上げた後に、笑顔を浮かべて、座っていた美しきリリーに言い寄って行く姿。衝動的暴力行動を取ってしまう男である事が分かる。
間違いなく、彼が6歳の時に父親の銃で兄エマーソンを撃ち殺してしまったトラウマが原因であろう。ライルの職業が脳神経外科医という設定も、シニカルであるが彼の秘めた哀しみと深い後悔を表していると思う。
・高校時代のリリーとアトラスが親密になって行く過程が、しっかりと描かれている所が後半に効いてくる作品構成も巧いと思ったな。
初めての相手って、ナカナカ忘れられないよな、と思っていたらアトラスがリリーの事を想っていた理由がもっと深いモノだったと再後半に分かった時は、沁みたなあ。
・ライルがリリーを愛していたのは事実だろう。
だが、彼がアトラスの存在を知り執拗にリリーに対し、ボストンの新進気鋭の店のNo1になっていたアトラスの店の紹介記事を”読め‼”と言って迫るシーンや、アトラスが”何かあったら・・。”と言って渡しておいた電話番号のメモがリリーのスマホに入っていたのを見た時に逆上する姿は、矢張り病んでいるよね。
それはライルにより階段から突き落とされたリリーに対し、ライルの姉アリッサが"弟の心は病んでいる。貴女は親友だけど、別れないと・・。”と忠告するシーンからも伺えるよね。
■ライルの子を身籠ったリリーが、彼と別居をしているアパートにライルがやって来るシーン。冷や冷やしたけれども、ライルは精神が安定していれば、イケメンの良い男なんだよね。一緒に生まれて来る子のために、ベビーベッドを組み立てて、リリーが”触る?”と聞くと嬉しそうにリリーのお腹を撫でる優しそうな表情。
そして、彼が務める大病院での出産の時も彼は、リリーの腕を握りながら支えるんだよね。けれども、娘が生まれた時にリリーはライルに”名前はエマーソン。エミーと呼べるでしょ。”と言いながら、ライルに離婚を告げライルもそれを受け入れるのである。
哀しいけれどもリリーの強さと、ライルの自分の衝動的にDVしてしまう理由を受け入れて去る姿が見事に描かれていたシーンである。
<ラストの2シーンも印象的である。
リリーは母と亡き父の墓参りをし、”別れようと思わなかったの?”と母に聞いた時に母が答えた言葉。”別れる方が、大変だったんだよ・・。”
そして、リリーが幼きエミーと歩いている時に偶然出会ったアトラス。
アトラスが言った”廃屋に住んでいた時に、命を絶とうと思っていたんだ。そこに君が差し入れをしてくれたんだよ。”という台詞は沁みたし、リリーが”今でも一人なの?”と聞いて優しく微笑むアトラスの表情には涙が出そうになってしまったよ。
そして、歩み寄る二人の姿と笑顔のアップで暗転するラストシーンも、良かったな。
エンドロールに流れたテロップがDVに苦しむ人たちに届けば良いな、と思った作品である。>
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■どーでも、良い事
・今作を撮影中に、ライアン・レイノズルが妻の事が心配でチョコチョコやって来て、ラブシーンになると”俺ちゃんは、赦さないぞ!”と言って、ギャーギャー騒いでいたかどうかは、私は知らない・・。
■改めて、思った事
・ブレイク・ライブリーを初めて劇場で観たのは「ロスト・バケーション」(個人的に、サメ映画の逸品だと思う。)なんだけれど、変わらずに美しく魅力的な女優さんだと思ったな。
期待度○観賞後の満足度◎ 上手く云えないけれども世の中が少しずつ変わって来ている(勿論良い方に)ことをそこはかとなく感じさせて何故か感動してしまった。
①オープニングの紅葉が美しいメイン州の風景に心が和む。ボストンの夜景も美しい。
そんな舞台設定に加え、ベストセラーの恋愛小説の映画化だということしか事前知識が無かったのと前半は上等なソープオペラみたいな恋愛映画のノリだったので勘違いしかけていたが、実は私達男が頭では理解しているつもりでも心というか肌感覚では殆ど理解出来ていない問題をデリケートに扱っている映画だった。
②当たり前ではあるが、基本的に男はPHYSICAL に女性より力が強い。だから力に任せて女性に絡んだり迫ったり言うことを聞かせようとするのは悪いことだとは頭では分かるのだか、被害者である女性がどんなにそういうことをされて恐怖・嫌悪を感じるかは理解出来ていないと思う。
(子供の頃に性被害を受けた男の子なら理解できるだろうけれども)
③だからでもないだろうけどDVはなかなか無くならない。
私の周りでも、一見良いカップル(夫婦)の様だったのに実は旦那がDV男だったり、会社では大人しくて真面目そうな人だったのに家では酷いDV男だったとか(この人、会社にばれて辞めました)ビックリすることが時々あった。
私は子供の頃から女性に手を上げる男は最低だとは思っていた。勿論自分でもこれまで女性に手を上げたことはない。でも結婚しなかったからだけかもしれず、結婚していたら喧嘩の時に手を出していたかも。それは自分でも自信はない。
④本作でも、最初から恋愛映画のつもりでも観ていたけれども、後から思い返すと最初からこのテーマの伏線は至るところに敷かれていた。
冒頭の父親の葬式でリリーが告辞を述べられなかった件。過去に何か確執があったのだろうとは思ったがヒロインの人間像を膨らませるエピソードの一つだろうと思っていたら作品テーマに思いっきり絡んでいた。
公の場では人望のあった(みたい)市長だっが家ではDV男だったのだ。
母親に「なぜ別れなかったの?」と尋ねた時の母親の言葉「だって愛していたし…」。
母親は私と同世代くらいと思うが、私の子供の頃(以前)はまだまだ女性の経済的自立は少なかったし(普通の主婦であれば仕事も見つけにくかったろうし)、妻は夫に従うものという考えがまだ根強かった。そういう時代に育ったからそういう考えを刷り込まれそうだけれども私は幸いそうではなかったし、映画を本格的に観出した1970年代はウーマンリヴ運動の時代でもあったけれども(1970年はたしか国際婦人デーが制定された年)、映画界でも女性映画が大量生産された時代で、『愛と喝采の日々』(なぜ女性だけ家庭とキャリアの二者択一をせねばならないのか)、『ジュリア』『歌う女、歌わない女』(女性間でも友情は育つ)、『結婚しない女』(女性の自立)、『ネットワーク』(男以上にワークホリックで野心があり上昇志向が高い女性)、『ウィークエンド』『エイリアン』(女性は守られる弱い存在ではなく必要に迫られれば闘う)と、それまでの社会通念を覆す映画が次々と出てきて、それをリアルタイムで観ていた私も大分感化されました。映画はやはり人の一生や考え方にに影響を及ぼすもんだね(特に頭の柔軟な若い時に観た映画は)。
本作の話に戻るけれども、アメリカでもまだそんな考え方が残っているとはやや驚き。アメリカの田舎は保守的だけれどもニューイングランド地方はまだ進歩的と思っていたので。
お母さんは「愛していたから」と言っただけだが、この「愛していた」という一言には沢山の思いが詰まっていたと思う。
アメリカ映画では何かあればすぐ「I Love You(愛している)」というけれども、この歳になると皆結構簡単にいうけれども“愛”って何かな、と最近よく思う。
“愛があるから”とか“愛しているから”というのが全ての免罪符になるとは思わないし、“愛している”と相手に言えば何をしても良いわけでもない。日本語には“恋”という言葉もあるから“恋”と言えばどういう感情かイメージしやすいんだけども“愛”という感情は大変茫漠としているし、“愛”と言えば聞こえは良いし美しいけれども悪く言えば便利な言葉である。
劇中で、ライルがリリーに「アトラスを愛しているのか」と訊いたのに対して、結局「分からない」と答えたけれども、実際にそういうものだと思う。
⑤そのアトラスだけれども、最初は、ヒロインの青春時代の恋人で、大人になってから再会してヒロインの心を揺さぶる存在になるという、よくある三角関係の話かいな、と思っていたら彼もある意味DVの被害者であることがわかりテーマの一方の重要な担い手であることがわかる。
母親はDV男ばかり連れ込むとアトラスは言った。それ以上の彼の母親に関する情報はなかったが、そういう女性が居ることもよく耳にする。
マゾヒストとまでは呼ばないものの、同じタイプの女性を選んでしまう女性たち(男にも同じことが言えるようだけれども)や、自分でないとその男を救えない救えない、その男には自分が必要だと勘違いする女性たち。
アトラスはそういう男たちの一人に暴力を振るわれたのかも知れないし、母親は彼より男たちを選んだのかもしれない。
愛の暴走と治癒
アメリカの作家コリーン・フーヴァーが実体験を基につづった小説の映画化で魅力的な男性と恋に落ちるも思いも寄らぬ事態に直面した女性の葛藤と再生を描きだす。愛の暴走と治癒。大人の恋のロマコメと戦慄。監督みずからが主演のB・ライブリーの相手役を請け負っておりそのへんの作品に込めたメッセージ性を帯びる。主人公自体の回想が割とシーンを占め、鈍重な雰囲気も漂う。ロマコメとシリアスの両方ともを獲得するのはやはり難易か。過去の自分自身との向き合いや決意、成長とヤングアダルト小説味ある題材なのだが大事な事柄を謳ってるためそれなりに観れる作品だった。
全44件中、21~40件目を表示