「USってふたりでいいの?直訳過ぎるだろ、ふたりで終わらせるって。追記:続編」ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
USってふたりでいいの?直訳過ぎるだろ、ふたりで終わらせるって。追記:続編
11月25日(月)TOHOシネマズ日比谷で「ふたりで終わらせる」を。
全世界で発行部数1000万部を記録するベストセラーとなった恋愛小説「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」の映画化。原作未読。
リリーは、市長だった父親が亡くなり葬儀にボストンに帰って来る。葬儀で父の弔辞を読むはずが何も言葉が出ずその場を退出してしまう。
ビルの屋上で偶然ライルと出逢う。いい雰囲気になるがライルに電話が掛かってきて終了。病院からの呼び出しの電話で彼は脳神経外科の医者だった。
ライルとはもう会う事も無いと思っていたが、リリーがボストンで花屋を開くのに手伝って貰う事になったアリッサの兄がライルだったのだ。ライルとリリーは惹かれ合う。
その頃リリーは母親を連れて行った店でアトラスと再会する。アトラスは、昔リリーの家に隣の廃屋に住んでいた同級生だった。食べる物もないアトラスに寝袋と食べ物をそっと差し入れるリリー。スクールバスで臭いと言われるアトラスを家族不在の家で風呂に入れてやり、父親の衣類を与える。親しくなっていくリリーとアトラス。初恋の相手アトラスとベッドに一緒にいる所を父親に見られて、父親はアトラスを半殺しの目に遭わせる。彼は卒業後海兵隊に入りその後会っていなかった。
ライルを愛するもアトラスとの再会に心揺れるリリー。アトラスの店で顔を合わせたライルとアトラスは揉めてしまう。
結局、ライルとの仲を深めたリリーは結婚して子供をもうけるのだが、・・。
リリーは、母が父に暴力を振るわれているのを目撃しており、自分の初恋の相手にも父に暴力を振るわれている。暴力に対する拒否反応が強い。
アトラスは、母の相手の男がDV男ばかりなのに心を痛めてひとり廃屋に住んでいた。手のひらに傷も残っていた(再会した時、その傷を見てリリーはアトラスに気付く)。廃屋はリリーの隣家だったので、リリーの母が暴力を受けているのも(声を聞いて)知っていた。そして、アトラスはもう一つの別の理由でリリーに感謝していた。
ライルは、6歳の時に誤って兄を父親の銃で射殺していた。皆が心の中にトラウマを抱えていたのだ。花屋を一緒にやっているアリッサに言われる「親友として言う。ライルは私の兄だが、あなたは彼と別れた方がいい」
DVは暴力に限らず、精神的なものもある。ライルが嫌がるリリーにアトラスの店の記事が載っている雑誌を無理矢理音読させるのもDVである。そして、その後肉体的にも傷付けられ病院に行ったときに、リリーは自分が妊娠している事を知るのである。お腹の子は大きくなって行くがライルへの愛は小さくなって行く。リリーは赤ん坊に亡くなったライルの兄の名前エマーソン(エミー)を名付ける。
原作がどういう終わり方をしているのか知らないが、映画のラストのリリー(ブレイク・ライブリー)の笑顔はアトラスとの幸せな未来を想像させる。(最近では「アイミタガイ」のラスト黒木華の笑顔と双璧)
IT ENDS WITH US エミーとアトラスを入れてUSは3人かも知れないし、我々は(それを)終わらせると言う意思かも知れない。
それにしてもつまんねえ訳だな、直訳過ぎるだろ、ふたりで終わらせるって。
きっと原作本がそういう訳だから映画のタイトルを変える訳には行かないのだろうが、なんとかならなかったのかね、副題付けるとか。(宣伝部ではなく本の翻訳のセンスの無さかな)
映画のコピーに使われている「必要なのは途方もない痛みと勇気。」ってのも刺さらんな。
おまけ
ポスターにも使われているが、この作品ではブレイク・ライブリーの横顔のカットが凄く多いと感じた。きっと本人も横顔が気に入っているんだろうな。ブレイク・ライブリーは製作も兼ねているから職権乱用だったりして?
あと、若い学生時代のリリーを演じた女優さんがブレイク・ライブリーに似ていなかった。
横顔がきれいな女優は中々いなかったのかな。
DV夫ライリー役のジャスティン・バルドーニが監督もしている。
ブレイク・ライブリーの出産シーンで赤ん坊のへその緒を切るシーンがあった。自分の娘の出産に立ち会って医者に言われるままにへその緒を切った事を思い出した。
追記
原作本は400万部を超えるベストセラーになり、コリーン・フーヴァーは続編を書いている。「IT STARTS WITH US ふたりから始める」
映画のラストシーンの続きから始まるそうである。映画化されるのかな。
主役のジャスティンって監督も兼任してるんですが、撮影中にブレイクに失礼なことを言ったみたいですw
ただ、予算の10倍以上ヒットしたので、続編はありそうですね。ジャスティン、続編匂わせてました!
この原作本、バンクーバーの図書館、書店、人気作すぎてどこにもないです。
ちょっと調べましたが続編情報は特に見当たらず....
実は撮影中、主役の2人の仲が険悪だったらしく、ブレイクが引き受けるかどうか.....
あの監督さん毒舌らしいですwww
レビュー、激しく同意しましたwww。翻訳が大変なのはわかりますが、1番大事なセリフでその翻訳はないだろ!と思いましたw。
画面はずっと美しい作品でしたね。
Mr.C.B.2さん、共感&コメントをありがとうございます。私自身、鑑賞中に過去のトラウマを想起したりして、つらい気持ちになったりはしたのですが、鑑賞後も良い作品だと思いました。