「間違いなくブレイク・ライブリーの代表作に!」ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
間違いなくブレイク・ライブリーの代表作に!
リリー(ブレイク・ライブリー)が父親の死にあたり、告別式に出席し、弔辞の述べるところで
何も話さず退出するシーンで、父親に対する思い・気持ちみたいなものがわかるプロローグ。
ライル(ジャスティン・バルドーニ)とのマンションの屋上での運命の出会いから、
リリーに「参った」と言わせ、本格的に付き合うに至るまでの時間のかけ方が実にリアルというか
リリーの少女時代に負った心の傷がそうさせているということが、後々わかるのですが
そういう物語の紡ぎ方が丁寧で交換が持てましたね。
リリーの心の傷は、父親による母親へのDV、父親による恋人への暴力(死にかけるほどの)であり、
ライルは6歳のときに兄を射殺するというトラウマ(このエピソードは本人が別人のエピソードとしてリリーに語っている)
を負い、ふたりの仲も万全と思っていたけれど、少しずつコンフリクトが起きてきて、
やがて決定的なダメージを負っていくわけですが、
リリーの初恋の人、アトラス(ブランドン・タイラー・スクレナー)も同様に傷を負っているんですよね。
それは父親から母親へのDVだったり、リリーの父親から殺されかけたりと。
リリーとライルとの結婚生活もスグに亀裂が入ります(ライルのアトラスへの嫉妬もありますが、それだけじゃないですね)が
子どもができてからのお互いの距離感、コミュニケーションのとりかた、そして自身の母親の判断と異なる離婚という決意、
全て理解ができるというか、私自身、同様の経験をしているからこそわかるような気がしましたし、
正直、私自身、もう恋愛の類は奥手にならざるを得ないと言いましょうか、完全に人間不信に陥っているため、
リリーのようにアトラスともう一度恋に落ちる的なことは自分にはできないと思いましたね。
だからリリーは逞しいなと感じました。
本作であらためて、ブレイク・ライブリーの演技が素晴らしいと思いました。特に複雑な表情の演技がすごいですね。
間違いなく彼女の代表作になったと思います。
日本での集客は厳しいでしょうが、素晴らしい作品です。
女性客が多そうな気がしますが、ぜひ、男女その他問わず多くの方に観ていただきたい良作だと思います。
翻訳とか通訳とかめちゃくちゃ大変なんで、職業にしてる人は尊敬してますが、そんなに忠実に訳さなくても…とは思いますね。
私の忠実な学校英語、海外ではマジで通用しないんで😭www