新居浜ひかり物語 青いライオンのレビュー・感想・評価
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努力の結実と絵画の素晴らしさに感動
今年一番感動しました。とても良い映画
自閉症の画家の石村さんのお話。映画では石村さんの母の努力を描くドラマパートと、石村さんの今を描くドキュメンタリーパートが交互に入れ替わる
ドラマパートはあらすじの通り、石村さんの母が療育の考え方に触れ実践するところが描かれる。周りの理解にも恵まれて石村さんは徐々に社会性を獲得していく。しかし残酷なことに母親は道半ばで病に倒れてしまう
その後、今に至るまでの過程はほぼ描かれない。しかしドキュメンタリーパートを見れば石村さんが一定の社会性を身に付けたことが明白。母の必死の努力が実った時点で泣けるのだが、石村さんの絵が本当に優しく美しくてそれもメチャメチャ泣けた。是非見て欲しい映画
石村親子の愛のカタチ
石村さん親子の愛のカタチを見た気がしました。
母・有希子さんが、息子・嘉成くんに注ぐ、厳しくも優しい、まるでライオンのような愛情が丁寧に描かれた作品でした。
母と息子二人きり、夕暮れの病室でのシーン。有希子さんが震える手でそっと嘉成くんの頭を撫でる。「もう最後かもしれない」母の気持ちがよく表れていて、涙が止まりませんでした。
親が子を思う。子が親を思う。残された人の心に、いつまでも生き続ける思い。当たり前のようで当たり前ではない、大切な大切な愛のカタチでした。
上映後、舞台挨拶がありました。嘉成さんは、
「お母さんのことがいっぱいで、うれしかったです。」と涙ながらに話していました。
この映画は、自閉症や療育のことを周知するだけでなく、嘉成くんへの応援歌だと思いました。
詩的な描写がまた、涙を誘いました。
悲しいばかりでなく、最後が嘉成さんの人懐こい明るい顔と声で終わるところもよかったです。
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