「まさかの映画化、まさかの名作!?」たべっ子どうぶつ THE MOVIE K2さんの映画レビュー(感想・評価)
まさかの映画化、まさかの名作!?
よく映画化を企画したもんですね。そして、よくマジメにいい映画を作ろうと考えて、実行しましたね
制作陣に拍手を贈りたい!!
いち、お菓子メーカーの販促レベルを遥かに超えたクオリティ。つまり、独立したエンタメ、映画興行の規模で企画、制作されたということ。翻って、(たぶん)たべっ子どうぶつがそれに見あう規模の市場スケール、ポテンシャルを持った商品だということの裏返しでもあります
ストーリーはそれほど壮大で緻密と言う訳でもないんですが、CGアニメとして十分楽しめる映画になっていました。たべっ子どうぶつ達が実体のある存在で、人気絶頂アイドルになっている世界を成立させる設定、ギミックがよくできている。そして、モフモフ系キャラクターの映像の出来自体がすばらしい
あと、冒頭にコンサートツアーのシーンがあるんですが、これがいい感じの盛り上がり具合で、ハッピーな感じ。映画の雰囲気を一気に盛り上げます。
ステージ上には、"ペガサスちゃん"を除いてある意味個性の薄い定番どうぶつキャラ達がズラッと並んで、愛嬌を振りまく様子が描かれます。観客席ではモブキャラ風の群衆が熱狂している。ステージ後、豪華な専用機内では仲のいいメンバーが何人かずつ集まって雑談などしながら、それぞれオフ時間を過ごすバックステージも描かれる。
人気絶頂アイドルユニットの日常、みたいなモノが描かれている訳ですが、ここでふと思いました。
人気アイドルには、個々の際立った個性は必須ではなく、ファンが幅広く共有できる"何となくいい感じ"感と、メンバーの適度なバリエーションが必要で、それが"アイドルの基本構造"なのでは?と。
そう考えると、たべっ子どうぶつは人気アイドルユニットとして完全に成立していて、逆に言うと、この映画は確信犯的に(若干の皮肉を込めて)アイドルビジネスの世界感を舞台設定に選んでいる、と言えなくもないような (個人の感想です)
それはさておき、しばらくはたべっ子どうぶつの売上も伸びそうです。(私も帰りに一つ購入しました) これを契機に、単なる誰でも知ってる定番のお菓子、を超えたブランド力を獲得するかもしれませんね〜
ちなみに、メンバーの中ではネコちゃんが一番好きです。(実際のお菓子で "CAT" にはあまり印象がないんですが)