「ドヌーブの一人勝ち」ベルナデット 最強のファーストレディ すーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ドヌーブの一人勝ち
シラク大統領といえば在任中に何度も来日していた記憶はうっすらありますが、ファーストレディに関しては全く記憶がなく。
(その次のサルコジ大統領夫人はスーパーモデルのカーラ・ブルーニでばっちり覚えているのですが)
ベルナデット・シラクさんというお方なんですね。
内助の功で夫を支えながら、ご自身も政治家で知事として活躍なんてスーパーレディーそのものだと思うのですが、夫やその陣営たちは男尊女卑の権化でベルナデットが目立つのを好まない。
ヒラリー・クリントンを単独でもてなすベルナデットに「夫に不倫された者同士、話が合うんだろう」とか(笑)
いやー、フランスのエリートってムカつくね、と思いながらも、奮闘するドヌーブのコメディタッチの演技が絶妙で、楽しく鑑賞しました。
最初は渋々、夫に従っていたベルナデットが側近の助けを借りてイメージアップに成功し、政敵サルコジとの駆け引きも鮮やかにこなすまでになり。
強くてしたたかで、でもユーモアを忘れず、品もあり、夫と家族に惜しみない愛を注ぐベルナデット。
ちょっと美化しすぎな気もしましたが、まあ「脚色」の注意書きが出てるのでいいんでしょうね。
そういえばドヌーブ、数年前に#Metoo運動に意義を唱えて大炎上してましたが、こういうフェミニズム色の強い女性監督の映画にもさらっと出ちゃうのね。
ノンシャランな感じで、行き過ぎたポリコレに息苦しさを感じる自分のような中年にとっては、ホッとする存在です。
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