「(オンライン試写会の類は全てネタバレ扱い)「女性らしさ」にこだわらない素晴らしい作品」ベルナデット 最強のファーストレディ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
(オンライン試写会の類は全てネタバレ扱い)「女性らしさ」にこだわらない素晴らしい作品
今年383本目(合計1,475本目/今月(2024年10月度)34本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
まず、オンライン試写会に招いていただいた fansvoice さまにご厚意を。
シラク大統領は日本では親日のフランス大統領としてよく知られていますが、同大統領の夫人であるところの主人公を描く映画です。ドキュメンタリー映画ではないですがそれに準じる部分はあり、一部脚色(コメディより)にした部分はあるようですが、あることないこと入れているはずはないので、基本的には「史実に準じた準ドキュメンタリー映画」という扱いでしょう。
実はフランスは「ジェンダー格差」では世界的に見ても低いランキングで、今(2023~2024年)でも男性らしさ、女性らしさというのを暗黙に求められるところがあります(このことを暗に批判したフランス映画も多々見られますね)。
ただこの作品は同女性を主人公にした準ドキュメンタリー映画で、夫人として大統領に寄り添い、言うべきことは言う、反論すべきところは反論するという大統領顔負けで(ある程度は脚色されているのでしょうが)、観ていて(後進国であるフランスに)こんな夫人の方がいらっしゃったのか…(現在でも存命でいらっしゃるようです。91歳)というところに驚きです。
ある程度のコメディ要素(コメディ的脚色要素)はあるとはいえ、準ドキュメンタリーといえる本作品に「娯楽性」を映画に求めるなら確かに「退屈」な映画ではありましょうが、日本からかなり離れた、それも日本の「あこがれ」である(実はジェンダーギャップの激しい)フランスにおいてこのような方が活躍していた(現在でも存命)ということを知る、知的な映画としてはおすすめです。
90分ほどの映画で見やすいのもおすすめポイントかなと思います。
字幕が多少抜けている点を確認しましたが(当然、仏検準2ではある程度しかどうしようもない)、おそらく本質論ではない部分の省略でしょうし、何とかなる範囲です。迷ったらおすすめといったところです。
採点上特に気になる点までないのでフルスコアです。