花まんまのレビュー・感想・評価
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良い映画でした。一生のお願いだからみんな観るといいよー。
痛ましい事件の被害者として若くして亡くなった女性の記憶が、主人公の妹の中に幼い頃から存在し、その記憶に惹かれるまま、幼い時分に兄妹は亡くなった女性の家族と出会った。
末っ子の娘を亡くして悲嘆に暮れる父とその家族たちは、娘の記憶も持った幼い少女の存在に驚愕するも、再び愛娘に出逢えたことで生きる希望を見出していく。
しかし兄は、本来の自分の家族を蔑ろにされたと感じて、以後、その家族たちが妹と交流することを禁じて、そして時は流れる。
妹の結婚を機に、ある意味、兄として封印していたこの出来事と正面から向き合う必要が出てきて…。
とあらすじを書いてみたが、この「すこし・ふしぎな」世界設定をしっかり書くと大変なので、以下省略。
本作はとにかく脚本、演出、演技、カメラワーク、センス、どの要素も素晴らしい出来映えで心から楽しめる作品でした! 登場人物の人間像が過不足なく描写されて、耳心地の良い関西弁が人情味に溢れており、家族愛に富む素敵な物語を満喫できました。
冒頭から丁寧な作りだなと実感したのは、仏壇のお水を取り替える際に水の入った器を持っていくだけだったり(持っていくだけで、水を捨てる、水を汲むといった行動を省いてるのが良い)、妹が自転車の鍵を忘れるところなど、細部に渡って登場人物たちの生きている様が感じられる脚本になっているんです。
またカラスと喋れる要素は、本作の設定として突き詰めると重くなりがちな「愛」の描写に対して、からりと気持ちのよい場面展開に使われており、各シーンでのカラス要素の差し込み方が見事でした。
本作は「すこし・ふしぎな」世界設定を入れることで「物語」としていますが、根底にあるのは普遍的な家族が生きていく営みそのものが家族愛、人間愛に満ちた素晴らしい「物語」なんだと思います。終盤、結婚式の兄のスピーチは、「すこし・ふしぎな」世界設定とは関係なく、普遍的なものだからこそ大いに心揺さぶられますから。
本当に良い映画でした。一生のお願いだからみんな観るといいよー。
アルバムはどうなった?
予告編だと有村架純演じる妹の二重人格ミステリー部分に焦点を当てていて、ミスリードというかそこに興味を惹こうという作戦だと思うのだが、そんなことは割とどーでも良くて純粋に父代わりとして頑張ったお兄ちゃん(鈴木亮平)と妹とのちょっとキュンとして泣かせる系のドラマである。我々の頃で言えば今井正監督で草刈正雄と秋吉久美子が演じた「あにいもうと」を想起させられる。舞台が大阪下町で主要なキャストが関西出身でオール阪神巨人もうまい役どころなのだけれど、京橋出身のファーストサマーウイカのこてこての漫才トークに対して同級生で幼なじみのはずの鈴木亮平の会話のテンポがどうしてもついてゆけず(西宮とミッド大阪ではやはり違和感が生じるのだ)そこがちょっと残念。前田哲は古き良き松竹系的人情喜劇の雰囲気を出せる希少な監督で好きである。オープニングから鈴木亮平が妹の婚約者について語る鉄工所の下りまできっちりしたカット割りとカメラワークで安心して見せてくれるし鈴木亮平も「孤狼の血LEVEL2」以降はもう普通の役はできないんじゃないかと心配したけれど「下剋上球児」で過去のある熱血監督が上手くはまってすんなり現生にカムバックできて嬉しい(真っ白から真っ黒まで演じられる役者はめったにいない)。かぐや姫ではないけれど苦労して「育てた」妹を送り出す結婚式でのスピーチは感動的で無いはずがなくそれをそのまんま聞かせてそのまんま泣かせようという身も蓋もない映画。大学でカラスを研究する新郎もうまくストーリーにからんで良かった。うちのご近所にもカラスと仲良しのオヤジがいてあながち無理な設定ではないなと感じた次第。
感情の置き場に困った…
圧巻!!鈴木亮平
不思議なお話です。カラスと人がしゃべります。そこちゃうねん!
鈴木亮平と有村架純という魅力的な俳優が兄妹役ということで鑑賞。
フミ子(有村架純)が結婚前に兄に秘密で訪れる家、そしてお父さん!?
どういうこと???
という謎が映画の柱になっております。
登場人物はみんな良い人で、父母を早くに亡くし、鈴木亮平演じる兄が親代わりに支えてきた有村架純演じる妹フミ子の結婚を前に、妹の秘密を知り過去の出来事がよみがえる…。
不思議なお話です。
ファンタジーですが現実に起これば気味が悪いし兄のとった行動はもっともだと思います。
兄が見た夢をきっかけに大団円に向かいますが、最後あの引き出物は繁田家にしか意味がわからないのでは?と思ってしまいました。
あの夢がなかったら観客も納得できませんよねえ?
でも、フミ子のある記憶が消えてしまい繁田仁が気の毒だなあと思ってたのであの引き出物は良かったです。
兄に惚れてるお好み焼き屋の娘(ファーストサマーウイカ)のビンタも良かったし、フミ子の結婚相手である動物学者中沢太郎(鈴鹿央士)もカラスとしゃべれて面白かったしコメディ要素もあって最後は泣ける良い映画でありました。
結婚披露宴での挨拶がすべてかな
生まれ変わりではなく、神様の手違いで記憶(魂)の間借り、みたいな形なのは読めなかったけども、前世の記憶がある女性の結婚話。
そういうファンタジー要素は置いておき、重要なのはヒロインの兄が結婚披露宴で述べた、参列者への挨拶の内容であり、それがすべてかなと。
兄の妹離れと親離れ、そして兄自身の人間としての成長を感じさせるセリフ。
これって(シスコン気味で)妹のいる兄や、娘のいる父親に刺さるだろうなぁ、と。
あと、結婚適齢期の女性にも。
私はオッサンなせいか、過去の記憶のネタあたりもうちょっと工夫しようよ、とか思っちゃう派で、配信スルーでもよかったかなぁと思ってしまったひねくれ者でありました。
浪花節炸裂
素晴らしいストーリー、関西が舞台も良い!!
好きな映画だけど結婚式はもうこりごり😎
魂のクロスロードとバージンロードが交差するナニワのハートフル·ファンタジー。
愛する娘とバージンロードを歩けなかった全てのお父さんに捧ぐ😎
私の好きなバイプレーヤーたちがゾンビのように私を襲う😱
酒向芳、安藤玉恵、板橋駿谷、キムラ緑子
安藤玉恵は都営荒川線の宮の前のミルフィーユとんかつ屋の娘なのに、旦那に先立たれた東大阪のシングルマザーになりきる🤩
鈴木亮平の父親役に板橋駿谷というのが目から鱗。
子役の女の子は本当の安藤玉恵と板橋駿谷の娘みたいでチャーミング。兄役の子役は目元が若い頃の西田敏行に似ていて、生まれ変わり?って思ってしまった。日本映画界を背負って立つ将来を応援したい。
酒向芳とキムラ緑子ねえさんは実際は3歳しか違わない。キムラ緑子ねえさんに惚れ惚れ。
前田哲という脚本家、映画監督はとても好きなんでございます。
コロナを経て、結婚式をやるカップルは減っていると思うんだけど、亮平君のスピーチはとても素晴らしい。育ての親の切ない気持ちも汲み上げている。酒向芳のお父さんは孫みたいなフミ子と文通して、喜代子との思い出をスルメをしゃぶるような気持ちで抱きしめたに違いない。
俊樹を支えるウィカ姐さんがとてもステキ。
金子製作所とウィカねえさんのお店は水曜が定休日で一緒だったような。水曜日には何してるのかなぁ?
だが·····もう二度と結婚式はしたくないと思う身としてはちょっと複雑。有村架純が演じるフミ子はとっても気が強い半面、おねだり上手。空気の読めないアスペのカラス学者さんはたぶんずっと苦労するけど、たぶん分からないから幸せ。京都大学の教授(六角精児)と親戚になって、一番得してたと思ってなんかモヤモヤする。六角精児の変わり様も見どころ。
ピンクのウサギのぬいぐるみ。あんなに人のいい射的や輪投げのテキヤは絶対いない💢
フィクションだからこそ伝わること Because It’s Fiction, It Tells the Truth
映画の面白さは、
虚構のストーリーから真実を拾うことにあると思う。
実際に起こったことから受ける教訓もあるけれど
実は物語に載せた方が、
その伝えたい真意が広く伝わることもある。
それは、世界中にある宗教的な神話が証明している。
自分が映画やドラマなどの物語が好きな理由の一つだ。
この映画の骨子になる部分は虚構ではあるけれど、
人との関わりについては真実を伝えていると思った。
故に物語の中で登場人物に起きる変化に違和感がなく、
起こる出来事も個人的にはすんなり入ってきた。
制作に関わった人たちの気概もあるが、
何より役者の演じる力というのもを
あたらめて見せつけられた。
だからこそ、映画のタイトルになっている
花まんま
が真実味を持って胸に迫ってきた。
こういう出会いがあるから映画は面白い。
What makes movies fascinating, I believe, is the way they allow us to uncover truth through fictional stories.
Of course, we can learn lessons from real-life events.
But sometimes, when those truths are woven into a narrative,
they reach more people and convey their deeper meaning more effectively.
This is something that religious myths from around the world have long proven.
It’s one of the reasons I love stories—whether in film or television.
While the central premise of this film is fictional,
I felt that it spoke the truth when it came to human relationships.
That’s why the changes the characters undergo never felt forced,
and the events that unfolded were easy for me to accept.
The determination of the filmmakers certainly played a part,
but above all, I was once again reminded of the power of actors to bring their roles to life.
That’s why the title of the film, Hanamanma,
carried such emotional weight and rang true in my heart.
It’s encounters like this that make cinema so captivating.
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