花まんまのレビュー・感想・評価
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劇場全体から多くの啜り泣く声が
試写会で鑑賞しました。
冒頭は結婚式を控えた妹とのよくある日常が描かれていましたが、途中から妹の過去の記憶によりミステリーのような展開になり興味深かったです。
「花まんま」登場場面で啜り泣く声がとても多く、劇場全体から聞こえました。その声が少なくなったりする時はあるものの結婚式の場面で再び大きくなり、最後まで啜り泣く声が途絶えることはありませんでした。
そして皆さんが笑う場面も幾つかありました。
自分は、花まんま登場場面が現実にあったらオカルトじみてて怖くなってしまうと思ってしまったのですが、ヴァージンロードを歩く場面は胸に来るものがありました。腑に落ちて余韻がある良い作品だったかと思います。
お見事!良い邦画の見本!
きっちり創られたプロの作品。
良い脚本を、腕のある監督が丁寧に仕上げ、適材適所に配され演者が味わい深い演技をする。
古典落語のような気の利いたスタンダードといった感じで、座布団一枚的なうまさが散りばめられている。
難を言えば優等生すぎるところで、例えばここには悪人が一人も出て来ない。
会社の同僚に一人ぐらい悪態をつく奴がいてもよいし、せっかくの六角精児あたりは性格がちょっと悪いぐらいあってもよかったのではと。
そういうキャラが最後の式で号泣していたりするのも、これまた味わいでは。
サマーウイカさんは好演熱演してたけど、個人的にはそうじゃないタイプの人があのキャラを演じたほうが映画的には良かったかなと思う。
最近、活躍の目立つバイプレイヤー酒向芳さんは助演男優賞を総なめしてもいいぐらい素晴らしかった!
あなたの「兄やん」は誰か?
この俳優陣で、悪いわけはないでしょうと思って観たけれど、予想を裏切らず素晴らしかった。
前情報がなかったら、やや偶然性や運命性がわかりづらいシーンもあるかもしれないけれど、セリフがない動きでも存分に身体で語れる演技派たちのおかげで、登場人物の誰にも共感できる。
身近な人のことほど、理解は難しく、そして「わかり合えていない」ことがわかると憤る。
近いほどに、相手に対する「期待」があるのかもしれない。
そこに相手の肉体があるのに、自分の知らないアイデンティティが相手の中に存在すること。そこにその人はいないのに、確かにあの人の片鱗を見出せること。そんなファンタジックな1ページごとの合間に、生臭い人間の愛情や葛藤があたたかい血のように流れていた。その流れを作り出す、鈴木亮平さん。
誰にも自分にとっての「兄やん」がいると気づけたら、人生を歩むのも、少しだけ心強くなる。
自分を見つめる眼差しに、気づくことができる。
一点だけ気になったのは、兄やんのこども時代に「ジェンダー」はまだ日本で語られていないかも?
兄やんが不憫でもあり、
んー、イマイチ入り込めず。
話はわかるしユーモアもあってよかったけど、途中のその「兄やん」の、理不尽な、納得できんような、理解できんような、そんな気持ちのまんまの感想、心情で最後まで煮えきらんまま引きずってしまい、それで見終わってわけわからんかんじ。
ファンタジーすぎてついていけんかったのもあり。
どんな設定であれ、変に複雑に、ややこしく、過去のダブった人とムリに重ねて、みたいなかんじで、「兄やん」のこれまでのことや気持ちを振り回すようなストーリーに、不可解であり不快にさえ思った。
「だからナニ?」って。
途中の、子役たちだけのくだりにもめげずによく見たと自分でもよく思う。
最後の最後で「よくしたような」、なーんか強引にそうしちゃってる印象もあり、冷めててそんなエンディングを見ても響かんかった。
個人的には。
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