「関西弁の包容力」花まんま HKさんの映画レビュー(感想・評価)
関西弁の包容力
フミ子(有村さん)の抱える秘密は、シリアスな悲しい話だけれど、
全編にわたる関西弁、その会話のやりとりの明るさ、軽やかさ、包容力が
すごく良い空気感を作り出してこの映画の魅力は倍増していると思う。
ファンタジー的、少し非現実的な要素は、
場合によっては冷静に受け止めて一歩引いてしまうけれど、
この映画では見ているこちらが共感する俊樹(鈴木さん)の関西弁のツッコミを起点にして映画の世界に留まり、引き込まれます。
ボケ役たる太郎(鈴鹿さん)も良いコンビです。
鈴木さん、酒向芳さんの表情には、
ある程度予想していた展開でも、泣いてしまいました。
子供時代の家のセットの時代感の作りこみもすばらしく、さらに感情移入しました。
日常の小さな明るさの積み重ねがあるからこそ、
その対比として悲しさが際立つのだと思いました。
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