ジプシーの娘と疎外されたマリーは、村の男たち相手に売春をする。“若くて美しい”を逆手にとった復讐。お菓子や家具、服に電化製品と様々なものを購入しては捨てる。どこまでも滑稽な男たちへの挑発的な姿勢は天晴と思うと同時に、現実はそうならないであろう苦々しさも。
村の男たち相手に売春し、お金を巻き上げるだけでなく、労働力の生産性も下げる。マリーの復讐は男だけにとどまらず搾取した村の皆に向けられている。大量に物を買っては捨てるという行為によって資本主義にも抗い、宗教にまで挑戦的でそれらを超えていく解放感が見事。