「タイトル詐欺、古のボカロ好きには全くおすすめできない」劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク ただのIT屋さんさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトル詐欺、古のボカロ好きには全くおすすめできない
あんまり強い口調でレビューを書きたくないですが、
期待とは裏腹にあまりにも酷すぎたので、同じように幻想を持った人が
この映画を見てお金を無駄にしないようにと思って書かせていただきました。
あくまでも注意していただきたいのは、古のボカロ好きにはお勧めできないという点です。
プロセカが好きな人にとってはいい映画なのかもしれませんので、そういう方は良いレビューをご覧ください。
先に唯一良かったことだけ書くと、各有名Pの楽曲単体は良かった(ストーリーは関係なし)
〇タイトル詐欺について
「壊れたセカイ」までは間違ってはなくあっていたのですが「歌えないミク」が全くもって嘘。
序盤からミクは歌唱することができ、その声が届けたい人に届かないという設定でした。
序盤10分程度はYouTube でも公開されていたので、それも見ていきました。
それを見ると、すでに歌えていたので、途中で思い通りの歌詞や声が発することができず声を失うが再び立ち上がるようなストーリーを期待していましたが、
そんなことはなく、届けたい人に声が届かないという設定でした。
また、届かないのは、歌が未完成だからというような描画もあり、歌えないとはかけ離れたものでした。
さらに、途中で全世界からミクが消える描画がありますが、あくまで「消えた」のであって
「歌えない」訳ではありません。
〇古のボカロ好きにはお勧めできない点の前にあらすじを書いておきます。
あらすじとして、夢をあきらめかけて心を閉ざしてしまった人に対して
ミクが応援しようと歌を歌うが、その声はノイズとして届き、余計に悪化させてしまった。
(歌は、普通の人には聞こえるが、夢をあきらめかけた人に届かないという設定)
結果、ノイズに腹を立てた人がミクに罵詈雑言を浴びせ、それをされ続けたミクが心を閉ざしてしまって、消失してしまう。
※消失する際に、全世界のミクを飲み込んだので、結果、実世界上からミクが消えてしまう。
そして、セカイのオリキャラが、ミクが歌っていた歌をヒントに、夢を応援するような曲を各ユニットごとにつくって作って、挫折しかけた人の心を奮い立たせた結果、
ミクへの罵詈雑言が消えて、ミクの思いも届くようになっていろいろ元通りになりましたというところです。
(はい、何言っているか分からないと思いますが、私も観ていて何見せられているのかが分からなかったです)
〇古のボカロ好きにはお勧めできない点
全体を通して、とりあえずパロディーっぽいことをしておけば良いと思っている浅い考え感じがにじみ出ているのと、ライブのクオリティーがとても低い。
1.「初音ミクの消失」のパロディー
「ありがとう、そしてさようなら」というセリフがありました。2回登場します。
1回目はミクがみんなを助けるために強い口調で言い放ちます。これはまだパロってるだけなので納得です。
2回目はミクが思いを届けられるようになって自分のマスターらしき人と再会し別れを告げるシーンでしたが、ミクが「ありがとう」だけを言い、そのあとの「そして、さようなら」をオリキャラ全員でいう描画でした。ボカロ好きからすると、なぜオリキャラに言わせたかのか理解に苦しみます。少なくとも原曲ではミクが消失する前に言うから意味があると思うので、そのアイデンティティを取ってしまって何がいいのかがさっぱりわかりません。
2.「ODDs & ENDs」のパロディー(もしかしたらほかの曲のほうが適切かも)
罵詈雑言を浴びせられるシーンがあります。
おそらく、この曲をパロってるのかなぁとも思いつつ、描画自体は罵詈雑言で終わります。
ミクを歌わせるのに各ユニット全員が集まってミクが歌うために1つのいい曲を作る(マスターになる)ようなものを期待していましたが、ミクのためと言って、自分たちのユニットの曲を作り上げました。結局、これだけを見たら各ユニットが歌いたい曲を書いたという描画になってしまい、「自分たちのためだよね」という感想しか出てきません。
3.google検索とかで「ミク」が検索に引っかからなったことがあるパロディー
ちょっと深読みですが、ミクが世界から消えるところでパロっているのだと思いますが、それは消えただけにすぎずません。さらに、ほかのクリプトンズは今まで通りセカイにいるというような状況です。
一方で、このパロを使うのであれば、ほかのボカロも消えるべきだと思います。ミクだけではなくほかのクリプトンズが心の支えであった人も多いのではないでしょうか。そういった意味でも、ミクだけ消えても何を見せられているのかが分からない。全員が消えるとセカイの人たちが、頑張って全員を取り戻すというような描画にもできて、それはボカロ好きからすると、当然な描画なのでとても納得ができるかと思います。
4.「なーでーてーいい?」
猫を撫でさせてほしいと懇願する描画があります。
もう無理やりに入れたとしか思いえません。
結果、パロってるのまるわかりなのですべって何も面白くありません。
5.各ボカロに性格がちゃんとある
これは、プロセカである以上仕方がないことなのですが、
そもそも、こういう性格等の情報がないからこそ創造性が増すといって意味で
クリプトン公式ですら、そういう情報を公開しておりません。
それなのにも関わらず準公式みたいなところから、こんなキャラ設定で大々的に映画をやってしまうと
そもそもの創造性が失われて、ボカロの良さが失われると思います。
そういった意味でもオススメできません。
各ボカロは自分の心の中に必ずいるので、このキャラ設定が正解だと思わないでほしいと思うレベルです。
6.アフターライブのクオリティーが低い
映像のクオリティーがスマホゲーレベル。
映画ならでわの曲というメリットのぞいて、スマホで見れるクオリティものをわざわざお金を払って映画館で見なければいけないのか意味不明です。
クオリティーでいえば、こんな感じでした。
ミクはついテールが鎖のようにカクカクした動き
リンちゃんの外はね部分の描画が動きにあってない
レン君は、頭のバナナが全く動かない
ルカ姉さんの後ろ髪は、サラサラではなく恐竜の足のようにゴツゴツ
メイちゃんは、パッキパキに固めているのかというぐらい紙が動かない
KAITO兄さんは、マフラーが棒
〇ストーリーについて
1.ストーリーは薄っぺらく何にもない。
2.映画中のライブも無理やり詰め込んだ感じでした。
〇金儲けむき出し
上映後に、アフターライブをやりましたが、ユニットは週替わり交代制で
全部のユニットのライブを見るのには、3回は通う必要があるみたいです。
私が行ったときはたまたま、ボカロ+ほかのユニット1組でしたが、
ボカロを目当てで行くのであれば事前にしっかり情報はチェックしたほうがいいです。
にしても、若い子向けなのに、3回通わせる前提の設定は金儲けのことしか考えてない汚い映画です。
また、ゲームともコラボしているらしく、現地に行くとも、ゲーム内のアイテムがもらえるのですが、そういった意味でも通わせる気が強いですね。
よほど作った映画に自信がないのでしょう。
〇最後に
全体的に、何を見せられているのかがさっぱりわからなかったので
見るだけ時間の無駄です。お金がもったいないです。
これを見るぐらいならば、公式グッズの一つや二つを買った方がよっぽど実りがあります。