「好きだけど色々惜しい」劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク ぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
好きだけど色々惜しい
総評としては、「プロセカファンじゃなくても、ボカロファンなら一度は見てもいいかも。ただ、プロセカファンじゃない人は予習しないと後半以外は余り見どころがなく、プロセカファンも鑑賞特典やコードが不要なら何度も観るほどではないかな?もちろん、見れば楽しいけど。」ってとこです。
VOCALOIDは製品を使ったことがあり、キャラクターとしても好き、プロセカもライトにやってる人間の感想です。
劇場版「プロセカ」であり「VOCALOID」ではないので仕方ないのですが、全ユニットを関わらせるために、同じ展開を何度も繰り返します。終盤の部分は良いとして、この前半部分に70分以上かけるのは正直ダレるなと感じました。
映画自体、CDやシリアルコード等の配布でリピーターを稼ぐ前提になってるので、これならいっそ、Side 〇〇ユニットみたいな感じで前半を6つに分けて、後半のみ共通部分にして70分上映でよかったんじゃないかと思うくらいです。
実際、アフターライブなどは週ごとに変える作りになってるので、もういっそ本編もそれでいいんじゃない?と思います。
(商業的なことは素人なので、採算が成り立つのか、制度的に可能なのかは分かりません。)
なまじ本編がだらだらと繋がってるので、上映前やアフターライブの前の説明が凄く浮いてしまい、現実に引き戻されて覚める感が半端ないです。この辺はもう少し本編と一体感を持たせて欲しかった……
ストーリーとしては、極めて王道な展開で、予告編だけで結末まで予測できるものですが、この映画に関しては、そこが良いんだと思います。意外な展開とか独自の解釈は、VOCALOIDのファンもプロセカのファンも望まないので。
作画は、ユニットによって若干質や特徴が異なり、「動画として動く」ぶんには問題ないですが、グッズ類はその切り抜きを使っており、静止画として商品とするには、正直残念な出来だと思います。
(動画は仕方ないとして、グッズのイラストの描画クオリティを上げれば、映画自体の評価も、更に良くなったかも。)
音響は「普通」、音楽をテーマとする映画としては正直物足りない感じでした。