「プロセカとボカロのファンムービーとしては良作」劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク masaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0プロセカとボカロのファンムービーとしては良作

2025年1月22日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

萌える

よく出来たファンムービーです。世界観やキャラを知ってる前提で話がどんどん進むので、プロセカもボカロも知らない人だとせいぜい⭐️3評価でしょうね。
ミリしらだけど興味本意で見に行く人や付き合いで見に行く人は、映画を見る前に映画の公式HPで最低限の情報は軽く見ておきましょう(キャラの名前はともかくあらすじとメインキャラの容姿はざっくり覚えておいて損はありません。それだけでもまあまあマシになるはず。)あと後半に津波災害に似た演出があるので苦手な人は注意。

本作を簡単に言えば、何かを諦めかけている人たちにもう一度前向きになってもらうために奮闘する主人公(ミク)とそのミクと友情を結び助ける仲間たち(プロセカのメインキャラ)が頑張るお話です。挫折中のモブたちのセリフや行動は割と攻撃的でキツめ。
メインストーリーの随所にプロセカやボカロにまつわる小ネタが散りばめられていて、ファンを喜ばす構造になっています。
扱うテーマ自体は普遍的なものであり、それをプロセカという世界観の中で「初音ミク」という存在を通して描いています。個人的には「初音ミクの映画でもありプロセカの映画でもある」という印象。

ソシャゲ原作のアニメという事もあって登場キャラがかなり多く、かつそのキャラたちの出番が公平でないといけないなど少なくない制約がある中でほぼ破綻なく物語を収束させた脚本の手腕は見事と言っていいと思います。主人公のミクは様々な表情を見せてくれてそこに息づく感情をしっかり表現出来ている作画も良かった(その代わりモブなどの作画はかなり残念気味)。

本編終了後にある「アフターライブ」というのは後日談的な要素を含むライブの事で、ライブ自体はVtuberや初音ミクのライブに近い感じです。応援上演だとここが1番の盛り上がりポイント。ペンライト振っていいし声も出せるので雰囲気は映画館というよりライブ会場に近いです。

(蛇足)
私だけかもしれませんが、1回目より2回目の鑑賞の時の方が楽しめました。噛んだ方が味が出るタイプかも(ただし鬼リピするほどではない)

masa