「知識が無くても色々感じることはできる」ブルータリスト まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
知識が無くても色々感じることはできる
日本での公開前から数々の映画賞受賞やノミネートが報じられ、絶賛の声を多く目にしていた本作。215分という長尺で、インターミッションを挟むほど。
ホロコーストを生き延びたユダヤ人建築家の半生を描いた本作は、語られる台詞は詩のようでもあり、綴られるストーリーの構成は小説のようであり、いくつか登場する建築は絵画のようであり、総じて美しくて哀しく強い想いを感じる作品でした。
正直理解できていないことも多々あり、これから深掘りすることで捉え方が変わることもたくさんあると思います。また、やっぱり尺は長いと感じたし、物語として面白かったかというと、そうではなく。ただ、様々な想いを抱えながら口数の少ない主人公のトートを演じたエイドリアン・ブロディと、彼の恩人でもあり加害者でもあるハリソンを演じるガイ・ピアーズの演技は細かいところ抜きにして素晴らしく、強烈に印象に残っています。また、建築物をはじめ、構図やカットに監督の作家性が炸裂しており、ビジュアル面でも見応えがありました。
映画館で観て良かったです。
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