劇場公開日 2025年1月31日

「僕は、「死んだら全部終わり」と思っていたが」ザ・ルーム・ネクスト・ドア La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

僕は、「死んだら全部終わり」と思っていたが

2025年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 末期ガンで余命僅かとなった友達から「心が決まったら薬物を飲んで安楽死したいので、その日まで隣の部屋で一緒に過ごして欲しい」と依頼された女性の物語。ジュリアン・ムーア、ティルダ・スウィントンという二大女優の実質的には二人だけの会話劇です。

 二人が語る過去の思い出・後悔、死への怯えの言葉は何気ない物までもが切実で、観る者の足許からゆっくりせり上がって来ます。僕は、死んだら全てはそこで終わりで、その後になど何もないと思っています。なのに、人間は死んだらどうなるのかなぁ等と、この映画と並走しながら
ぼんやり考えていました。死んだらどうなるかと言う事は、どの様に生きたかと言う事の裏返しなのでしょうか。この歳になると染みるなぁ。

 地味だけれど深く素晴らしい作品でした。

La Strada