劇場公開日 2025年1月31日

ザ・ルーム・ネクスト・ドアのレビュー・感想・評価

全112件中、1~20件目を表示

4.5どう死ぬかは、どう生きたかということ

2025年1月31日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

知的

自分の命が残り少ないと察知した女性が、最期の日々をかつての親友に託して旅立とうとする。尊厳死、安楽死というワードで括られがちな映画だが、よく見るとそうではなく、どう死ぬかというテーマは、どう生きたかに繋がり、看取る側も自分の人生とどう向き合うかについて言及した、アルモドバルらしい斬新な視点がここにはあった。

そして今回も、アルモドバルは使う服や食器の色彩、部屋に飾られたアート、小説、映画を使って、観客の五感を常に刺激する。すべてに意味があるのだ。1度観ただけではなかなか全部理解できないのだが。

中でも最も斬新な提案は、死ぬ間際まで人は美しくあれ!ということだと感じた。それは死期が迫るほどに美しく、細く、カラフルになっていくティルダ・スウィントンに象徴されている。

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清藤秀人

4.0女性らしいわがままがむしろ羨ましかった

2025年2月26日
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カールⅢ世

僕は、「死んだら全部終わり」と思っていたが

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

 末期ガンで余命僅かとなった友達から「心が決まったら薬物を飲んで安楽死したいので、その日まで隣の部屋で一緒に過ごして欲しい」と依頼された女性の物語。ジュリアン・ムーア、ティルダ・スウィントンという二大女優の実質的には二人だけの会話劇です。

 二人が語る過去の思い出・後悔、死への怯えの言葉は何気ない物までもが切実で、観る者の足許からゆっくりせり上がって来ます。僕は、死んだら全てはそこで終わりで、その後になど何もないと思っています。なのに、人間は死んだらどうなるのかなぁ等と、この映画と並走しながら
ぼんやり考えていました。死んだらどうなるかと言う事は、どの様に生きたかと言う事の裏返しなのでしょうか。この歳になると染みるなぁ。

 地味だけれど深く素晴らしい作品でした。

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La Strada

4.0あっぱれ! 貴女は生まれ代わる

2025年2月24日
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アルモドバルが今回取組んだテーマが尊厳死で、末期(確かレベル3)という友人の死に付き添おうとする作家が主人公になる

ジュリアン・ムーアはさすがに存在自体で役にはまっているが、前回鑑賞したメイ・ディセンバーとは真逆のキャラクターで、死にゆく友人に自分を抑えて寄り添う

対してその末期の友人のティルダ・スウィントンは一人では死にたくない、人の息遣いがする空間で最後を迎えたいという考え ウーンと唸ったのはそれはわがままなのか?自分らしい死を迎えたい意思自体は分かるが、他者を巻きこんだこのドタバタぶりにアルモドバルの皮肉が込められていそうだと思った

自作で生い立ちや母への郷愁をあれほど繰り返した監督が、そのことを悲嘆場だけで済ます訳が無い その答えはラストのスウィントン二役の娘の登場で完結した

死にゆく女性は友人を利用し、娘とは疎遠とのたまったとしても、見事にその精神は引き継がれ、まさに生まれ変わって登場する 男にはまさに出来ない芸当 あっぱれとしか言えない まさに女性万歳がテーマだと気づいた時、アルモドバルらしいアメリカ映画なのだと納得した。大好きな所以なのだ

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ソルト

4.0死のイメージと対照的な鮮やかな色使い

2025年2月24日
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安楽死を決断する本人と、戸惑いながらも安楽死する友人の側にいる事を決意した友人。このテーマは永遠に問われ続けられることだろう。

物語はもちろんだけど、2人の大女優のファッションや部屋のインテリアがとにかくお洒落。絶妙な色の組み合わせや鮮やかな色使いは、まるで死にゆく主人公とは対照的な表現だった。

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あさ

4.0静謐な気迫に見とれる

2025年2月23日
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鑑賞方法:映画館

ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントン。いやー二人とも名優やわぁ。同い年なんだね。今年65歳。
8割がた二人の会話だけで進行する物語、だけど退屈させないどころかじっと見入ってしまう。特にティルダ・スウィントンの鬼気迫る演技。無茶な計画なのに得心させてしまう強さと、捨てたはずの過去に後悔する弱さ。病人なんだがかっこいいのな!
それを受け止めるジュリアン・ムーアもね、ただの受けじゃないよ。叱咤するよ。激励もするけど拒否られるからあんまり言わない。むちゃくちゃ優しいんだ。二人の美的感覚や知性に隔たりがないから寄り添えたんだな。
人生黄昏れてくると、しみじみ沁みる。

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くーにー62

4.0演技

2025年2月23日
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ペドロ・アルモドバル作品ながら、どんでん返しや意外な真実、などは何もなく、「あらすじ」から予想される通りの物語が、二人の心の機微を丁寧に描きながら展開される。
ただ、会話だけの室内劇を予想してたが回想シーンなど案外飛び出すところも多く退屈はしない。
テーマはまさに、生きるとは?死とは?延命治療の意味とは?など実に本質的で現代的。
なによりも、ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンの、静かに抑制されながらも微細な表情や目線の変化で気持ちを伝える演技が凄まじい。そのために作られた映画。
あと、娘役の役者さんな。 : )

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ぱんちょ

4.0ピンクの雪

2025年2月20日
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ハチ

3.5稀有な親友

2025年2月20日
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難しい

自分の死が近づいたら、どう振る舞うのだろうか
と考えさせられた作品でしたね
死を扱う映画だけに、ずっと重苦しい展開
でも演技派の二人のおかげで気づいたら終わってた
マーサは病気と髪型、性格のせいでずっと男にような感じ
だけど自分最後には誰かがそばにいてほしい
イングリッドみたいな優しい親友は中々いないでしょう
しかもジュリアン・ムーアは相変わらずキレイ
自分だったら絶対断るかな
人生の最後はカッコよく終わりたいけど
きっと無理だろうな

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かちかち

4.0諸行無常?色即是空?否、人生は面白い

2025年2月20日
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もうこれは幕開けから目と耳を全開にして身を委ねるだけ
理屈抜きで引き込まれていった

この完全犯罪?をふたりが
共犯者さながら実行していくサスペンス心理劇展開に
ハラハラドキドキ
どんなに明晰な人でも投与された薬で
記憶がうつろなら、誰か他の人に情報をもらしてるのかも?
あらぬ邪推まで抱いてしまう

が、これがこれがどう着地するのか
見てのお楽しみ!
原作の一エピソードを膨らませ、見事なドラマ化
たぶん舞台劇にもリメイクされるでしょう

当代きっての大女優ふたりを一度に味わう贅沢!

あらゆるパートに関しても褒め言葉しか出てこないから困ります

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青樹礼門

2.5尊厳死、難しい問題です😱

2025年2月18日
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難しい

不治の病に冒され安楽死を望む女性と、それに寄り添う事を決めた親友の最期の数日間。
扉を開けて寝るので、貴方に隣の部屋にいて欲しい、でも朝もし扉が閉まっていたら、私はこの世にはもう居ない…。
怖すぎるでしょ😱
アカデミー賞受賞女優2人の緊張感ある掛け合い。ピンクの雪が印象的。
もし、自分がどちらかの立場になったら、どうするんだろう。尊厳死、難しい問題です。

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タモン

4.0とてもよかった

2025年2月18日
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悲しい

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吉泉知彦

3.5タイトルなし(ネタバレ)

2025年2月18日
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りゃんひさ

3.5化学反応

2025年2月17日
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アルモドバル監督初の英語作品で、ジュリアン・ムーアが初参加。彼女の存在で監督の世界観が少しマイルドになったような気がします。

ティルダ・スウィントンとは同い年で、バチバチの演技合戦になるのかと思ってたんですが、意外とかわされたというか淡々とした競演に感じました。
ジュリアン・ムーアはいつもながらの「寛容」と「誠実さ」がにじみ、一方ティルダ・スウィントンはこちらも彼女らしい泰然とした魅力で演じ切ってました(戦場ジャーナリストにはちょっと見えませんでしたが)。
お互いへの尊重は間違いなくある感じですね。

ティルダの覚悟の演技は、若い頃に重用されたデレクジャーマン監督の死(52才でHIVで死去)の影響があるとインタビューでコメントしています。

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sugar bread

4.5死の自己決定権、死に方を選べるということ

2025年2月17日
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泣ける

悲しい

知的

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レント

3.5覚悟と感謝

2025年2月17日
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30本目。
尊厳死に関しての映画だけど、自分もあの立場なら、イヤだよなとは思う。
耐えられん。
死に近づくまでのやり取りが、ちょっとコメディに思え、そっちに展開していくのかと思ったけど、まあそりゃないか。
受け入れた覚悟、受け入れてくれた感謝。
最低限、彼女に迷惑をかけない為の選択だったんだろうなと。
そう思ったせいか、警察のやり取りは要らず、綺麗に終わって欲しかった。

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ひで

3.5アルモドバルの最近(と言っても10年くらい?)の作品、たんたんと、...

2025年2月17日
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単純

知的

アルモドバルの最近(と言っても10年くらい?)の作品、たんたんと、アルモドバルの今思う気持ち、考えていることが、映し出されているように感じて、静かに共感できる。
相変わらず、インテリアもファッションも素敵過ぎなので、それだけでも満足度高いのだが、ちょうど最近日本で展覧会していたアーティストの作品が、主人公の部屋に飾られていたり、意外と日本ではまだよく知られてないようで驚く子宮頸がんが取りあげられていたのも感心した。
アルモドバルの作品は、昔っから、本人の関心、悩みごと、思ってることを美しく、印象深く伝えてくる。
映画と監督が一緒に歳とっていく感じがますますいい。
ジュリアン・ムーアに注目したことなかったが、それにしてもこの人この感じのまま長い(ある一定のところから老けない?)、演技もほんと自然でさすが。
あー、そうだろうな、って思うところは期待通りで、アルモドバル映画としては見やすい作品だと思った。
主人公が忘れ物、探し物する場面はどういうアクセントとしておかれたのか。
もう一回見て、気づくことがありそう。

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しゅま子

3.5見送るパターンとして、警察沙汰になるのも厭わない

2025年2月16日
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友人を持てたラッキーなはなしの設定。
死という重めのテーマを和らげる、着ている服の色や家具の色が視覚的に美しい。
家で最期まで暮らし看取って家の座敷で通夜を行い、葬式も家で行っていた昭和の終わりまでは、わざわざ映画にするまでもなく日本人的には、死と隣り合わせに生活しどうやって生きるかは皆が学ぶことが出来た。生き残った人は、両親や親戚の死にいくさまを何度も見て、自分の生きる残りの毎日のことを考えて生きていく。そういう日本でした。
 娘さん役が一人二役っていうのより、やはり、べつの人物が演じるほうが良かったのでは?そして、融通の効かない警察官が宗教的に許さないと強く言ったり、助けてくれるボーイフレンドが地球温暖化を作っているのは極右のせいだと、どことなくトランプの悪口をいれているところが、映画を作った時期と監督や脚本家の意見だろうか?
安楽死って、キリスト教的に許されない科学的なこと、超現実主義の頭の良い系の人がするという自負があるんだーと、再確認した。そういえば、祈りの言葉は一切なかった。

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スクリュ

3.5尊厳はダメなのか…

2025年2月16日
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悲しい

難しい

4番目の友人が、末期癌(→闇マーケットで毒購入し自殺を…)の主役を隣の部屋で看取る話
日本の法律では殺人罪もしくは殺人幇助罪となり、刑はかなり厳しいが、幇助であれば執行猶予も判例ではある
尊厳死は自由の国でも認められないんやと思った反面、宗教の色が結構法律にも反映することに驚き 死について考えさせられる良作であったが、前のジジイと左隣のねーちゃんがガサガサバリバリあられを食べだしたりして、内容に集中できず… あんなヤツこそ癌にでもなって早く死んでほしいけど…
最後に娘が出てくるが、一人二役?

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ろくさん

4.5死の選択の自由は···

2025年2月16日
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知的

自由に死ぬことはなんと不自由なこと。そしてまた自由に生きることも不自由な世の中ですね。重いテーマなはずが生き方(死に方?)を貫いていった彼女たちのエンディングはなんとも清々しい。
色彩豊かでインテリアやファッションも素敵です。

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菓子