ロングレッグスのレビュー・感想・評価
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Lone Gregs
冒頭、勿体つけるようになかなか映像が出てこない。
ポラロイド写真が現像されるように、ようやっと画が現れたと思ったら、ここから不思議な現象が起こる。
オープニング曲までの数分で、睡魔に襲われたのだ。(!)
それからも、画面は見てるハズなのに、字幕は読んでるハズなのに、情報が一向に入ってこない。
気付くと別(他の作品、仕事、帰宅後の予定など)のことを考えている。
時折ジャンプスケアに覚醒させられるも、一時的。
退勤後のレイトショーだし、BGMが抑えられてるし、説明も少ないし…と色々あるが、ここまでくると異常だ。
なのでちゃんと観られてるとは言えないが、話としても面白くはなかったと思う。
というか、悪魔だとか呪いだとかで済まされると意義を感じない。
コブルが何故そんなことをやってたかは不明。
リーが、コブルの自害やカーターの奥さん殺害を見てるだけで止めようともしないのも謎。
唯一描かれていたと思えるのは、母が子を守るために他の全てを犠牲にする姿くらいか。
グロもほとんど見せないし、妙にお洒落な演出いれるし、オープニングとエンディング曲はポップだし…
何がなんだか分からなかったというのが正直な感想。
ロングレッグスの名前とか、14日生まれとか、9歳とか、「下にいる男」とか、意味あったのかな。
運転しながらのニコラス・ケイジの叫びは、ガチで耳が痛くなるほどうるさかった。
恐怖の幕の内弁当盛り
全体的に暴走気味ですが、いい映画でした。
陰鬱だった90年代の映画から、色々と入ってます。
サスペンスなら「羊たちの沈黙」や「セブン」、ホラーなら「IT」辺りでしょうか。
やはり、ハーカー捜査官を演じたマイカモンローは素晴らしいです。サイキック版クラリススターリングといった雰囲気で、「神は銃弾」の眉毛なしアウトローとは別人でした。
今回は、めちゃくちゃ無口な陰キャです。
冒頭の、やたら襟のでかい赤シャツをスーツに組み合わせるセンスも独特。
ニコケイは言うまでもなく、全ての殻をぶち破って好き勝手していました。T.Rexが好きで、作業場にポスターも貼ってあります。シリアルキラー界最恐の男が、地元のコンビニでは最弱の変態扱い。このコントラストが面白いです。
オズパーキンスのホラーは2015年の「フェブラリィ 悪霊館」もそうでしたが、ただ悪魔の「悪意」だけでなく、その根本に、人間がふとした隙に悪魔に呑まれてしまう弱さ、あるいは守るために対峙する強さみたいなものがちゃんと描かれているので、本作も後に色々と残りました。
例えば、ニコケイが地元のコンビニで塩対応を食らった後に(当たり前ですが)車で叫びまくる場面は、だから家族がターゲットになるのかと納得がいくものでした。
その叫びは、怖くてなんか面白いのに、どこか泣けてきます。
元々泣き笑いが上手いニコケイの塩梅は見事でした。ヒトカラでの熱唱も、安定の上手さです。
映画自体の展開も、若干のオカルト感を混ぜながら始まる「羊たちの沈黙」っぽい第一幕から、急にオカルトへ舵を切る第二幕、真相が上手くまとまりつつ絶望的な余韻を残す第三幕と、よくできていました。
ただ、最初の赤ジャンパーの少女がハーカー捜査官だなというのはすぐに読めてしまうので、『その出来事自体の記憶がない』という設定が薄れてしまっている=ポラロイドに白塗りニコケイが登場したときにこちらがさほどびっくりしない感じになってしまい(観客である私は、冒頭をはっきり覚えているので)、勿体ないなと思いました。
この辺は、文章で叙述トリックが組める小説向きの描写な気がします。
ただ、悪魔の影響下にある全員がどこかぼんやりしているという設定は面白く「それの影響下にある間は、重要なことを忘れる」というのは、小説版のITで主人公たちが幼少期のことを忘れている辺りと、通じるものがあります。
しかし、ロングレッグズの第三幕は、はるかに容赦がないものでした。
人形が作られていたのは、まさかの実家の地下室。ニコケイはずっと「真下にいる」と言っていましたが、言葉通りずっと真下にいたわけです。
※元々「The man downstairs」という言い回しには「悪魔」という意味があるようです。
そして何とも最悪なことに、協力者はハーカー自身の母親。それが取引となって、今のハーカー捜査官は生きていることを『許されている』。
逆三角形の最後を飾るのは、上司のカーター一家。
いやー、なんとも残酷です。中々の後味でした。
映画としては、そこで終わるわけですが。
悪魔目線で見ると、1966年から始まった「逆三角形チャレンジ」は、どうなったのでしょうか。
ハーカー家は7番目でした。母親が人形を突き返し、母子家庭だからなのかもしれませんが、ニコケイが直々に殺しに来ます。ここで娘を守るための取引があり、ニコケイが人形を作ってハーカーの母親が届けるというツーオペになるわけですが、どんなルートを辿ったとしても、悪魔には確固たる目的意識があります。
だとしたら悪魔は、逆三角形チャレンジの間、誰に何を与えたのでしょう。
・ルビーが部屋に飾っているのは、ハーカー捜査官の人形が最後にそうなったように、頭が取れているトロフィー。
・その少し手前、出てきたルビーに対してカーター捜査官が言う「There she is.」
・手紙を解読するよりも前に、逆三角形から「父親」を連想するハーカー捜査官。
※ニコケイが実は父親なのかとも想像しましたが、さすがにそれは違ったようです。
・最初のサイキック家当てクイズでも、キャリーアンの人形を解体したときに出てきた金属の共鳴音と同じ音を聞いて、ハーカー捜査官は「あの家だ」と言い当てます。
色々と考察要素はありますが、『ハーカーが超能力的な勘の鋭さを持っている』のと、『唯一生還したキャリーアンが糸口として生かされていた』のは、悪魔がそれぞれに設定した役割で間違いなさそうです。
※キャリーアン役はフェブラリィで主演だったキーナンシプカで、切れ長のでかい目を向けながら、淡々と怖い台詞を繰り出す辺りは、相変わらずでした。
つまり、カーター家に全員が揃うあのラストは、悪魔が望んだ結末だったということになります。
しかし、ハーカー捜査官が自身の母親からルビーを守ったことで、悪魔の望んだ結末からは逸れたように見えました。
さらに、ハーカー捜査官が人形に向かって引き金を引いたとき、弾は出ませんでした。6連のシリンダーなら、それまでに3発撃っているので、もう3発残っているはずです。
90年代のサービスリボルバーで6発中3発が不発というのは、ありえない確率です。
この辺の描写が次々と繰り出されて、観た直後は上手くまとまらなかったので、家に帰ってから元の事件についておさらいをしました。
30年間で、10件の殺人。父が一家を殺し、最後に自殺。
ハーカー捜査官が事件の全容を見渡すために資料を並べるとき、バックに通報時の電話が流れます。「娘が変だ」と言う父親。
それは、「It’s my daughter」から始まり、「It's not my daughter」と続きます。
その次は、「When she’s sleeping, it’s the best time to do it.」
娘がおかしいんだ→いや、あれは娘じゃない。
眠っている間に、何とかしないと。
父親が殺したかったのは、娘なのでしょうか? 娘じゃないと言っているのだから、それはプレゼントの人形では? そして、邪悪な人形を破壊したつもりが、よくよく見ると、死んでいるのは娘の方だった。
それだと妻まで殺す説明がつきませんが、仮にそうだとすると。
3発連続で不発というあり得ないことが起きたとき、その弾は、本当に不発だったのでしょうか。仮に不発じゃなかったとしたら、銃口の先にいた相手は3発食らっていることになります。
それは、本当に人形の方?
もしかして、外に出て振り返ったら、ずっと手を引いていたのはルビー本人ではなく、実は人形だったとか?
だとしたら、ハーカー捜査官が自ら、ロングレッグズの「最後の仕事」を継いでしまったことになります。
観たときは、直後のニコケイの投げキッスで色々と忘れてしまったのですが、ずっと頭に残り続ける映画でした。
セブンじゃなくてエクソシスト
この映画の宣伝に、“セブン”や“羊たちの沈黙”の名前を使った奴、出てこい。
この二つの名前を出されて、誰があのオチだと思う?
どうしても名作の名前を出して耳目を引きたいのなら、“エクソシスト”や“ヘレディタリー/継承”辺りにすれば良かったのに。
ちなみに“ニコラスケイジがキャリア初の凶悪なシリアルキラー”という触れ込み、これもいかがなものかと。
彼、誰も殺してなくない…??
途中までは結構面白かった。
どうやって殺したのか。どうやって捕まえるのか。
ストーリー展開をワクワクして待っていたのに…
サタン万歳ってなんだよ…。
人と人とのぶつかり合いを期待していったら、サタン出て来ちゃったよ…。
そりゃなんでもできるよ。サタンだもの。
サタン万歳。
ホラー≠ミステリー×オカルトスリラー
ホラー的な驚かせ方はするものの、
私はホラーではないと思った。
以下、ネタバレ全開で書きます。
レビューというより、自分の振り返り含め。
冒頭から映像も音響も不気味さ満点で
ロングレッグス(ニコラス・ケイジ)もすぐに出てきて、
超気持ち悪くて期待度が上昇した。
ロングレッグスがリー(マイカ・モンロー)の家に侵入
しているところから、あれ!?なんで!?と思い、
そこからはミステリーで謎を解明する方向性へ。
ロングレッグスが残した暗号が解けてくると、
俄然、オカルト色が濃くなり、悪魔崇拝かよっ!!と。
それをすぐ解けてしまうリーにも何者!?と思うし。
家庭環境からその素養があったのかもなと後に気づく。
殺しているのは、14日の誕生日の娘がいる家族。
そして父親が全員殺して自分は自殺するというのが
共通項。そして鍵になるのが不気味な人形。
ロングレッグスは人形技師で、
謎の呪いの人形をつくって、
それで父親をマインドコントロールして事件を起こす。
というまあ、これがオカルト過ぎてちょっと説得力には
欠いた気がした。
そしてリーの母親(アリシア・ウィット)が共犯だった
というのは、途中から何となく気づいた。
しかもカーター捜査官(ブレア・アンダーウッド)家族が
狙われるのも前半でその示唆はあったので、やはり…と。
それにしてもラストにカーターも母親も撃ち殺さざるを
得ないリーはせつない。
幼少時に出会った全部ロングレッグスのせい。
その悪夢にこれからも苦しむだろうリーを思うと
全然ハッピーなエンディングじゃなかったな。
私は『セブン』的な作品を期待したいたけれど全く違う。
ニコラス・ケイジ出演作は2週前に観たばかりだが、
全く趣が異なり、しかもこっちはニコラス・ケイジとは
パッと見わからなかったので、飽きはしなかった。
パンフは外見が実に凝ったつくりで面白い。
本作を気に入った方には是非オススメしたい。
鑑賞動機:予告8割、最近のケイジ2割
この曲のタイトルと歌詞の意味初めて知ったわ、ほえー。
予告ができすぎていて逆に損してる感じがするけど嫌いじゃない。固定したカメラで正面から左右対称に撮るのは強い意図を感じるけど、ウェス・アンダーソン?(全然違います)
マイカ・モンローが出てくると、いっときのポール・ダノみたいに、絶対酷い目にあうんだろうなって思っちゃう。『神は銃弾』は肉体的にボコボコになってたけど、こっちは精神的にボコボコに。ご愁傷様です。
ケイジよりもむしろ母ちゃんが…怖いんですけど。
スタンダードからシネスコになるとこ好き。
何なのかをはっきり言っちゃうとこは好きじゃない。
90年代なら、新聞をマイクロで調べてても仕方ないか。
黒沢清イズムを感じる佳作
「羊たちの沈黙」以来最恐のシリアルキラーもの…かなあ? 殺人鬼ニコラス・ケイジも主演のマイカ・モンローも、そのお母さん役もとても良い(ケイジはしかし特殊メイクのケイジだと思うと「すごいな」という感心が先に来てしまい怖さが半減する)けど、やや雰囲気に力を入れすぎな気が。「羊」や「セブン」よりも類似を感じたのは黒沢清監督「CURE」で、犯人が自ら手をくださずいろんな人を操って殺人を下すし、彼を追う主人公がいつのまにか殺人を「継承」する流れも似てる。黒沢監督のトレードマークであるビニール製カーテンがはためいたりも。監督(アンソニー・パーキンスの息子だという!)はきっと黒沢清ファンなんだろうなあと思ったら、ちゃんと黒沢監督が映画にコメントを寄せていた。
「傑作ミステリーでは?」という期待が、見事に裏切られる
連続する一家惨殺事件に関する謎の深まり具合や、映像と音楽による雰囲気の盛り上げ方が秀逸で、もしかしたら、「羊たちの沈黙」や「セブン」のような傑作ミステリーになるのではないかという期待が高まる。
ところが、犯人からのメッセージが届いたのに、警察の上司に報告するでもなく、母親が危険にさらされるかもしれないのに、何も手を打たないなど、主人公の行動に「?」印が付き始める。
もしも、主人公が、この時点で事件の真相に気付いていたのだとしたら、その後の惨劇を防ぐことは十分可能だったのではないだろうか?
犯人の居場所を直感的に突き止めたり、難解な暗号を容易く解読したりする能力を持ちながら、どこか神経を病んでいるような主人公のキャラクター造形も、掘り下げ不足の感が否めない。
結局、「犯人は、悪魔の人形でした」というオチには唖然とするばかりで、まともに話に付き合ってきた自分がバカらしく思えてしまった。
「娘の誕生日が14日」という設定も置き去りにされたままだし、「主人公の母親が共犯者でした」というドンデン返しも、取って付けたようで説得力がない。
ミステリーを装ったオカルトというプロット自体を否定するつもりはないが、ミステリーとしても、オカルトとしても、中途半端で消化不良としか言いようがなく、序盤の期待度が高かっただけに、観終わった後には「肩透かし」感だけが残った。
これ観るくらいならドラえもん見ろ。
結局は悪魔崇拝。面白くもなんともない。
雰囲気だけのクソ映画と言って差し支えない。
伏線かと思ったら回収されなかったので、おそらく伏線ではなかったのだろう。
評価するとしたらキャストの演技、サウンドもまあまあではあると思う。
展開が雑というか、なんか意味不明すぎてどういう評価をすればいいのかわからない。
キャストの演技は良いと言ったが、キャラの動機がよくわからない、ベタな言い回しだが、所謂脚本に動かされるタイプのキャラクターなので人間性に欠ける。
主人公の特殊能力として"並外れた直感"というのがあるが、説明なし。
ビジュアルは好みだった。
劇中"天使ちゃん"と呼ばれるのも頷ける。金髪美女を見たいならうってつけだと思う。
ホラー要素はびっくり要素だけなので、ビビるのは俺くらいだと思う。
この映画にびびった事実がムカつく。
翻訳もけっこうクソだ。
こんな映画にT.REXを使わないで欲しい。序盤とエンディング計2回、ご丁寧に歌詞まで載っけてくれたが、なんの伏線でもなかった。まじでなんなん。
効果音だけは一丁前。
1990年代のオレゴン州、未解決連続殺人事件の捜査を任される新人FBI捜査官リー・ハーカーの話。
10の事件に共通する、父親が家族を殺害後の自殺、暗号化され残される手紙、…それを元に捜査し始めると…。
あぁ~なんだろう、頭の中書きたいことで溢れてるのに何も書けない、…なぜだろう。
本作の感想はいつもの常連組の皆さんの感想に任せよう!ホントこんなに書きたいことが頭にあるのに何も書けない。(←これいつもの文字数稼ぎ)
とりあえず印象的に残ってるのはハーカーの白シャツから浮き出るアレと、ニコラス・ケイジさんって癖ありキャラばかり演じがちなイメージ。
一体何の話をしているの?
猟奇事件の話かと思ったら、悪魔崇拝の話だった。
善し悪しの問題ではなく、自分の信じたモノが“神”になる。
結局、母親も娘の為に悪魔に染まったのだから、救われない話だ。
そのオチ、日本だとちょっと…
宗教、聖書、悪魔信仰…
聖書がある程度一般教養として刷り込まれている文化圏の人でないと、そもそもの感性として怖くないのではないか。
で、ちょっと考えてみたのだけれど、日本で、欧米における聖書と比べることができるほど世代を超えて誰もが知っている(刷り込まれている)ものってある?
ひとつありました。
それは、ジブリです。
宮﨑駿監督作品をひとつも観ていない、知らないという人(アンチだと自負してる人も知ってるわけで)は平均して10人中1人か2人!私の部活の同期12人の場合、ゼロ!だと言い切れます。
たぶん65歳以下の人なら、家族、友人、恋人、会社の同僚などと必ずどこかで話題にしたことがあるはずです。
でもこの国民的な文化を活かして、サスペンスやホラーを作るのは至難の業(技)ですね。
悪魔とは、人間の行為を正当化するための詭弁だと思う
2025.3.15 字幕 イオンシネマ京都桂川
2024年のアメリカ映画(101分、PG12)
30年にわたる猟奇殺人事件の捜査に加わる新人FBI捜査官を描いたスリラー映画
監督&脚本はオズグッド・パーキンス
原題の『Longlegs』は劇中では「長い靴」と訳されている
物語は、1970年代にて、ある郊外の家にある人物が訪れる様子が描かれて始まる
少女(Lauren Acala)は気になって外に出ると、その男は「もうすぐ誕生日だね」と言って「今日は長い靴を履いてきちゃった」と続けた
それから20年後、街ではある事件に対してFBIが聞き込みの捜査にあたっていた
新人のFBI捜査官のリー・ハーカー(マイカ・モンロー)は、先輩のフィスク(ダコタ・ダウビー)とともに、ある住宅街に訪れていた
フィスクがある邸宅を訪問していると、リーは別の邸宅に何かを感じた
フィスクは彼女が指定する家に向かうと、住人は有無を言わせずに発砲し、フィスクは即死してしまう
リーが犯人を追って中に入ると、犯人は抵抗することもなく、逮捕された
この事件を聞きつけたウィリアム・カーター捜査官(ブレア・アンダーウッド)は、彼女の特別な能力を買って、未解決事件の資料を見せた
リーはそれらの資料を読み込んで、ある法則に気づく
それは、被害者家族には、9歳になる少女がいて犯行は誕生日の前後6日間に行われていたというものだった
そして、それをカレンダーに書き込むと、逆三角形の図柄を埋めているように思えた
リーはウィリアムにそれを進言し、リーはブロウニング捜査官(ミシェル・チョイ・リー)とともに捜査に加わることになった
映画は、一連の猟奇殺人事件の真相を追うというもので、リーが捜査に加わってから事件が動き出す様子が描かれていく
リー自身に封印された記憶が蘇り、それは母親ルース(アリシア・ウィット)がロングレッグス(ニコラス・ケイジ)に関わっていたというものだった
冒頭の少女の映像はリーの幼少期の頃の映像で、その時に母親がロングレッグスと関わりになったことがわかる
ロングレッグスは精巧な人形を作る人形作家で、それを少女のいる家へと届ける役目を欲していた
その役割を担ってきたのがルースであり、彼女はシスターの格好で色んな家を訪ね、そこにその家の娘とそっくりな人形を置いていくことになった
その人形にかけられた呪いのようなものはやがて父親を狂わせ、家族を惨殺した後に自殺をする
これがロングレッグスが手掛けてきた一連の殺人事件の全容となっていた
いわゆる悪魔信仰にまつわるオカルト系の映画であり、自分を守るために母親が悪魔に手を貸していたことがわかる
そして、その矛先はウィリアムの家族にも及ぶという内容になっていて、人形を届けた後もルースは家族を巧みに操っていた
最初はロングレッグスの言いなりのようなものだったが、やがてルースの中に確信的な何かが芽生え、それが「サタン万歳」という言葉へとつながっていく
娘を生かすという名目を持っていたものの、それがいつしか自分がなすべき使命のようにすり替わっていく
ある意味、自分の行為を正当化するプロセるが描かれているのだが、ルースとロングレッグスには明確な目的の違いがあった
ロングレッグスは永遠の少女を作り出し、ルースは自分の娘は成長してほしいと願っている
ロングレッグスの作った人形によって父親の中にある渇望というものが具現化されていて、その潜在意識が「永遠の家族」というものを作り出す
それは、その瞬間が幸福であればあるほどに効果的で、それゆえに娘が9歳になった瞬間には意味があるのではないだろうか
いずれにせよ、怖いというよりは不気味という感じで、ホラーというよりはスリラーに近い
犯人たちはサタンを崇拝しているようにも思えるのだが、実際には自分の行為を正当化するために引用しているようにも思える
シスターのような、神に仕える者が惨劇を起こすというのがメタファーになっていて、この怖さがわかるのはキリスト教圏だけのように思える
そう言った意味も含めると、日本ではヒットしないんだろうなあと思った
なるほど!
この作品そもそもホラーみたいな宣伝されているけど👻サスペンスです🫣
更に名作の続編でも無いのに羊たちの沈黙🐑🫢やセブンが比較対象になったりする感じの部分もあって変にハードルが上がるので実際の評価よりも下がる傾向あると思いますよ⤵️(それが無かったとしてもそこまで面白いって感じでもないんですねえ😒残念だけど)
更に評価が低くなる1番の理由が明確にあって🤬ポスターや宣伝で使われている(この10年で1番怖いって言われてる設定になってるけど誰が言ったんだよ?仮にアンケートだったとして何人に聞いたんだ?😡)そのせいで無駄にハードルが上がる⤴️おかげで評価が低くなりがちなんだよ💩(11年前にはロングレッグスより怖い作品あったのか?その作品はなに?ってツッコミ入れたくなるんだわマジで🤬)
とは言えこの売り文句が無くてもそこまで凄くは無いですマジで!
配給会社が色々とズレた宣伝してるせいで問題あるんすよ🥶
最初に文句言いましたがかなり自分は楽しめました(オープニングの女の子が〇〇に遭遇するシーンが強烈だしリーの相棒がいきなり〇〇されるシーンはまあまあのレベルで飛び上がりましたよ🤮)更に言うと編集とカメラワークがいちいち抜群に良いから程よく緊張感もあるしジャンプスケアに頼らず(ジジイだから耳が👂遠いから音響のビックリは皆無🥶)なにかありそうって思わせる雰囲気の作り方が上手いから最後まで飽きずには見れるんだけどね👾
超分かりやすく説明すると油コッテリ二郎系だと思ったらアッサリ塩味でイメージと違うがな😱ってなるんすよ🥺
あとゾディアックの犯行の時のような暗号化されたメッセージ✉️(アッサリ解読するんだけと笑ってしまうくらい説明一切無し!まあそこまで考えられた緻密な脚本じゃないだけ)とかサブリミナルみたいなカットとか面白い要素もあるんですが案外アッサリしていてパンチが✊が弱く感じるんですねえ😵
結局悪く無いんだけど結局この10年詐欺のせいで悪く思えてしまうんですよ(パッと思いつくだけでもスマイル、バーバリアン、ヘレディタリー、呪詛、スマスロのからくりサーカス、あとアニメだけど進撃の巨人のほうが数百倍は怖いし👻)
あと地味に殺害現場で発見までに1ヶ月かかった現場でネコが生きていて犯人が死体が発見されないから何回も家に訪れて居た証拠が示唆されていたり🐈最後にかかって来る電話☎️って誰よ?(複数犯だと言う事になるから続編が作りやすくなるわな😇)あとニコラス刑事が変な自殺の仕方だったけどカルトの上層部に洗脳されていて捕まった場合は頭を硬いところに打ちつけて死ぬようにインプットされてるんでしょうね!(捕まったら用済みだし自供して組織がヤバくなる可能性があるから保険かけてる可能性が高いけどそこまで考えてる脚本とはおもえなかったりしますね🧠😵💫)
結局複数犯だとしてどのくらいの規模の組織なのかが一切不明なので続編でそこが描かれたりするのかな?
あと脚本が単調で展開がほぼ無いのに訳分からん映像とか入ってくるし❓だらけのまま後半に向かうんですがラストで伏線回収どころかマイナスゴジラレベルで全てを説明してくれて100%理解出来る親切な作りで(とはいえ暗号を解析した部分とかの説明は一切しないし💩)半笑いになりましたよ🥹(展開が無いまま❓がずーっと続いてからの全部の説明っつうバランスのさじ加減が変過ぎるんですよ🤢)
あと敵のアジトが🏠母親の家の〇〇〇にあるとは思って無いから2%くらいビックリ‼️
1番重要な話をします🤓注意喚起なんですが⚠️試写会に招待されて悪く評価する事が出来ない忖度YouTuberがかなりの件数の良い評価だと語る動画を上げているので(ミッシングチャイルドビデオテープの時に同じ手口の詐欺にあったので👹)その話を過信して絶対的に信用しないように🤫『あの人達は全肯定しか出来ないから参考にならないので🫡』
最後にニコラス刑事👮が調子良さそうでナイス👍
まあ結局は大抵のみなさんの点数が全てを物語ってますよ(しつこいとは思いますがそこまで凄い作品では無いですよリアルに)
最後に最後に少し高いけど(1300円ばい💸)パンフレットが📕事件の証拠品みたいな感じでパッキングされてて(ネットでパンフレットを写真で確認出来ます🫡)パンフ以外に写真とかも入っていてかなりイカした作りで凝っているので買う価値ありますよな
上質なホラーに上質なニコケイ
ニコラス・ケイジの時代が再びきていると言っても過言ではない。借金の返済中の出演作からはニコケイへのリスペクトも感じられない作品が多かったが、その後は作品を選んでいるように思えるし、全力でやりたい演技をしているようだ。
本作は劇中にも出てくる暗号などを使ってプロモーションにも凝っており、当時のクローバーフィールドのような中身のわからない作品として話題になっていた。
ニコケイが出ているんだからシリアルキラーとかその辺だろうと侮っていたが、実際は上質なホラー作品であった。
ジャンプスケアは少しはあるがそれに頼らずに不気味な雰囲気を演出している。
いわゆる暗闇の部屋の中での死角部分が気になるようなアングルがある。冷静に考えるとここにニコケイが出てきたところで怖くは無いと思うのだが終盤までハッキリとキャラクターを見せる事はせず、得体の知れない人物として扱う事により不安を増幅させている。
こうしたホラー演出で過剰なジャンプスケアに頼らず不気味なスコアで雰囲気を煽る様はヘレディタリーのようでもある。
マンソンファミリーや悪魔という単語から次第にストーリーが想像できるようになっており、悪魔は善人を装い入り込むというように修道女が教会のプレゼントとして悪魔を侵入させる様が文字通り再現されていて面白い。
ニコケイがシリアルキラーとして人を惨殺するよりも
悪魔の遣いとして操られている様はまさの憑依型の演技と称している彼の十八番である。
これをホラーに起用してコメディにならず上手く調和しているのが本作の質を幾重にも上げているのは間違いないだろう。
得体の知れない不気味さ
寒々しい木々や家の風景など、不穏な緊迫した空気感が漂う映像が良かったです。
赤と白の不気味なコントラストのオープニングも印象的でした。
マイカ・モンローのどこか捉えどころのない張り詰めた佇まいや、ニコラス・ケイジの異様な挙動不審さなど、俳優陣の演技も不穏な空気感にとても合っていたと思います。
とは言え、ニコラス・ケイジは特殊メイクしてるのか?とか考えてしまったり、取り調べではよくあるヒャッハーな犯人の印象になったりで、恐怖感が軽減されてしまったような気も。
最後の家族など大まかな展開は予想できるものでしたが、事件は常に娘がいる家族で父親が犯行を行っているというところは、娘に対する父親の虐待が連想されるような。
ロングレッグスの外見もアルビノのように見え、母と父への憎しみとも取れるセリフもありますし。
主人公家には父親がいなかったので一家殺人には至らなかったということなのかなと。
母親が娘を守るために共犯者になったのというのはやるせないですが、崇拝者になりどこまでが娘のためだったのかという疑問も。
この10年で一番怖い、と言われるとそうでもないかもという感じですが。
しかし、ロングレッグスの得体の知れない存在感や何度でも来るという言葉には、やはり理不尽な悪意や暴力の象徴のような恐ろしさを感じます。
キリスト教やサタンに関する知識があれば、もっと面白かったのかもとも思いました。
ゾディアック的かと思いきや
連続殺人、暗号と来ればゾディアック的な殺人事件ものか!?と思いきや・・・
その実オカルトホラーでしたwwwまぁこっちも大好きなんで結果オーライなんですけどね。
コミュ障で直感(超能力)に秀でたリー・ハーカーFBI捜査官が謎の暗号が残される連続殺人に挑むが、犯人ロングレッグスとの因縁~まさかの共犯者と対面する物語。
エンドクレジットまでニコラスケイジどこ出てんだ?って思ってたらロングレッグスでした(ミッキーロークがノーメイクで演じてんのかと思った)シンパシーフォーデビルといいニコケイは悪役のが映えると勝手に納得。
あと、お母さんの「生かせてもらってるんだから」って台詞の意味がジワジワ来た。
【"もうすぐ、お誕生日だね・・。”悪魔に魂を売った男が、娘を守る母の気持ちを利用した30年にも亘る恐るべき所業を不穏極まりない空気感、不安を煽る音響の中で重層的に描いたダークなサイコスリラー。】
■1990年代のオレゴン州。30年間で10家族が惨殺される事件が起きるが未解決のままである。そして、事件を捜査するFBI新人捜査官のリー・ハーカー(マイカ・モンロー)は、自分の類稀なる直観力で容疑者を捉えるべく奔走する。
殺害現場には外部から侵入した形跡はなく、”ロングレッグス”という署名が記された暗号文が残されている。
被害10家族の共通点は、13日が誕生日の女の子がいる事。犯行はその前後に行われている事。妻子の殺害は父が行い、父は自殺している事である。
ハーカーは、何かを知っているかの如き母親ルース(アリシア・ウィット)と、上司のカーター捜査官(ブレア・アンダーウッド)と連絡を取りながら捜査を続けるが、新たな事件が発生し、自分の過去と事件の繋がりが徐々に明らかになって行くのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭、T-レックスの名曲”Get It On"の歌詞がテロップで流れる。
”見た目は細くて弱そうだけれど、ヒドラみたいな鋭い牙がお前には生えている。凄く、エロくて可愛くて、しかも俺のものなんだ。”
この歌詞が意味する事は、この恐ろしい物語を見て行けば分かるのである。
そして、田舎の家の前の少し離れた道路に車が止まり、家の中に居た女の子が外に出てくると、顔を白く塗った長髪の男が、女の子に気味の悪い声で声を掛けるのである。"もうすぐ、お誕生日だね・・。”
・そして、時は1990年代。リー・ハーカーは未解決事件捜査の一人として現場に出るが”あの家に容疑者がいる・・。”と言った家に相方が行くとドアが開けられ彼は射殺される。その家は、且つて一家惨殺された家だった。
・リー・ハーカーは疲れた顔で、頻繁に母親に電話を掛ける。母親は明るい声で対応するが、画面のトーンは暗く、不穏である。
・徐々に冒頭の少女が、リー・ハーカーである事が明らかになって行く。彼女の誕生日も13日である。そして、ルースがリーを狂った人形製作者”ロングレッグス=ゴプル”(白塗りで良く分からないけれど、良ーく見るとニコラス・ケイジ)から助けて貰うために、その呪いの人形を幸せそうな家庭に修道女の恰好で”プレゼント”として届けていた事が分かるシーンは恐ろしい。リーは同僚の女性と母ルースの家に行くが、母は密かに車で待つ女性をライフルで撃ち殺すのである。
ここ迄来ると、ゴプルが現場にルースに残させた暗号文の”ロングレッグス”の意味も氷解するのである。
■”ロングレッグス=ゴプル”は捕らえられ、取調室で自ら頭をテーブルに何度も叩きつけ死亡する。
だが、彼が作った呪いの人形はその効力を失った訳ではないのである。
そして、修道女の恰好をしたルースは、人形をリーの上司のカーター捜査官の家に届けるのである。
椅子に腰かけるように置かれた不気味な人形。
娘の誕生日のケーキを切るのにナイフがいるというカーターの妻。
虚ろな目のカーターは妻と共に、”ケーキを切るために、キッチンに消える”のである。
物凄く怖いし、嫌な気持ちになるシーンである。
キッチンからは異様な音がし、血だらけのカーターのみが戻って来るのである・・。
そして、エンドロールで大音量で流れる”Get It On"・・。
<今作は、悪魔に魂を売った人形作りの男が、娘を守る母の気持ちを利用した恐るべき30年に亘る所業を、不穏極まりない空気感、音響の中で重層的に描いたサイコスリラーなのである。>
ニコラス・ケイジと認識するまで時間がかかった
フィクションなので野暮なことは言いたくは無いが、黒魔術?によって簡単に人を操れる感じや、安易なジャンプスケアが好みではなかったかも。
主人公の幼少期のトラウマや半分超能力者というのもその影響なのだろうが、物語を都合よく進めるための設定にしか感じられなかった。
主人公はイット・フォローズのあの子?当時はもっとふっくらして血色が良かったイメージがあったけど、あんな感じになったんだと驚き。(役作りなんだろうけど)
ロングレッグズがニコラス・ケイジだとわからるまで少し時間を要したが、それほど作り込んだ人物設定だったし、ああいった怪演をさせると流石に一級だと感心させられた。
あれで死ねるってビックリだが、相変わらずの美声に酔いしれたしw
一番怖かったのは母親。
洗脳させられたビー玉みたいな目って白人特有の武器だと思う。
あしながおじさん
予告編で期待すると大抵失望させられるパターンが多い。本作は失望とまではいかないが、やはり期待外れの感は否めない。
悪魔とか幽霊なんて架空のものはもはや大人にとっては子供だまし。この世で一番恐ろしいのは人間なんだからその人間の恐ろしさを描いた方がもっと怖くなっただろうに。
悪魔崇拝の話とかになると物語が途端に絵空事のように感じられてリアリティがなくなり、恐怖感も薄れてしまう。
ニコラス・ケイジ主演で同じような作品が過去にもあった。「ノウィング」という作品。あれも中盤まではすごいミステリーサスペンスだと思って見てたけど、結局はノアの箱舟を描いた宗教色あふれる展開になってしまってがっかりさせられた。なんだ結局は宗教映画かと。思えば歴史的大傑作の「ベンハー」もそうだ。でも「ベンハー」はその描かれるスペクタクルがすごすぎてその宗教色に関わらず全世界に受け入れられたけど。
本作もそれらの作品に近い。中盤まではすごい思わせぶりな展開で観客をぐいぐい引っ張る吸引力は見事だ。ただ終わってみればやはりただの悪魔崇拝、魔術による殺人、悪魔降臨のためのアルゴリズムの完成みたいな、とてもリアリティのない絵空事で終わる。
ロングレッグスなる人物がなぜあのようなことをしたのか、リーの母親がなぜ彼にあそこまで加担するほどに追い詰められたのか、母親が置かれた社会からの孤立の状況を、ロングレッグスがあのような犯行に至る状況を描いて人間社会の歪みが彼らを生み出したことを描いていればより深みのある作品になっただろうに。登場人物のキャラクターの掘り下げが足りないのが本作の致命的な欠点。
本作のビジュアルイメージは確かに素晴らしい、だがビジュアルにばかりこだわると中身が大抵追い付かない作品が多い。
リーは幼い頃ロングレッグスに出会った。彼女は彼に見初められ、彼は母親の協力を条件に彼女の命を奪わなかった。彼女の代わりに他の少女たちの命を奪い続けた彼は彼女にとって自分の命を救ってくれたあしながおじさんのような存在だった。
前作の「ドリームシナリオ」に引き続き今回もアカデミー賞クラスのニコラス・ケイジの幅広い演技力が堪能できて満足。ロックを歌うかのようなロングレッグスの口調にハマってしまった。このキャラは新たなホラーキャラクターとしての魅力十分だと思うので続編で是非とも蘇ってほしい。悪魔の力でそれは可能でしょう。テリファーとのコラボもありかな。
主演のマイカ・モンロー、最初はだれかわからなかった。随分しぼられて精悍な感じになっててすごく良かった。
ちなみに悪魔崇拝というが、トランプ支持者のキリスト教原理主義者の中には世界がアルマゲドンで滅亡して自分たち神に選ばれた者だけが復活出来ると本気で信じてるものもいるという。その前提として世界を亡ぼすべきだと考えてるらしい。だからトランプを支持したのだと。ある意味悪魔崇拝よりも恐ろしい。
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