「〜タイトルの少年とは誰だったのか〜」少年と犬 田舎の破壊者ディケイドさんの映画レビュー(感想・評価)
〜タイトルの少年とは誰だったのか〜
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鑑賞後、小説原作があることを知ったくらいの知識で鑑賞しました。なので他の方のレビューの通り、原作と違ってるのかどうかについては分からないので触れません。
震災後の東北地方をスタート地点に、突然に迷い込んできた犬と青年が、犬に導かれるまま様々な出会いを通じ、犬が歩んできた時間と元の飼い主との交流が主軸の物語でした。
私も被災地に近くに在住しているので、その現状を描写しているところはかなりリアリティを感じました。
しかし、色々気になる点もありました。ヒューマンなのかファンタジーなのか少しごっちゃになるところが(和正が途中で亡くなり、幽霊で美羽には見える等)ありました。この演出は原作でもあったのか?後々確認してみようと思いましたが、周りから美羽の様子が(美羽は姿が見える和正と話しているが、周りは話し相手の和正が見えず、独り言を話してるように映るので)気味悪がられているのが、必要な演出とは思えませんでした。犬の多聞との再会をきっかけに少年(ここでやっと登場してきます、多聞の元々の飼い主の少年だったのでした)が心を開き、言葉を取り戻すところはヒューマンドラマとして美しいと思いました。多聞や和正との出会いをきっかけに、残酷な宿命を受け入れて自首し、再生の道を歩もうとする美羽の姿を映して物語は終わります。
原作知ってた上で鑑賞するとまた評価が変わりそうな作品です。ただ映画単体で観ても、個人的にはもう一つかなと言う作品でした。
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