「基本的には面白く観たのですが‥」少年と犬 komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
基本的には面白く観たのですが‥
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(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが溜まっていたので短く)
基本的には今作の映画『少年と犬』を面白く観ました。
特に、須貝美羽(西野七瀬さん)にかなり共感で、彼女に限らず社会から忘れ去られている人々に焦点を当てる映画は、個人的にも好きな題材ではありました。
須貝美羽が、呼ばれてもいない妹の結婚式に来て、中垣和正(高橋文哉さん)と一緒に「ヘビーローテーション」を歌う場面は、その場違いだけどアップテンポでお祝いにもなり、かつ世間から外れて生きている須貝美羽でも知ってるだろう絶妙な選曲で、孤独の切なさが非常に伝わる良いシーンだと思われました。
中垣和正の宮城県仙台市での行き詰まった生活心情も、社会から見えなくなった人達の象徴として、個人的にも共感出来ました。
ただ、ラストの東日本大震災と熊本の震災を強引に(と思われた)犬・多聞で結ぶ構成は、さすがにやり過ぎだとは思われました。
震災に関係して生きる人々を今も描くことは重要だと思われます。
しかしながら、主客を転倒させて、感動のために震災を利用してはいけないとは一方で強く思われています。
その点で惜しい作品になっていると、個人的には思われました。
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