野生の島のロズのレビュー・感想・評価
全244件中、161~180件目を表示
堂々たる王道ロボット映画ぶり
無人島に流れ着いたロボットが、みなしご鳥の雛を世話する内に親心に目覚め、仲間の動物達を守る同士愛を抱き始めるというのはロボット物語の王道なのですだが、迷いのなく真っ直ぐなその王道振りに素直に心揺さぶられ、終盤は「ロズ、頑張れ」と応援しつつウルウル来てしまいました。
外国アニメは日本語字幕版しか基本的に観ないのですが、本作はどこもかしこも吹き替えばかりです。そこで、夜にたった1回だけの字幕版上映館を見つけて滑り込み。ルピタ・ニョンゴが主演を務め、ビル・ナイまでが声優出演となると、こりゃあ日本語字幕版一択でしょう。
異種を超えた家族愛と友愛の物語
誰にも受け入れてもらえない最初のロズが切なかったけど、狐のチャッカリや雁鳥のキラリとの関わりで、その島での生活がかけがえのないものになっていき、互いに絆が芽生えていく。野生の動物が住む島に1体のロボットという違和感が、過酷な島で生きていくことで次第に馴染んでいく姿が印象的で、食物連鎖のマトリョーシカにはちょっと笑えた。というかユーモアな動物たちのやりとりもたくさんあって、笑いながら(声を出さずに)見てることも多かったです。
異種間の家族愛に加え、友情を超えた友愛ってこういう事をいうんだなぁと思った。
余計な考察を考えずにただ観たまま感動が味わえる。予告のヒナが可愛すぎて楽しみにしていました。キラリがずっと可愛くて最高だった。
またなんといっても、色彩豊かな森と躍動感ある動物と無限に広がる大空、そして、その中を優美な旋廻で渡る鳥たちが本当に美しくて素晴らしかった。物語はシンプルで少し物足りないかもしれないけれど、極彩色の海を大きな画面でこそ体感して欲しいですね。
何でもできる有能なロボットのロズだけど、唯一出来ないことは空を飛ぶことだったことに今更ながら気づく。もっとたくさんの人に届いてほしいです。
ロボット✕動物=ラストで号泣、のつもりが。わたしこそロボット(笑)
無人島に漂着した都市型アシストロボのロズは、島を彷徨う中、動物たちの言動を学習し順応していきますが、ある日、雁の卵を見つけて孵化させたら「ママ」と呼ばれたことでロボットなのに人間並みのココロを持ちます。
そして、育てる雁が越冬のために島から旅立つ迄に、エサを取ること、泳ぐこと、飛ぶことを学ばせるなど、正にママになったロボットが、越冬やロズを作った組織から島の仲間を守る為に奮闘することになります。
結果、バッテリーが切れるのですが、育てた雁の呼び掛けに呼応する、、。
ここで、お涙頂戴になるはずが、、。
問答無用の名作の誕生!
私もロボ泣きしてきましたよー!ここまで泣かされるなんて…正直侮ってました。
まずストーリーが素晴らしい!無人島に漂着したお手伝いロボットが、ひょんなことから雁のひな鳥を育てていくことになったというお話ですが、試行錯誤しながら泳ぎ方や飛び方を教える姿が本当に健気で胸を打たれました。その姿はまさに理想の親子愛。中盤の「渡り」の為飛び立つキラリを見守る姿、クライマックス(後半クライマックスばっかりだったがw)で自身を犠牲にしてキラリを守る姿に涙が溢れます。
キャッチコピーに「プログラムを超えて…」とありましたが、これは大人にこそ刺さるテーマだったのではないかと思いました。日常で繰り返される、固定観念から生まれる行動の数々を見直すきっかけになるかもしれませんね。私も「私はこの仕事を任されている。あの仕事は私には関係ない。」と思ってしまっていることがあります。それでうまくいっていれば良いのですが、うまくいかなくなった時、プログラムを超えて行動する大切さってあるよなぁとしみじみ感じました。…って書いてて気づいた。私もしかしてロボっぽい生き方してないか?やばい、気をつけよう…😓
そして映像の素晴らしさよ。季節ごとに変わる色彩、躍動感溢れるアングル、ロボットと動物の描き分け、大自然の美しさ…どのシーンも本当に美しく、絵になる。ロボットは感情表現が難しそうですが、色の変化や目の開け閉めなどで表現したのは分かりやすかったし、あくまでロボットですよっていう見せ方は良かったですね。
さらに、音楽も素晴らしい!「Kiss the sky」が流れるタイミングが絶妙!このシーンで泣いた人も多いのではないでしょうか。キラリが困難に立ち向かい、ロズが全力でサポートする、勇気と愛に溢れた最高のシーンでした。後半の怒涛の展開を盛り上げる壮大なBGMは涙腺崩壊の後押しとなりました。
脚本、演出、音楽、映像…全てが最高でした!「素晴らしい」ばっかり言ってるレビューになってしまいましたが…(笑)だって本当にそうなんですもん!文句のつけようがない!これは子供から大人まで、老若男女問わずぶっ刺さるはず!最高の映画でした!
何度でも立ち上がるロボットってステキ
キャラクターが人間とロボットではなく、ロボットと動物という関係は、我々が否応なく意識させられる属性、例えば性差、年齢、人種などに囚われることなく、存分に縦横無尽のアニメーションで本当に楽しませてくれました。
ロズの自由闊達で超便利ロボアクションが心地よく、しかしサポート用ロボットなので、何かの役に立たなければならないプログラムを全うしようとする姿勢が健気、ただ自己決定の意思は持てない。
ここらがフリになって終盤の展開は熱量が増していくのは見事。動物たちを助ける、他動的意識はある事を伝えるため故郷を守ると考えると泣けてくる。あとこの部分は推測にすぎないけど、アベンジャーズアッセンブル的なカメラワークからの、左から失礼、のセリフは意図的だと思います。吹き替え版で鑑賞なので元はわかりませんが。ここも好き。
宮崎駿が大好きだ、という監督なのでどこかラピュタのロボット兵を彷彿させるデザインと動物たちの親和性も合間ってずっと楽しく観れました。物語が進むと機体にキズや汚れが着いてくるのも、もうすぐで終わるのだ、とわかる演出も見事。原作にはロズにクチがある様ですが、それを取っ払うことにより、眼で演技させることに成功しています。カメラの半開きで佇む姿が何とも言えない。全年齢対応の素晴らしいアニメでした
親に想いを伝えたくなる
世の母親の奮闘を思い号泣。綾瀬はるかの声もよい
泣いた。そして映画館でるのがこんなに清々しいこと久しぶり。ほぼ時間にあいそうなのがこれしかなく、しかも始まって綾瀬はるかっぽい声と鈴木福っぽい声がしてヤベ日本語版かと思いながら、逆にどっぷり浸かってこの野生の島のロボットの子育て奮闘記に涙するハメに。
こういう原作があるのね。エンドロールで英語版はルピタニョンゴだと知る。それもいいかもだけど、綾瀬はるかはぴったり。もともと性別を超える感じのところがありながら母性に目覚める感がぴったり。それゆえにボロボロになりながら滅私の心で我が子を飛ばそうとしたり、遠くから我が子が仲間とうまくやれるだろうかとのぞいたりを観ていると、もう自分が散々迷惑かけた母親を思い出したりしておいおい泣きそうな感じになるエモーション。
無事島を飛び立ってからの寂寥感ったら半端なく、この後どんな物語が待ってるかと思えば、ほぼ民族超えてとりあえず今は仲良くしようや、みたいなメッセージでこれも泣けた。ここから我が息子が戻って来てから散々チラつかせてきた自己回収ボタンを押してからの騒動もあるが、この辺りがもう少し単純に親子まとめでもよかったような気もするが、とにかく観終わって清々しい思いでいっぱい。こういうのを子供に見せながら親は涙したりするのだろうな。いい時間だったな。
ロボットの親と孤独なヒナの心の物語
ユニバーサルダイナミクス社製のAIロボット「ロッザム7134」
彼女は事故によって漂着した無人島で起動し自らに任務を与えるはずの人間を探し回るが、目にするのはロボットを見て逃げ惑う野生動物ばかり。そんな中偶然にもガンの卵を発見し、その卵が孵化してロッザムを親と認識してしまい――
ドリームワークスがピーター・ブラウンの児童文学『野生のロボット』(2016年)をアニメーション映画化。
人工知能のAIロボットと野生動物溢れる大自然、という相容れないものの関係性が徐々に変化していく過程がおもしろい。
そしてロズはガンのヒナと触れ合い、ヒナの面倒を見る内に自らに起こる予期しない変化に気づく。
子育て、という親にとって一番難解な課題をプログラムでしか動かないAIロボットが懸命に対処し、またロボットの親を持つ変わったヒナと周囲から奇異の目で見られるキラリの繊細で複雑な心理をよく描いている。
小さなお子さんと我が子を懸命に育てる親御さんに特に見て欲しい素晴らしい作品です。
(もちろんそれ以外の方の胸にも響く普遍的な良作です)
機械のピュアさ
「機械」というと、融通が利かないとか冷たいとかそういうイメージでしょうか。でも本来、機械というのは人間がある目的のために、その目的の遂行のためだけに、雑念とかそういうのがなく動けるよう、ある意味純粋さを託したものだと思うんです。
ロズは与えられた仕事をこなす、そのためだけに動いていて、その純粋さに心を打たれるんだと思います。つまづきながらも困難を克服していく姿には、同情などではなく、畏怖や憧憬をもって感動してしまいます。
日ごろから人間は機械に学ぶところが多いと思ってます。SFもので架空の存在ではありますが、ロズを見習おうと思います。
映画としてはとにかく絵がキレイ!
おおざっぱな設定やキャラクター性はハリウッドらしい感じでしょうか。
う〜ん、イマイチ泣けない
自然の厳しさを伝えたいのか、動物達が食べられたり死んだりする描写があり、小さな子供にはショックかもしれません。PG12でもいいかも。
その割にはロズの周りの動物は死なずに、ご都合主義な展開が最後まで続きます。
ロズ自身の描写が不足しているため、観客が脳内補完しないと心情の変化について理解しにくい面があり、AIや機械の知識が薄い小学生には少し難しい内容かと思いました。
中途半端にロズに人間性を持たせるくらいなら、ベイマックスのようにコンピュータとして最後まで振る舞いながら無償の愛を表現した方がよほど良かったと思います。
泣けるかと思ったら全然泣けませんでした。
同じ系統のベイマックスの方が余程泣けます。
手塚治虫も苦労した食べる食べられる描写の動物漫画パラドックスはこのアニメでも解決できていませんでした。
他の動物達との交流や島の動物コミニュティを描くと、パラドックスにぶち当たるので、ロズは鳥だけと交流が出来る設定にして、他の動物達は全て敵として描いた方が物語の流れがスッキリしたのではないかと感じました。
ポリコレ的なみんな仲良く生活しましょう描写はとても嘘臭く感じます。
そしてこの映画冒頭で弱肉強食の殺伐とした殺し合いを描いた後に、食について解決策の提示なくしてお花畑のポリコレを持ち出されても説得力や納得感はあまりないです。
映像はとても綺麗です。
声優にタレントを使うのは本当にやめてほしいです。
あとエンドロールは最後まで観ましょう。
エンドロールが流れると、競争でもしてるかのように出ていく方が必ずいるのですが、トイレでも我慢してるのでしょうか。
この映画でもオマケ動画があるので最後まで観る事をお勧めします。
パフォーマンス10
期待どおりの魅力がぎっしり詰まったエンタメ・アニメに大満足でした。色々な要素が沢山あって詳しく考察しようと思ったらそこそこ時間がかかるので、感じたままに3つくらい書いてみます。まずは、映像の美しさとテンポのよさですね。CGによるリアリティの追求より印象派の絵画のような表現を選択したとプロダクション・ノートにありましたが、まさにそこが実写ではないアニメの可能性であることを再認識しました。島の風景や主役でもあるロズ(ROZZUM 7134)の造形は宮崎駿作品からもインスピレーションを受けたとありましたが、あらゆるシーンが絵ハガキのように美しく、温もりが感じられました。次は、ロボットが心を持つのかという今日的なテーマへのアプローチがとても興味深いところでした。AIロボット同士の対話を見たことがありますが、それぞれが学習してきた経験値の違いによるものかわかりませんが、保守とリベラルのような意見の対立がみられ、明らかに感情的になっているように見えて驚きました。それを心と呼ぶのか、そもそも人間の心でさえ、単なる脳内における物質の化学反応であって、AIロボットとの本質的違いはないのかもしれない、という未知の分野が巧く物語にはまっていて感動的でした。3つ目は、物語に秘められたメッセージの部分です。シンボリックなあるシーンでノアの箱舟を想起しましたが、「親切こそが生き抜く力になる」というような台詞もあり、無秩序的に対立する世界情勢への製作者たちの祈りのような思いに共感しました。他にも魅力は尽きませんが、ドリームワークス・アニメーション30周年に相応しい名作だと思いました。
ロズを心から応援したくなる!
予告を観てすぐに鑑賞を決め、公開を待っていた本作。初日は時間の都合が合わず、公開2回目に鑑賞してきました。休日の昼間とあって客入りは上々、初日のレビュー評価も上々で、今後のヒットが期待できそうです。
ストーリーは、輸送中に嵐に見舞われ、無人島に流れ着いて起動した最新型アシストロボットのロズが、島に暮らす動物たちから行動や言語を学んでいたある日、たまたま見つけた雁の卵から孵化したひな鳥に「キラリ」と名付け、無事に渡りの日を迎えられるようにすることをミッションと捉え、子育てに奮闘する日々の中で、しだいにプログラムを超えた変化が現れてくるというもの。
率直に言ってメッチャよかったです。前半は、偶然出会った雁のひなを渡りができるまでに育て上げるロズの姿に心を打たれます。島の中で異質な存在のロズが、動物たちから怪物扱いされようとも、なんとかうちとけようと奮闘する姿やキラリと名付けたひな鳥の世話を懸命に続ける姿に、熱いものがこみ上げてきます。圧巻なのは、最終ミッションと位置付けた飛行訓練。渡りの日が迫る中、キラリと二人三脚で励む様子が涙を誘います。それを息を飲むような映像美で見せる渡りのシーンは、ロズとキラリの心情と相まって本当にすばらしいです。
後半は、ボッチとなったロズが島の仲間と団結する姿が描かれ、こちらもまた熱いものを感じます。ロズの背景としては情報不足でわからない部分も多いのですが、キラリ、チャッカリー、他の動物たちとの交流を通して、ロズが心を手に入れていく様子が沁みます。吹替版で観たのですが、綾瀬はるかさんのやわらかな声もキャラにマッチしていて、しだいに人間らしさだけでなく、母性まで感じさせる演技に、心が温かくなります。
前半だけでも一つの作品として十分に成立する内容なのですが、後半にロズ自身の物語を描き、作品の奥行きを増し、見応えのある作品に仕上げています。ロズやキラリはもちろん、チャッカリーの変容も爽やかに描いています。また、他の動物たちの相互理解と協力の姿も描き、分断が加速する現実の世界に警鐘を鳴らすかのようです。
ロボットと動物の交流を、子どもにはわかりやすく、大人にとっても見応えのある、美しい映像と感動的なストーリーで描く本作。ぜひ多くの親子に鑑賞してほしいと思います。おすすめです。
吹替版キャストは、綾瀬はるかさん、柄本佑さん、鈴木福さん、いとうまい子さん、千葉繁さん、種崎敦美さんら。声優さん以外はご本人の顔がチラつく面もありますが、全体的には悪くなかったと思います。
全人類におすすめ
親子で見る映画としては満点です。
予告編PVで見せすぎ。
いや、面白いですよ。
ホントに。
設定といい、ストーリーといい。
予告編を映画館で見せられてさえいなきゃ。。。
ラスト付近のクライマックスまでは予告でださんといて欲しかった。。。
それがなきゃ随分評価は変わったのに残念。
例えばベイマックスの日本公開前のプロモーションでは、あんな後半のスリリングなバトルアクションな展開なんか想像もつかないようなほのぼのした予告映像しか流れておらず、見事に予想を超えてきたので鑑賞前後の作品の印象がガラリと変わった。いい意味で。
(米国では逆に後半パートに寄せた真逆のプロモーションだったらしい。)
アレが予告編の正解例だと思う。
配給会社もいかに映画館に足を運んでもらうかギリギリのところを狙ってPRしてるんでしょうが、もうちょい考えて作ってほしい。
ホントに劇場に来てくれた観客の琴線に触れさせたら、今の時代、ネットの口コミでいくらでもハネるんだから。
今回のは明らかに失敗。
ジークアクスの予告を見習え。
全244件中、161~180件目を表示