破墓 パミョのレビュー・感想・評価
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日本絡みの描写に色々な意味で違和感
一言で言えば、韓国版陰陽師(的な巫堂というお仕事)チームと日本の怨霊(何故だよ)の闘いを描くホラーだ。
怨霊サイドの設定が違和感満載で、見るほどに頭の中でクエスチョンマークが増えていく。終盤、巫堂と怨霊の対話で「いつから、何故そこにいるのか」といった問いかけがなされたが、それを聞いても結局よくわからなかった。
よかった点は俳優陣の演技と、韓国のお墓の場所の決め方やお祓いの作法などの風習といった、よく知らなかった文化に触れられたことだ(お祓いなどは、誇張している部分もあるのかもしれないが)。ハイテンションな儀式は面白かった。
ホラー映画の中で、生きた人間の業のようなものが描かれると物語の深みも怖さも増すと個人的には思っているのだが、本作は日本の怨霊=悪、人間(というか韓国人?)=善の単純な構図で、人間ドラマとしての含蓄も底冷えするような怖さもなかった。
それと、繰り返しになるが怨霊の設定がよくわからなくて話に乗れなかった。最初に登場した霊は大名が何とかとか将軍がとか言っていたので、朝鮮出兵のあたりの武士ってことかな?と思った。ところが、パク・ジヨン(破墓の依頼主)に取り憑いた霊は旭日旗がどうのとか帝国陸軍の軍人みたいなことを言っていたので、少し混乱した。
わからないので帰ってからいろいろググっていたら、Namuwikiという韓国語版ウィキサイトに、本作についての詳細な記述があった。
このサイトによると、旭日旗発言をしていたのは取り憑かれた依頼者パク・ジヨンの祖父(つまり、墓に葬られた本人)の霊らしい。この祖父が親日派(作中では売国と言われていたか)だったのでああいう発言をしていた、そもそもジヨンが棺を開けたがらなかったのは、副葬品で祖父が親日派だったこと、相続した富が親日行為で積み上げたものであることがばれてしまうことを恐れていたから、だという。棺を燃やした時、日帝からの勲章も燃えていたそうだ。
そうなのか……観ている間は全くわからなかった(何か見落としたかな? ただ、100年前の墓というのが言葉通りだと年代的に辻褄が合わない)。
「狐が虎の腰を切った」という作中の言葉について、チェ・ミンシクは「今作では韓半島の機運を断ち切っていたものを引き抜き、その傷を癒す、今作が持っている情緒はそういったものです」と言っているが、実際金泳三大統領時代に、朝鮮半島の精気を断ち切るために日本が半島の風水ポイントに打ったとされる鉄杭を抜くという運動があった(結局迷信だった)。それを暗に想起させる意図があるのか? わからない。
また、メインキャスト4人の名前は、韓国に実在した独立運動家の名前を使っているとのこと。うーん……
後半で出てくる甲冑を纏った怨霊は、作中で「鬼」と呼ばれるが、関ヶ原がどうこうと口走っていたことから察せられる通り、関ヶ原の戦いで1万人以上を殺す武功を立て、西軍の敗北により死亡した武士の霊、ということらしい。
別に史実通りやれとまでは言わないが、関ヶ原の時期に日本で死んだ人間が、韓国に埋葬されるという流れが根本的におかしいし、その霊が韓国人に仇なす理由もない。文禄・慶長の役で客死、とかならまだわかるが。
日本語の言葉遣いも適当だし(戦国時代の人間が「バレる」とか言わない)。
わざわざこんな設定にした趣旨は何だろう。巫堂が仕事になるくらいなら、ドメスティックな怨霊ネタとかもあると思うんだけど。
もし韓国土着の怨霊をフィーチャーしていたら、個人的にはノイズを感じず楽しめたと思う。まあそれだと、韓国で大ヒットはしないのか……
恐怖の前兆と奇怪な事象が起きる前半、破墓の儀式、風習の様子など興味深く面白い。 後半、よくある三流化物映画になってしまって本当にがっかり。役者は良かったのに!
跡取りには代々謎の病気にかかるという大富豪一家。
その原因は、先祖の墓が原因だと疑われ、巫女、風水師、葬儀師らが集まり、お祓いと改葬を行うが、墓には恐ろしい秘密が隠されていた。
恐怖の前兆と奇怪な事象が起きる前半、そして破墓の儀式、風習の様子などが描かれており、興味深く面白い。
しかし後半、一転して、一段落したと思ったら、また墓に戻って、話が振りだしに???
今度は、モンスターが復活。
三流化物映画になってしまってがっかり。
メインの4人の俳優がいいだけに、本当に残念。
何と戦ってるのかよくわからない
韓国映画『破墓パミョ』エンターテインメント作品なんだろうけど、どうも今ひとつ怨念のありどころがハッキリしない。年間興行成績第一位との触れ込みなんですが、それぞれの国民性の受け取り方で違ってくるのでは、『パラサイト』のような説得力を感じない。
『パラサイト』の興行成績を超えたそうですが
全く私の好みとなるのですが。
パラサイトのように、韓国社会の格差の弊害。
閉塞感。
そこを期待したわけではないですが。
もっと、人間の根源的悪とか。
救いようのない絶望みたいなもの期待したのですが。
エンターテイメント映画でした。
それはそれで、楽しめたらいいのですが。
なんでこれが、年間通しての興行成績一位なのか、理解に苦しむのですが。
韓国お墓事情と風水師、巫堂、陰陽師
なんか、オースルター勢ぞろいという感じで、化け物に対するのですが。
カルフォルニアに住む韓国人一家の依頼で、代々跡継ぎが奇病に襲われる原因の解明に。
どうも先祖の墓に何かあるらしいということで。
オールスターの登場となるわけですが。
そこには、韓国のお墓事情が。
先祖の墓は土葬。
いまでは、九割近くが火葬だそうですが。
真相を究明すべく、墓を掘り起こす。
さてどうなるのでしょか。
日本人向きではない
どうも、原因は過去の先祖の所業にあるようで。
先祖は、日本の占領支配時代に韓国を売った過去が。
さらに、その墓には、秀吉の朝鮮出兵時代の武将が。
それらが、精霊となり子孫に。
なんでそれが末裔に祟るのかがわからない。
朝鮮半島の怨念が、家族にと言うならわかるのですが。
あくまで、葬られているのは、支配侵略した側と協力した先祖。
なにが、子孫に取り憑くのかが、いまひとつ理解できない。
まあ、そのあたりは過去の歴史と真摯に向き合う問題で。
ただ、旧日本軍による朝鮮半島支配は理解するものの、秀吉の朝鮮出兵もそれに上乗せとなると。
歴史の時間に、ああそんなこともあったなぐらいの認識しかないので。
そのあたりは、侵略したものとされたものの意識の違い。
こればかかりはどうしようもない。
となると、見ていてどうも過去の日本侵略にその原因があるとなると。
なんか古傷に触られているようで、愉快ではない。
日本向けに作られた作品ではないからですが。
だから、日本ではヒットしないだろうなと。
KADOKAWAが配給他に関わっているんですがね。
普通に面白かったです。低評価になるほどの映画ではない。
話題の映画だったので気になっていたけど、レビューの底評価が気になり他の映画を優先して観れてませんでしたが、どうしても気になるので観に行ってきました。
事前に下調べをしたのでどうや韓国の都市伝説が元になってるそうで、心霊ものから後半で別の物語へと変わっていく設定などとても面白かった。日本を元にしてるから最後の設定は日本人からしたらうーんとなる部分があるのはわかるけど、それ以外は総じて面白かった。
個人的にはここまで評価の低い作品ではなかったです。迷ってる方は是非観に行った方がいいですよ。
顔真っ赤にして、お前鬼ちゃんかぃ。
金持ち相手にSS級事故物件を紹介したのが「日本人」というところにこの韓国映画の覚悟を見た。
オカルトマニアのやりたい放題と、根本にある反日感情すらエンタメの要素として上手く作用させる展開、容赦ない描写の数々、まさに全身全霊が注がれた作品だと思う。
チームで鬼退治なんて激アツ過ぎる。来るぅ〜
誰ぇ?パンフにも書いてない、もうちょっとそれらしくして Who was that? It’s not even mentioned in the pamphlet.
中盤、一族の曽祖父の霊が云々までは
悪くなかった。
旧日本軍が朝鮮半島に
呪術をかけて楔を打ったのも
少し前にニュースになっていたし
都市伝説っぽいのと
映画のセリフの中で
ツッコミも入っていたので
多分それを意識していたんだろうな
と思ったので、それはOK。
ただラスボス的な存在が
なかなか雑。
そのラスボスを排除するのが風水師で
陰陽五行説の考え方で
相反する物を用いてと言うところは
然もありなんで悪くなかった。
だから余計にラスボスの設定が雑なのが残念。
そのラスボスのセリフも雑。
ホントに雑。
映画観た人が、
観ている間は誰か分からなくてもいい。
ヒントを出していて、
それを元に映画観た後でググった時、
怖っ!ってなるのが理想。
もしくは少し詳しい人が
観ている最中に
それを持ってきたか、と
唸らせるのでもいい。
だが今回のはあまりにも弱い。
ググっても、誰のこと?になる。
結局分からなかった。
ここからは勝手な妄想。
例えば、かの大戦中、
旧日本軍が戦況の劣勢を挽回するために
平将門公を依代とした呪物を
生きた人間を使って作成し、
それを使って五芒星を作るために
占領地に配置しようとした。
しかし試みは道半ばで、
配置に成功したのは、朝鮮半島のみであったと。
ただ運搬には困難を極め、
その道中で多くの陰陽師が命を落とし
生きた依代を土地に打ち込む際にも、
生贄を必要とした。
生きた依代は即身仏の如く、
恨みを持ったまま地中深く埋められた、とか。
五芒星を作るためには語られなくて良い。
ラスボスが将門公だったら
勝てる気がしないので怖い。
もしくは陰陽道や陰陽師出すなら
人間を使った蠱毒、
例えばその土地の人間を使った蠱毒による
生ける呪物を作り出し、
生きたまま地中深く埋めることにより
楔を打つとか。
その際、埋める人間も無事では済まず、
生贄として自ら埋まっていった、とか。
創作はあってもいいから
説得力が欲しい。
Up until the part where the ancestor’s spirit made an appearance, it wasn’t too bad.
There was even a reference to the Japanese military placing a curse and driving stakes into the Korean Peninsula, which was recently mentioned in the news. This seemed like a nod to urban legends, with characters even adding quips about it in the movie. I thought, “Okay, that works.”
But then the main antagonist felt poorly conceived—quite sloppy, actually.
The exorcist who defeated the antagonist used feng shui principles based on the yin-yang and five-element theories, which made sense. That part wasn’t bad. In fact, it made the antagonist’s flimsy backstory feel even more disappointing by comparison.
And the lines given to this antagonist? Just plain sloppy. Really sloppy.
When people watch a movie, they don’t need to recognize all the nuances immediately. But ideally, there should be clues that, when pieced together and researched later, leave the viewer spooked. Or, for those in the know, it should offer enough hints to make them go, “Oh, they went there!”
This time, though, it just didn’t work. Even if you looked it up after watching, you’d be left asking, “Who was that supposed to be?” In the end, it remained unclear.
Here's my own selfish fantasy.
For example, what if, during the war, the Japanese military, desperate to reverse their failing position, tried to create a talisman with Taira no Masakado’s spirit as its vessel? They might have used living human beings to create this cursed object and positioned it on occupied land to form a pentagram. The attempt would have been left incomplete, with only the Korean Peninsula successfully marked.
The transportation process would have been treacherous, claiming the lives of many onmyoji along the way. Embedding this living vessel into the land might have required sacrifices—some being buried alive, consumed by their hatred and entombed deep in the earth. All this wouldn’t need to be explicitly stated; the mere suggestion that Masakado was the main villain would be terrifying enough, making victory feel out of reach.
Alternatively, if they wanted to delve into the world of onmyodo and onmyoji, they could have introduced a human sacrifice-based “kudoku” curse. For example, by creating a cursed object from the land’s people and burying them alive, they’d drive stakes into the region’s spiritual fabric. The human sacrifices would go down willingly, their lives offered to complete the ritual.
Fiction can stretch reality, but it still needs plausibility to feel convincing.
おっと2本だて
最初のポスタービジュアルが好みだったのでビビりつつ鑑賞。
SM(少し見えない)ホラーかと思ったら、SF(少しふしぎ)ホラーだった!ちゃんと見えるの楽しいけど!
将軍はいつ韓国に連れてこられたんだ?あれは占領下での韓国への呪いってこと?関ヶ原の時代から長々とご苦労様です将軍。鮎は焼いた方が美味しいと思いますよ。
触らぬ神に祟りなし
途中までは面白かった。
が…鬼が出てきてからちぃと理解が追いつかない。
韓国では大ヒットのようで、ひょっとしたら韓国の伝承とかに詳しければめちゃくちゃ怖いのかもしれない。
破墓という文化があるかどうかも分からないが、現在も活かされている文化だとした時に非常に興味深い。
埋葬されている遺体、ここでは土葬されている遺体を指すのだけれど、その居心地が悪いのだとか。
で、その居心地の悪さを訴える為に血族に霊障って形で干渉してくる。
まず、この設定を飲み込むのに骨が折れる。
で、地相やら風水やらを駆使して埋葬するに最適な土地を探す「地官」と呼ばれる職業が存在する。
ほうほう。
文化は違えど先祖の霊っていう価値観は分かる。
で、その霊を鎮めるのがこの物語の核ではあるのだけれど…今回の依頼は規格外であったみたいだ。
雰囲気とかは流石であって…墓を掘り起こすって事自体もそうだし、儀式的なものや、陰陽師の女性の雰囲気とかも抜群だ。
縦に埋められてる棺なんか、それだけでいわくありげで悍ましい。その棺が担ぎこまれる田舎の寺とかさ、その物置のライティングとか、いいのよ。
鬼火のエフェクトとかも素晴らしいし、人に落とす影が回る演出も凄い好き。
「鬼」って存在も分かりはするんだけれど…どうも細部で齟齬があるような感じ。
だから、巷に伝わる民間伝承をベースに視覚化したのが本作なのかなぁと。
そもそも2mを越す大男の武士なんて居るわけがないし、それについての説明もない。
が、民間伝承って下地があって、「日本の陰陽師が屍を繋ぎ合わせ、大鎧に身を包んだ式神を造った」なんて言い伝えがあれば、そこから派生するものは多くを語らなくても済む。その説話なり逸話を聞く人には周知の物語であるからだ。
なので、そもそも韓国以外では、怖いと思えるポイントがズレているのかなぁなんて考える。
鬼である鎧武者が忠義立てする「殿」が何を指すのかも分かんないし、その忠義の内容もよく分からない。
他の国なら疑問も抱かないのかもしれないけれど、殿とか侍とかを比較的身近に感じる文化のある日本にとっては、違和感が残る。
故に、この物語の本質までは行きつかない感じがもどかしい。
そもそも、侍の案件は最初の件とは別案件だ。
本質からして違う。
女性の顔した蛇も、何かの前触れだったり意味のある存在なんだろうけど、ピンとこないし。
って事で、本作は韓国の人達にとっては格別に悍ましい話なんだろうと思う。
100%楽しめなくて残念だった。
よかった
けっこう面白かったんだけど画面がとにかく暗いし長い。ちょっとウトウトした。祈祷の踊りや打楽器が激しくてエキサイティングだ。
ただ、武将の霊を封じていたのだけど、関ヶ原の武将が韓国なんか行くだろうか。関ヶ原の後に朝鮮出兵して死んだのだろうか。誰なのだ?それがあまりピンと来なくて、それなら日帝時代の軍人などの方が、当時はさぞ威張り散らしていただろうから憎らしくてよかったのではないだろうか。
武将の霊は手刀で腹を貫く。いちいち病院においてもらう必要あるだろうか。車に乗せておけばいいのではないか。棺の中に宝があるか見たい。蛇を殺した人はその後どうなのだろう。変な武将より蛇の呪いが怖い。
途中まで凄く興味そそったが、お祓い儀式と日本が出てきてシラけた。
日本の土葬する葬式に参列したことありますか。
今は火葬が一般的だけど、昔は土葬だった。
棺も担いだ事もあるし、長蛇の100m程の葬式列に並んだことも。
墓穴掘った事もありますね。埋葬後の世話もあったりで昔は大変だった。
今日は韓国の、そんな墓を破壊掘り返す映画「破墓」観ました。
韓国の土葬事情ってのがよく分からなくて、何で?霊園とか集団墓地埋葬では無いのかしら。勝手に景色が良いとかで山手に埋葬とか自由なんでしょうかね。
埋めたけど後世の家族に何らかの影響が出て。霊能力者に見て貰うと、お爺様の墓に問題があり。墓を掘り起こして 棺を別場所に埋葬とか、一旦火葬にするとか。とにかく風水師、お祓い祈祷師、の葬儀屋がメインの話展開。
途中まで展開良かった。呪われた家族を救うべく 山奥の誰も行かない墓地に行って爺様の墓を掘り返す。棺から何か霊体が飛び出した・・・。
外国にいる孫命がヤバイ。急いで火葬。でもそれだけでは収まらない。
薄々読めてはいたが、爺様の棺の下に 立てて埋められた日本人の棺。
どうやら 爺様は朝鮮半島を取り仕切っていた有力人な男らしい。
かつ日本人とも繋がっており なんでも朝鮮半島を引き渡した人物とか。
表沙汰にしたくない家族。遺体を見ずにスグに火葬とか、日本人棺が出てきてややこしい霊魂呪いも出てきて さぁ大変。
炎が 空中をぐるぐる回る表現は良かった。しかし
戦国武将とかの話になって・・・なんか血迷った表現方向に。
うっすらとした霊的存在表現だけなら良かったのに、実際にハッキリした悪霊の姿を出して人を死なしてしまう場面出てきて、何か違うなと思ったわ。
バケモノ扱いの霊魂。足に木のクイ刺して 退散させるとか。
何だかな~ 表現が急に現物感在りすぎで 興味が失せました。
日本語(日本人)出してくる辺りから、映画の向きが変な方向に。
折角のお祓いとか、蛇とか、出したのに。
寺の住職がバケモノによって死んじゃ駄目でしょう。
中盤以降展開が残念な場面でしたでしょうか。
山中の墓地とか、お祓い儀式しながら墓穴掘るとか、そこは独特な
モノを感じましたです。
韓流のホラ-系作品。
興味ある方は劇場へ。
祟りのミルフィーユ?
印象ワードを選ぶのにだいぶ考えてしまいました、怖いのは確かだけど本編よりも予告編のほうが怖く出来てたような。笑えるところもあり、歴史的背景は悲しい、のですが、終わってみると何に引っ張られて最後まできたのかよくわからないな〜というのが正直なところです。
本当に霊が来ちゃったという裏話もある、凄まじい迫力の儀式シーン(肉々豚々)など、見どころはしっかりありますしキャストはみな魅力的でした(←美男美女、味のあるおじさま、水木しげるが描いたみたいなおじさま)。
ただ、後半特にテンポがネトっとして同じような繰り返しが多かったかなと思います。同じ場所で掘っても掘っても何かヤバいもの出てくるリフレインで、こんなイヤなミルフィーユ無いなと(苦笑)
ラスボスがでかい武者だとわかってからは、歴史的重さのしんどさを紛らわそうと「あれだ、これは、サムライ祟りスリッパー…」とか内心でボケながら観てました(すみません)。
監督さんが水木しげる好きで日本リスペクトのある方だと事前に読んでなければ見ててもっと辛かったかも。自国の非を突きつけられるのはやはりしんどいですが、歴史は歴史、事実は事実、フィクションはフィクションでそれぞれ受けとめて考えねば。
とはいうものの、エンタメとしての全編を引っ張るスジが、いまひとつ太くなかった印象です。迷子になりかけた。自分にはちょっと合わなかっただけかもですが。
あと、韓国映画見てると必ず日本の俳優に似てる人いる案件。
今回はファリムが、江口のりこと蒼井優を足したみたいな美人だなーと思って見てたら、妹ちゃんがさらに蒼井優似で、お姉さんは吉田羊似と思いました。(字幕で叔母と出た気もしたんですが、三姉妹でいいのかな?)
韓国の俳優さんはいい意味で子供っぽさが無く、顔は似てても日本人とはまた別の魅力を感じます。
後半、日本人からすると
前半、日常を覆う禍々しい空気感、不穏感を高めまくる祈祷シーンなど、とても面白かったです。
クールな祈祷師コンビも、下町のおじさん感あふれる風水師葬儀屋コンビも、それぞれに好感が持てるキャラクターでした。
怨霊に憑かれた者の異様な描写、子供に危険が迫る展開もハラハラさせられました。
後半、クリーチャー的な鬼を倒すという展開は、不穏な禍々しさよりもアクション強めのような雰囲気で、ちょっとしっくりきませんでした。
日本の鬼で日本語を話すというのが、日本人からすると恐怖感が軽減されるのかもという気も。
とは言え、鬼火の場面などは異様な迫力がありましたし、韓国では日本語というのは歴史的に意味合いがあるのだろうと。
鬼のビジュアルは戦国時代の落ち武者ではありますが、本質的には植民地支配をしていた日本軍の呪い、負の遺産の象徴なのでしょうし、やはり戦争時の日本の加害性を考えさせられます。
日常に戻ったものの風水師の腰に滲む血の描写など、今でも朝鮮半島の分断など傷が残っていることを示しているのだろうかと。
ラストは主要キャラクターがそろって、このキャラクター達で続編とかできそうだなと思ってしまいました。
また、どこか不穏さが拭いきれないものの、呪いを断ち切り次世代の子供たちの平和を願うような、そういう気持ちも感じられました。
その墓を暴いてはならない
正直、幽霊とか祟りとか全く信じてないから怖いとかはないけど、先の展開がどうなるのか興味津々で最後まで釘付けになってしまった。さすがに韓国映画は見せるのがうまいねえ。
巫女の美女と風水師の中年オヤジがチームを組んで難事件を解決するというよくあるパターンだけど、とにかくこの墓の改葬の儀式が結構リアルで生々しい。そのうえなんと重葬なんて聞いたこともない事態が明らかに。
家族に災いをもたらす先祖の墓を清めて霊を滅ぼし一件落着かと思いきや、この先祖の墓はさらに地中深く埋められた悪霊の墓を盗掘から守るためのカモフラージュでしかなかった。その地中にはとても人間のものとは思えないような巨大な棺が立てて埋まってたなんて、まあ恐ろしい。
ゴーストハンターとかそんな能天気なもんじゃない。とにかくこの禍々しさは半端ないよ。
それで悪霊の正体がなんと関ヶ原で討ち死にした武将の霊だなんて、まさか石田三成じゃないよね、頭蓋骨が行方不明らしいし。
なんで韓国の地に埋まってるわけ。この武将の霊に難儀した子孫が当時統治下にあった朝鮮半島に埋めて厄介払いしたってことかねえ。まあ当時の朝鮮半島は日本の領土だからねえ。にしても迷惑な話だよ、大量に地雷埋めて知らんぷりしてるようなもんだよ。
巫女の女の子と中年風水師にはあまりにも荷が重すぎる。凶悪過ぎる悪霊相手にどうやって立ち向かうんだか。
チェ・ミンシクは相変わらずの安定感。今回ちょっと太りすぎだけど、お腹の脂肪のおかげで命拾いしたんだね。
二時間超える作品だけど鑑賞中一切緊張感途切れることなく見れたな。でも「コクソン」の面白さには及ばないけどね。
過去を掘り起こす
韓国都市伝説朝鮮の呪いを韓国祈祷アベンジャーズで。
過去を掘り起こせば、どこの国も同じなのでは。
前半は日本に通じる神霊説得力なんだぁと
思いきや、途中から過去の朝鮮にしてきた
怨みつらみを捩じ込んでくる。ある意味自分達
の歴史に落とし込むのが卓越。
積もり積もった気持ちと土には掘れば掘るほど
出てくる内容。
勝手にお墓荒らしの作品かと思っていたが
狐の陰陽師、関ヶ原の戦いなど出てきて
反日要素の盛り合わせのオカルトホラー。
2024年には母国で大ヒットした映画。
少し複雑な気分になるが、過去に対しては
申し訳ないとしか言えない。
オカルト好きには楽しめるか?
理解が難しい展開だったので、自分なりに理解できたことを要約すると
原因不明の病の治療のため、霊能力者的な2人が登場する。
↓
原因解決のために仲間を訪ね合流する
↓
儀式や改葬を行い棺を掘り起こすが、いらん事したやつが棺を開けてしまう
↓
何かが出てきた(ホント何?)
↓
何かはどうやら昔の侍の成れの果てらしく、さらにそこに陰陽師だか何だかみたいなのが絡んでいたらしく、意味不明だけどとんでもない化け物が誕生した
↓
なんのかんのした末、化け物退治完了。皆元の日常に戻りましたとさ。めでたしめでたし。
なかんじの内容です。
書いていてやっぱり意味が分かりませんが、中二オタク心をくすぐるような要素は満載の作品ゆえ、たとえば同時視聴とかでやいのやいの言いながら見たりするには良いかも知れません。
雨天決行
墓を建てた土地が悪い場所だったらという珍しい視点からお送りするミステリーという事で目の付け所が良すぎるわ〜とニコニコしながら劇場へIN。
風水師が土地を調べ、葬儀師が手続きを進め、巫堂&弟子が儀式を行なって墓を立てていく中で悪霊を呼び覚ましてしまうというワクワクな展開をパート分けして進めていき、どの展開も後々の展開に繋がっていくので楽しみが持続してくれます。
火葬だったり埋葬だったり、その現場を生でお目にかかることは滅多にないもんですから、火葬するタイミングが天候によって変わったりするなど勉強になる面もありつつ、そんな大胆に掘り起こしていくんだと驚かされたり、簡単に検問突破できるんだと腰を折られたりもしつつ見入る事ができました。
主要キャラ4人が個性的で前線に立って活躍してくれるのも良かったです。
サンドクは胡散臭さはありつつも風水で場所を見定める確かな力があり、それをフル活用して行動しまくってくれるので頑張れ〜と応援しがいがありました。
ヨングンは葬儀を一手に担ってやってくれるのでどっしりと構えて詠唱をしてくれるので見せ場十分ですし、ユ・ヘジンが演じてるのも相まって愛嬌の良さがキャラに彩りを加えてくれていました。
ファリムは完璧に武闘派な巫堂で悪霊に怯む事なく対峙してくれますし、舞う姿がとてもカッコいいのでそれだけでも見応え抜群でした。
ボンギルは淡々と太鼓を鳴らす場面が多かったと思ったら悪霊に取り憑かれて血反吐吐きまくるので前半と後半のギャップが凄まじいことになってて面白かったです。
日本の武将が出てきた時には思考が追いつかず一回置いてかれましたが、流暢な日本語を喋りまくるし、ファリムもしっかり日本語で応答していくもんですから、日本の歴史と食い違いまくってるけどそんな事気にすんなな勢いで突き進んでいくので身を任せっぱなしでした。
ボンギルが見事に取り憑かれてからは遠隔で痛い目に遭いまくっていくのは可哀想でもあり面白くもあり…。
そこからは全員の力を合わせてゴリ押しと勢いで武将を取っちめていく胸熱展開が繰り広げられ、近接・中距離・遠隔での総攻撃なのでどのシーンを切り取っても見応えがありますし、もう終わったらみんな弾け飛ぶんじゃないかってくらい力が入っていたので応援上映だったら声出して応援していたと思います。
呪文やらなんやらは全く分かりませんでしたがそれでも楽しめたのは確かです。
ラストは日常に戻って飯を食らって、でもどこかに悪霊が潜んでいるような感じで終わっていくので余韻も残しつつ、1本の映画としてしっかり完結してくれたので良かったです。
ミステリー色強めなのでホラーを期待して観にいくと肩透かし食らうかもしれませんが、長尺でもしっかり楽しめるのでオールオッケーです。
小山力也さんが武将だったところが一番おったまげました。本当ナイスキャスティング!
鑑賞日 10/21
鑑賞時間 15:00〜17:25
座席 E-4
オカルトです。
まずサスペンススリラーではなく、韓国土着の風水、宗教、信仰を土台としたオカルト作品だと思います。
イメージは残穢風エンターテイメントかな。
最初にキャラクターの立ち位置を説明してくれるのは国外を見据えてだと思いますが有難いし作品の流れも丁寧で安心して観れ、好感の持てる主人公達と相まって作品の完成度は高いと思います。
ただ、途中までは地味ながら陰鬱な雰囲気で良い展開だったのにいきなりオカルトに振ってしまったのは残念。
オカルトや宗教、土着信仰に根ざした謎の解明に奔走する主人公達を見たかったし全てが解明されてないのではないかと思います。
いきなり日本が悪者にされましたがホラー映画の世界では細かい事は無しですね。
将軍様。
予告から漂う不穏さ、墓を暴いたら必ず悪い事が起きる!?チェ・ミンシク、ユ・ヘジン兄貴が出るので韓国ホラーだけにエクストリームな作品と期待したら、いきなり大日本帝国!?その後は朝鮮出兵!?と明らかに年代ががおかしく、死霊の祟りとは言え自分の一族を呪い、日本との関係も消化不良。ヤクザや軍人、大日本帝国をいくら悪者にしても面白ければ良いけど中途半端。何で武将が生で鮎を食うんだ…。
まあ、クオリティの高い韓国映画でも極たまにトホホな作品に当たるけどホラー映画は予想外だった。
二時間、たっぷり、展開に目が離せません
巫堂(ムーダン=朝鮮半島のシャーマン)と風水師、葬儀師の四人が掘り起こした墓から出てきたものは先祖、親族の祖父、だけど、それだけではない、もっと奥深くに埋められていたものが目を覚まして、それを鎮めるために四人が苦戦するという話で、風水は日本と同じ、シャーマンはイタコみたいなものかなと勝手におもつたけど話が進むうちに血みどろ、ホラー要素も出てきて人ならざるもの、精霊、狐が出てきて日本の武士が出てきたときにはびっくりしました。
呪うほど恨んでしまった元のあれは一体、何者だったのか。
最初は棺を処分すれば金持ちから大金の謝礼がもらえると思っていた四人、話が進むうちに被害者も出てきて、これは自分たちの手では無理だ、見て見ぬふりをして終わらせよう、でも仲間が傷つけられて未来のことを考えると、なかったことにするということにはできないという結論になるんですが。
欲と業が深く、呪うほどに強いとろくなこと、結果にならないとしみじみ実感しました。
時代が変わって四人の仕事も色々と変わって生活はカツカツなのか、その中でも風水師のサンドクが、今回請け負った仕事で娘の結婚費用がという行にはいい父親だと思ったのですが、最後にこの思いがあったこそ、皆もだけど彼自身も死ななかったと思うとほっとします。
娘の結婚、妊娠した娘と同じくらい腹が出た彼はかわいいおじさんだと思ってしまいました。
民間信仰も歴史認識も国それぞれ
韓国で大ヒットしたスリラー映画。
近い国でも宗教事情は違って当然だし、そこに迷信が絡むとなおさらのこと。
物語終盤で魔除けのために全身に経文を書き込む場面は、『耳なし芳一』で馴染みのある日本人には違和感ないが、中国と韓国との間でこの魔除けの手段を巡ってSNS上で論争になったとか。
社会主義国なんだから、難癖つけるなら「霊魂なんか信じてるのか」と言えばよさそうなものだが、いずれにせよ画一化できないデリケートなテーマ。自国との相違を揶揄してはいけない。
朝鮮王朝(李氏朝鮮)以来、仏教より儒教を伝統的に重んじてきた影響が色濃く残る韓国。
儒教は基本的には霊魂否定的の筈なのに(『論語』にも「鬼神は敬してこれを遠ざく」や「怪力乱神を用いず」などの文言ではっきり示されている)、シャーマニズムの因習が現代もなお深く根付いている。
一方、北方騎馬民族からの侵略への警戒心が影響しているともいわれる風水の思想。
そんな心配の必要ない日本には平安期以前に学問として摂取され、独自の陰陽道が形成されている。
日本では鬼門ですら、最近は気にする人が減りつつある。改葬を巡って葬儀業者や霊媒師が絡むモチーフなんて、故・伊丹十三監督なら違う視点で映画にしそうなテーマだが、この辺のお国柄の差をある程度は理解してから観た方がいいかも。
作品の筋書きは簡単にいうと二段構えのストーリー。
前半は富豪パク・ジヨンから以来を受けたファリムと弟子ボンギルの若い巫堂(霊媒師)がベテランの地師(風水師)サンドクと葬儀師ヨングンを仲間に引き入れ、いわくありげな改葬に挑む話。
後半は改葬した墓が重葬だと判明し、そこから蘇った邪悪な鬼と巫堂たちが対峙するストーリーへと転換するので、もっと単純化して説明すると、前半はサスペンス・ホラーで後半はモンスターパニック。
作品の前後半とも、日韓の歴史が重要なモチーフとしてプロットに関わってくる。
改葬される依頼者の祖父が日本占領下での「親日(売国奴)」で、その下に戦国時代の日本の武将が重葬されたことは豊臣秀吉による朝鮮出兵という、忌まわしい過去も想起させる。
真偽は別として、いわゆる「日帝風水謀略説」は、無念を抱いて関ヶ原で斬首された武将の骸が明治になって韓国に縦向きに改葬された経緯を理解するためにも必要な知識だが、個人的には映画を観るまで知らなかった話。
両国間の負の歴史を扱っているので、日本での賛否が別れる作品と思うが、隣国との関係を損なった要因を認識するためには観ておくべき作品ともいえる。
それだけに、センシティブな題材を扱いながら、武家政権下での将軍の位置付けや神仏分離以降の僧侶の正体が陰陽師など日本側の歴史検証に甘さが散見できるのが残念。
映画の感想としては、前半の祖父の改葬にまつわる部分はなかなかの出来だと思う。
祖父の霊を直接見せずにガラスに映り込ませ、恐怖を募らせる手法は定番とはいえ効果的。断末魔の叫びを発した蛇が一瞬人頭に変化する手法も秀逸。
一方で、子孫を道連れにするほどの祖父の怨念の理由が明快でないのは大きな不満。
日本語に日本語の字幕が出るのもヘンだが、どうせ意味の分からない経文(呪文?)の字幕も、映像に集中するためには余計だったと思う。
そのくせ、鬼と化した武将が法華経の寿量品を唱えるシーンは字幕表記がないし、誰に配慮したんだか。法華経は日本固有の経典じゃないんだけど…。
CGではなく着ぐるみなのか、鬼の動きがぎこちない。どうせ悪者なら、もっと大暴れして欲しかったし、風水の相克が理由でツルハシで倒されるのも、なんか情けない。貴様それでも、もののふか?!
個人的には、霊の存在を全否定こそしないが、呪いや祟りの類いは一切信じていない。
作品を観賞した動機は『ソウルの春』(2023)を引き合いに語る媒体が多かったからで、本来、好みのジャンルではない。
それでも観点を変えれば自分のようなタイプの映画ファンにも見どころはある作品。
レビューを投稿する前に風水について調べようと検索したら、『AIによる概念』で掃除の際にどうしたらいいとか、水回りはどうしろとか迷信じみた話ばっかり。コンピューターのくせに、こんなの信じてるなんて…。
貴様、それでもAIか!!
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