劇場公開日 2024年12月20日

「ありきたりな言葉でもいい」ありきたりな言葉じゃなくて HKさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ありきたりな言葉でもいい

2024年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ちょっと調子にのって、余計なことを言ってしまう、
それをカバーしようとしてさらに泥沼にハマってしまう、
痛いところを突かれて言葉に窮する、逆切れする、
多くの人が一部でも似たような経験をしているのではないかと思いますし、
私はそんな主人公の拓也にすごく共感しました。

一方、拓也の周りの人は本当に暖かい人ばかりで、
特にどん底に落ちた時のお父さん(酒向さん)の言葉が心に染みました。

相対する女性 りえ(えり?)がとったトンデモない行動も、
拓也と対称的な厳しい境遇に追い込まれている故か、
共感はできないものの、理解はできました。

シナリオ教室の個性的な生徒さんだったり、
直線的、典型的に進まない会話はリアリティに溢れていて、豊かな物語を感じましたし、
とくに前原滉さんの所作などディテールに惹き込まれました。

最後の二人が相対するシーンから、ありきたりな言葉であっても、
直接向き合って気持ちを本気で話すことが大事なんだなと思いました。

HK