「家族という檻」ジョイランド わたしの願い iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
家族という檻
自分らしく生きるために、家族という大きな檻から出ようともがいた人。
女を家財道具か家電くらいにしか考えてない男。
想像もしなかった方向に物語は転がって行き、目が離せなかった。誰もが自分らしく生きてこそ、幸せになれるを改めて痛感する。
家族の檻の中で、夫婦が二人の生活を大事にしている限り平和で幸せだったのに。
世間体のために一歩外に出た事で、全てのバランスが崩れてしまった。皆幸せを守りたかっただけなのに。
外の世界で出会った彼女は自分軸がしっかりしてて、とてもキラキラしてるから、まあ目が眩んでも仕方ないし心も持ってかれたのも仕方ない。
けど色んなタイミングが重なってしまった。
彼が手に入れた幸せは彼女の犠牲の上での幸せだったとしか思えない。
色々思い出してとても悲しくなる。
余韻がすごい。
その通りだ!と思うセリフが沢山あって、脳内をよぎっていく。
皆自分勝手に生きていた訳でもなく、ただ形骸化としか思えない慣習に縛られているだけで、真に悪い人がいないのもまた辛い。
どの人も誰かを思っての言動なんだけど、それが更に檻の中へ縛り付けることにしかならないのも辛い。
出会いはどれも優しく幸せだったのにな。
とにかく自分で選ぶ、自分で決めるが自由にできないこと、そして理解できなくともそれも個人の大事な生き方として尊重することの大事さをまた学んだね。
アフタートークに出てきた『ネクストゴールウィンズ』、私も大好き。あんなに自分を大事にできたら幸せ。
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