「先々の不安は一杯、だけど日々やるしかない!」ぼくとパパ、約束の週末 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
先々の不安は一杯、だけど日々やるしかない!
日本国内でも障害のある人をメインに据えた作品は数多く、TVドラマや映画で目にすることができるし、扱いやすい(目に付きやすい)テーマだからか、近年その数は増えているように感じます。
でも大抵の作品は外の世界から見たその人を描いているからなのか、人物像がテンプレート化されていると思うのですが、本作は主人公JJ君の内なる発露というか思考・感情の具現化がなされているところがとても良かったなぁ、そんな感想を抱きました。
JJ君が語る「ボクの中で戦争が起きている!」そうだろううね、そうだろうとも。
両親が語る「私たちはいずれいなくなる、その後に……」だよな、だよだよ。
どれも正解は出せないまま、でも今日という一日は精一杯、そして明日に繋がる何かを掴もうと行きつ戻りつ進んで行くしかない。
もちろん、主人公一家は恵まれた環境の中にいるのでしょう、多くの人々はそうではないかもしれませんね。
でも、幸福を求めることをみんなで考えたくなる、そんな良作でした。
(ちなみに、ワタシが日々顔を合わせながら一緒に仕事をしている仲間にもひとり自閉症の若人がいて、ある程度は踏み入った会話はするものの、中の中まではいまだ知り得ないのですが、本作を観て納得する部分が多かったなぁ)
話しは作品内容から逸れますが、本作を角川シネマ有楽町で鑑賞しました。
何故だかわかりませんが、ほぼ満席!何年も当劇場に足を運んでいますが、こんなの初めてでした。宣伝が凄くされているとは思えないのですが、何か他の要因があったんでしょうかねぇ?
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