MaXXXine マキシーンのレビュー・感想・評価
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三部作の締めにしてはインパクトが…。
X、Pearlに続くミアゴスシリーズ3作目にして完結編…なのだが、シリーズの中で最もインパクトが薄くてつまらないという残念な結果に。
シリーズ物としての体を成すために、無理やり1作目のXの要素を詰め込んだだけではなく、他にもナイトストーカーや悪魔崇拝などいろんな要素を追加しすぎて全体的に話がゴチャゴチャに。
ストーリーは終始盛り上がりがなくて地味だし、登場人物は何人かいる割に個性がなく、誰かがやられても感情移入もハラハラもできない。
そして肝心の結末は地味…というか凡庸なので、たぶんしばらくしたらストーリー全部忘れてる系の映画。
相変わらずミアゴスの独特なビジュアルは魅力的だったし、177cmのスタイルの良さは素晴らしい…が、それだけ。
Xの時のフレッシュなエロさや、Pearlの時の狂気の演技(特にエンドロール時の笑顔)のようなインパクトは皆無。
探偵との追いかけっこは古いコメディー映画を見ているようだったし、ゴア表現も仕方なく入れたような少なさとチープさ。悪魔崇拝の連中がただの撮影なのに全員銃を持ってた意味もわからないし、結末もそんな上手くいくわけねーだろってしょうもないオチ。
日本での公開は2025年の6月だったのに、9月にプライムビデオに追加されたってことは…客入りがよくなかった、もしくは評判が微妙だったんだろうね。
Xの強烈な不快感や衝撃、Pearlの不気味さなど癖になる魅力があって大好きだったので、完結編がこれはかなりガッカリ。
たぶん今後見返すとしても、XとPearlしか見ないと思う。
ぶっ飛びながらも奥深い
2025年の作品
1985年のハリウッドを描いた作品
ストーリーはぶっ飛んでいるが、非常に多角的要素に満ちている。
そしてこの時代を選択したのは、「現代」では監視カメラなどがあり、サスペンスのネタ作りが限られてしまったからかもしれない。
逆に、全盛期のハリウッドを再び蘇らせたい思いも感じる。
また、セダ・バラは、ハリウッドの「神話的女優」でヴァンプという異名で、男を誘惑し破滅させる妖婦的な女性像を意味する。
この女優のマークにタバコを投げるシーンは、世代交代だろうか。
どこの国でもそうだと思うが、ハリウッドでも有名俳優になれるのはほんの数人。
彼らの夢を、いくつかの言葉を遣って応援している作品でもある。
その中でも「私らしくない人生なんて、絶対受け入れない」とする強靭的な言葉は、自分自身が閉じこもっている小さな箱から脱出するためのおまじないでもある。
そしてすべての人に共通した言葉でもある。
この物語がぶっ飛んでいるのは、主軸の構成だろうか。
マキシーンがもらった役柄はホラー映画の主人公
彼女には隠されている過去があるが、それは明確にはされない。
しかし彼女は明らかにトラウマになってしまった出来事があったのだろう。
作中に起きる連続殺人事件ナイトストーカーもまた、ひとつのサスペンスとして描かれるが、最後にそれはホラーのようになっていく。
つまり、マキシーンの主役がホラーで、彼女の過去は映画「サイコ」のようだったと推測され、現実に起きている連続殺人事件と知人の死 そして犯人 これらの構成一つ一つにホラーの要素を組み入れている。
狂信的なキリスト教信者
ミラー牧師が率いる原理主義的な宗教団体
映画「サイコ」にあった犯人の二重人格的な人格
マキシーンはその舞台を見つめる。
そこに見えたのが、「父」だったように思った。
父の言葉 強い言葉は、結果としてマキシーンの揺るがない指針となり、父もろとも吹き飛ばしてしまう。
この時、誰もが持ってしまっている頭の中の両親 諸刃の刃であり、マキシーンのトラウマの根源を吹っ飛ばしたのだろう。
この誰もが持ってしまっている「両親の意見」こそ、常にその承認を求めてしまっている人の在り方だろう。
ここから脱却しなければ、自分の人生など作れない。
このような言葉が、この作品の根幹
それ故の、「私らしくない人生なんて、絶対受け入れない」
そのための試練をデフォルメしたのがこの作品だろう。
さて、まじないのような言葉を遣って、人はどこまで夢を実現できるのだろうか?
その言葉を遣う前に「私はいったい何がしたいのか」という問いに答えなければならない。
そのさらに前には、「私は何者か」という問いに答える必要もあるだろう。
この堂々巡りとも思えてしまう自問自答
この答えを端然と出している人は、どれくらいいるのだろう?
それを出したとき、人は井上尚弥・大谷翔平選手のようになれるのかもしれない。
エクストリームなホラー映画を期待するとあれっ!?ってなるかもしれないけど、3部作の完結編として概ね満足できる一作
タイ・ウェスト監督による三部作の完結編となる本作。もちろん単体でも十分楽しめるだけの内容にはなっているんだけど、そうは言ってもやっぱり前二作の鑑賞が前提となっているのは間違いないので、可能な限り予習復習をお勧めしておきたいところ。
物語としては『X エックス』(2022)と直結しているんだけど、結末の描写まで含めて、『Pearl パール』(2023)との対比が強烈。根本的にホラーだし、唐突に過激描写が飛び出すこともあるんだけど、基本的には野望に向かって突き進む(障害物は力づくで排除する)、マキシーンという女性の物語となっています。
そのため、ゴリゴリのホラー映画を期待していると、「なんかあんまり怖くないなあ」という感想になるかも。
本作はまずは、半世紀以上にわたる二人の女性の人生について描いた作品、なんだけど、もう一つ、これまでアメリカ映画史の中で見過ごされてきた側面に光を当てる、というテーマも含んでいました。パールとマキシーンの人生はハリウッドの隆盛と衰退と重なり合うんだけど、夢を追いかけてすべてを捨てるのか、あるいは夢を吸い込む側に回って怪物となっていくのか、二つの分かたれた道の強烈な鮮やかさが印象的です。
ありとあらゆるところに前二作とのつながりや対比構図をちりばめているので、その読み解きの歯ごたえがありすぎ、なシリーズでした!
ミア・ゴスかっこいい
『X エックス』『Pearl パール』から続く、タイ・ウェスト監督による三部作の完結編。前二作がそこまでハマらなかったので期待しないで観たけど面白かった。キメ画がたくさんありました!
映画スターを夢見るポルノ女優マキシーンが、ホラー映画のオーディションを受けて見事合格するところから物語は始まります。もうここだけでミア・ゴス最高〜ってテンション上がりました!眉毛ないの似合う!かっこいい!
オーディションを勝ち抜いてこれから撮影って意気込んでる頃、連続殺人器ナイトストーカーがニュースを賑わせていて、なぜかマキシーンの元にビデオテープが届いて…ってあたりが序盤のあらすじ。
マキシーンがとにかく絶対に何がなんでも映画に出てスターになる!って突き進む映画なんですよ。せっかくチャンスを手にしたのに邪魔なんてさせないっていう意地みたいなものも感じた。最後までずーっとブレなくてかっこいい。
みんな大好きケビン・ベーコンもいい死に様見せてくれて、私はそこだけでも観てよかったな〜って思いました。マジでニヤニヤ止まらなかったあのシーン。流れる血がいいですね。
映画監督役のエリザベス・デビッキがめちゃくちゃカッコ良くて、彼女もまたこの映画を撮るためならどんな事でもするっていう覚悟を感じたし、エリザベス監督の前作で主演を努めたモリーが“私の絶叫顔は映画史で不滅!”と語るシーンもとっても良かった!この映画って意地悪な女の子が出てこないのが素晴らしいよな〜。
尺も丁度よく無駄がないし、ラストカットは三部作の締めくくりとして最高だったのでは?私は彼女に希望を感じたし心から拍手を贈りたくなりました。
あ、B級映画だったのね
オープニングのオーディションのシーンがこの映画の見せ場。とてもカッコ良い。
が!!A級映画と思って観てたらガッカリします、ストーリーは陳腐だしだんだん退屈になってきます。決闘シーンなんか笑けてきます。ホラーコメディなのか?
だけど、最初からB級映画だと知ってて観ていたらまあまあ面白いかも。
色々ツッコめるしね。しかしケビン・ベーコンの役の不甲斐ないこと(笑)
ミア・ゴスは良かった、やはりオープニングにつきる。
つかみはオッケーでもその後ダダスベリじゃね。
3部作の完結編
ポルノ女優のマキシーンがホラー映画のオーディションに合格、なぜ出ようと思ったか尋ねられたマキシーンはこの業界には賞味期限があるからと答えていたが、なるほど・・。
新たなスターダムへの階段を上り始めたマキシーンの活躍や如何にと思った矢先、怪しい探偵登場、友人たちがたて続きに殺される殺人鬼ナイトストーカーもどきの連続殺人とサスペンス調に転身。
本作は「X エックス」、「Pearl パール」に次ぐ3部作の完結編で、「X エックス」の後日譚だそう。前作を観ていないので父親とマキシーンに何があったか分からないが散弾銃で顔を打ち抜くなんて理解不能な娘の行動、酷い謎めいた映画でした。やっぱり順番どおり観なきゃダメなのかな・・。
3部作の完結編
ポルノ女優のマキシーンがホラー映画のオーディションに合格、なぜ出ようと思ったか尋ねられたマキシーンはこの業界には賞味期限があるからと答えていたが、なるほど・・。
新たなスターダムへの階段を上り始めたマキシーンの活躍や如何にと思った矢先、怪しい探偵登場、友人たちがたて続きに殺される殺人鬼ナイトストーカーもどきの連続殺人とサスペンス調に転身。
本作は「X エックス」、「Pearl パール」に次ぐ3部作の完結編で、「X エックス」の後日譚だそう。前作を観ていないので父親とマキシーンに何があったか分からないが散弾銃で顔を打ち抜くなんて理解不能な娘の行動、酷い謎めいた映画でした。やっぱり順番どおり観なきゃダメなのかな・・。
X→Pearl→MAXXX ine=ミア・ゴス
ミア・ゴスの危ない美貌は、日本女優にはいないタイプ。
美女なのか?はたまたオプスなのか?ブサカワなのか?
眉がない・・・それは多分金髪のせい、その上かなりの童顔、
なのに成熟しきった肉体。
ロリコン殺しの雰囲気漂う魔界天使。
3作連続して主役だから、タイ・ウェスト監督のミューズに違いない。
3連作の1作目、Xエックスから10数年後の1985年の
ハリウッドが舞台。
ポルノ女優のマキシーン・ミンクス(ミア・ゴス)がホラー映画の主役の
オーディションに現れる。
オーラ爆発でメチャ美しい。
Xエックスで初めて見た時の不細工で不機嫌な少女は
洗練されただけでなく
危険なフェロモンと図々しさを兼ね備え異質な禍々しさに
多くの人は眉を顰める。
ロサンゼルスではナイトストーカーと恐れられる連続殺人魔が
毎夜獲物を狙って出没。
夜の一人歩きは御法度なのに意にも介さずマキシーンはうろつくが、
宛名不明のVHSテープ、脅迫状、おまけに探偵(ケビン・ベーコン)が
しつこく尾行して脅迫に現れる。
過去の殺人を知っているとじわじわとマキシーン包囲網が狭まる。
警察も話を聞きにくる。
周囲の人が・・・ポルノ女優仲間の女2人、ビデオの出先を調べてる
ゲイの親友は血塗れで殺される。
不穏な空気、
ハリウッドのセットの建物では、“サイコ“の舞台である
「ベイツモーテル」が丘の上に聳えている。
探偵は鼻に絆創膏を貼り「チャイナタウン」の探偵のオマージュ。
ケビン・ベーコンも嫌らしいくらい探偵にハマっている。
ホラーの監督役のエリザベス・デビッキは気品高くB級ホラーの
監督には思えない上品さ。
マキシーンの空間だけが澱み悪臭を放ち爛れている。
しかしこの映画はミア・ゴスを愛でるお姫様映画。
彼女を嫌いな人はすごすごと退場するしかないのだ。
そして思いがけない人物が墓場から蘇ってくる。
悪魔崇拝のゾンビ映画か!!
これだけ不穏を煽っておきながらマキシーンちゃんの巻き毛フラフワ
《ハリウッドスターだってさ!!》
ベディ・デーヴィスと較べられちゃ、いくらなんでも月とスッポン。
パンクロックの音楽や、極色ネオンサイン、
ハリウッドの光と闇、犯罪の匂い。
ホラー映画に詳しくないので、ダリア・アルジェント風絶叫美女ホラー。
黒手袋にナイフの殺人鬼がうろうろ。
リリー・コリンズには気づきもしなかった。
意外と美女殺しもスプラッターも少ないのだった。
それにしても
マキシーンの耽美的悪に、
圧倒的説得力が欠ける気がするのだった。
小技に溺れて本末転倒なラストに不満。
「スター誕生」はあんまりだ。
偉大なるケビンベーコン!
Xトリロジーの完結というより、80年代の映画や音楽へのオマージュが限りなく散りばめられた映画愛に溢れる作品でした。さすがに『X』のときにマキシーンはパールの孫ではないのか?という予想は見事に外れてしまいましたが、なぜかパールのスターになる野望や残虐性だけは引き継いだままでした。時系列では『X』の次に観るのが正解だと思います。しかし、『パール』の内容も今作に活かされていました。『パール』に登場した友人ミッツィーがマリリン・モンローそっくりのブロンドヘアに対して、スターになるにはブロンドしかない!と思ったのか知りませんが、この映画でミア・ゴスはブロンドに。
また、『パール』の総天然色感は『オズの魔法使』を思い出したのですが、それが今回、「ジュディ・ガーランドの墓・・・」という台詞が登場して嬉しさ爆発。『サイコ』とか『サイコ2』のモーテルといったオマージュよりも印象に残りました。
80年代の退廃的とも思える文化描写から始まり、数々の音楽リスペクト。さらにストーリー自体はポルノ女優からハリウッド女優になったというマリリン・チェンバースへのオマージュか?彼女の初期作『Behind the Green Door』(1972)のビデオもあった。
ワンダーウーマンのコスプレも面白かったけど、冒頭のベティ・デイビスの言葉からエンディングのキム・カーンズの「ベティ・デイヴィスの瞳」を使うのが上手い。個人的に良かったはDJケイシー・ケイサムによる american top 40のトークが流れ、そこでの第1位はサントラの「セント・エルモス・ファイア」。映画館の看板にもあったし、時代がピッタリでした。
もう一つ気になるシーン。ハリウッドの有名な歩道上にあるウォーク・オブ・フェイムに立つマキシーンがTheda Baraの★でタバコを消すところ。セダ・バラは20世紀初頭のサイレント時代にセックスシンボルとしてスターになった女優。調べてみると、その名前はアラビア語の「死」を意味する「Arab Death」のアナグラムとされているそうです。映画では意味も二通りあるように使われているし、『パール』で飼っていた(?)ワニの名前が「セダ」だったというトリプルミーニング!と考えたら凄いな・・・
二重の意味といえば、エリザベスが邪魔者は潰せなどと言ってたけど、偉大なるケビンベーコンは別の意味で潰されちゃいました・・・この作品の中で最も残酷なシーンだったと思うし、これがエンドロールで“for Kevin Bacon”になったんじゃないかとw
狂信的な神父である父アーネストがハリウッドそのものを悪魔教として追求したりして退廃的文化を批判するという奥深さはあるし編集の巧さは見事であるものの、特殊効果などの出来映えはほぼB級ホラー映画。エリザベスが語っていた「A級映画の着想でB級映画を作る」という台詞が効いてくる。こう考えると、最もオマージュの重きを置いたところが70~80年代のB級ホラー映画だったことは間違いない。
ついでに調べてみると、レオンがワニに襲われているビデオを観てたのですが、それはイタリア映画の『パニック・アリゲーター/悪魔の棲む沼』(1978)でした。トビー・フーバーだと思ってたのに・・・残念。
タイトルなし
大局的見地からすればA24からのHollywood商業主義映画への全否定になるのでしょうか。
3部作としての構成、それぞれの時代の雰囲気、主人公のキャラクター、...
3部作としての構成、それぞれの時代の雰囲気、主人公のキャラクター、どれも好みのツボにはまった大好きなシリーズなんだけど、ポルノ多めなので「面白かったー」って友人に薦め辛い…。
自分は順番に3作を観ましたが、これってどの順番で観ても全体を楽しめるようになってるように思えます。
全166件中、21~40件目を表示










