「血湧き肉躍る肉弾戦!!」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 Duchampさんの映画レビュー(感想・評価)
血湧き肉躍る肉弾戦!!
年々暴力描写に磨きがかかっている(褒め!)御年86歳リドリー・スコット御大!
事前に『グラディエーター』を4Kリマスター上映で改めて見直してから鑑賞したが、今作も肉弾戦に迫力があった。
前作でびっくり戦闘のバリエーションは出尽くしたかと思いきや、マントヒヒ、サイ、コロッセオでの海戦、どれも度肝を抜かれた!
コロッセオのセットやサイのモデリングも凄いが、
それ以上に主人公ルシアスを演じるポール・メスカルの鍛え上げられた肉体に圧倒。
プレスの写真を見ると、一見優男で「ラッセルの後釜は荷が重いのでは?」と思ったが、そんな杞憂は冒頭の戦いで一触された。
・宮廷内での素手の殴りあい
・サイ突進後の騎乗兵と白兵戦
・アカシウス(ペドロ・パスカル)との一騎打ちと和解
どれも綿密な段取と役者(+スタント)の迫真の演技ー、本当に殺し合いをしているような殺気が伝わってきた。
そして今作の悪役で存在感を放っていたデンゼル・ワシントン演じるマクリヌス。
快活で野心的な人物造形はとても魅力的。衣装もカッコいい。
逆に二人以外の人物にあまり存在感がなかったのは惜しいなーと思った。
(仲間の剣闘士にも名前くらいあってもいいのでは?)
ストーリーも、まあこうなるしかないよねぇ、という展開で終盤物足りなくも思ったが、ラストは二人で一騎打ちしてくれたのでヨシ。
あと、事前に公開されていたメイキング映像で、
コロッセオをセットで再現していて、リドスコ御大の頭のおかしい(褒め)本気度が伝わった。
(確か、デンゼルもインタビューで、アッピア街道等、も再現してる旨発言してた。)
昨今のハリウッド映画のなるべくCGを見せない方向への舵取りしてるのかな。