「「本を踏むな!」魅力的なアリアナ・グランデ、美術、衣装も素晴らしい オリジナル舞台の完成度の高さを思わせるミュージカル」ウィキッド ふたりの魔女 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
「本を踏むな!」魅力的なアリアナ・グランデ、美術、衣装も素晴らしい オリジナル舞台の完成度の高さを思わせるミュージカル
まず、タイトルに臆面もなく「PART1」と出てびっくりした!
これまで「隠されていた」から騙された感じで印象が悪いスタート。
ミュージカルは嫌いじゃないので、歌にダンスはさすがです。
未見ですが、オリジナル舞台の完成度の高さを思わせます。
ミシェール・ヨーが歌い出した時はビックリしました。
そして、マイノリティがらみのネタの連発。
そもそも主人公の肌の色をキーにしている時点で意欲的ですが、そこに加えて障害やルッキズム?まで堂々と扱っているのもよくやったと言えます。本当に嫌な気分になります。
さらに、アカデミー賞を受賞した美術、衣装も本当に素晴らしい。
ただ、巨額な予算が適切に使われている結果ですが、結局、お金があってこその技術・能力であるところが何とも残念ではあります。
2部作にしたことで、製作費も節減できる部分が多かったのだろうとも推測できます。
また、個人的には「本を踏むな!」と言いたい。
その信条は日本人だけのものでしょうか。
よい子に真似されたくない。
回転式の図書館のセット(「2001年宇宙の旅」を思い出す。)は面白いけれど。
そして、とにかくグリンダ役のアリアナ・グランデが誰よりも輝いていた。
典型的な嫌な奴で能天気、普通ならただの「おばか」になりかねないのに、愛すべきキャラクターにしているのが見事です。
衣装にも助けられていますが、歌も素晴らしい。
アカデミー賞が取れなかったのが本当に残念。
160分という長さは全く感じさせませんでした。
話として、ポイントになるシーン、クライマックスまでほとんど予告編で観てしまっていて、想定通りの展開になったのが残念。
最近、予告編でネタバレすることが多くて問題です。
パート1であることを隠していたのと同じくらいに、もっと慎重にしてほしい。
「つづく」が必要以上にでっかく出るのも嫌味。
余談)ジェフ・ゴールドブラムは、ロバート・ダウニー・ジュニアかと思った。