「最高すぎる!!」ウィキッド ふたりの魔女 きのこさんの映画レビュー(感想・評価)
最高すぎる!!
もう、映画の撮り方の良し悪し以前に、シンシア・エリボとアリアナ・グランデのWickedへの強い思いが、生の舞台を観てるんじゃないかと思うぐらい、スクリーンを越えて伝わってきて、それだけで感動しました。
そして、それだけでも良かったのに、映画の演出・映像・衣装・美術も、何もかも凄く良かったです。
役者も映画も良いから、最高以外なにもない!
まず、ミュージカルの映画化としては、非常に挑戦的な作品だと思いました。
2部に分けたというのが凄いですね。
これまで、ミュージカルの映画化だと、どうしても尺の問題で歌などをカットしないといけなかったのを、1幕分だけでたっぷり映画が作れたから、フルで歌ってくれたのが本当に良かったです。
やっぱり歌をカットしたり、途中て切ったりされると、ミュージカルオタク的には、…っておい!歌わんのかい!って、なるんですよね。
なので、ミュージカル映画の2部作なんて、あまり一般受けしなさそうな中、よく2部に出来たな!というのと、良くぞ2部にしてくれた!という意味で、挑戦的やなと思いました。
また、映画オリジナルシーン(もしかしたら、原作小説でそういう場面があるのかもしれませんが)も、舞台版をより深く描いていて、それが、それぞれのキャラクターをもっとわかりやすく伝えることに繋がっていたので、舞台を観る以上に、それぞれのキャラクターに感情移入して観ることができました。
こんなに感情移入してしまっては、Part2で私の涙腺がえらいことになってしまいそうなので、今から心配です。
映画のオリジナルシーンについては、時々舞台版を観てから観ると、蛇足に感じてしまう時があるのですが、Wickedに関しては、舞台版からのファンのイメージを壊すこと無く、その人物をより深く知れるになっていて、本当に良かったです。
あと、映画の美術や衣装が凄く良かった!
舞台版より更に、映画オズの魔法使いの世界観をちゃんと反映させてて、マンチキン国の広場の黄色いレンガの道が、ちゃんと渦巻きになってたのは凄く楽しかったです。
それ以外に、シズ大学構内も、テーマパークみたいでめちゃくちゃ楽しかったし、オズダストもナイトクラブみたいになってて、動物達の生バンドも楽しかった。
シズ大学の衣装も、舞台版より凝ってて可愛かったし、エルファバの衣装もめっちゃオシャレやったし、グリンダの衣装も可愛すぎ。
ほんま、美術と衣装でアカデミー賞取ったことが納得できる!と思いました。
そして、やっぱりシンシア・エリボとアリアナ・グランデ!本当に良かった!
大学に入って、どんどん変わっていくエルファバを、シンシアの顔を正面から撮ることで見せていて、それが凄く印象的でした。
グリンダも、もちろん同じように撮られていて、だから2人が急に友達になるオズダストの場面が、より説得力のあるシーンになってたのが良かったです。
2人が踊るところで、泣いたのは始めてです。
しかし、オールした後の朝から、ハイテンションでPopularを歌うグリンダは、凄すぎですね。
ちょっとアホで世間知らずで独善的で、正直感じ悪いのに(途中までは、可愛い以外は悪口しか思い浮かばない…ごめんなさい)、グリンダを嫌いになれないのは、この圧倒的な陽キャと、素直なとこなんでしょうね。
最後のDefying Gravityは、そんな2人の仲良くなってきた過程を、ずっと見てきたから、2人で歌う時の表情とか、もうめちゃくちゃ伝わってきて…
最高に良かったです!
ただ、1つ、うーん…と思ったのは、映画なのでもう、仕方ないのかもしれませんが、So if you care to find meって歌う前やったと思うのですが、ちょっと長かった……
個人的にもうちょい早いほうが盛り上がったかな。
でも、本当に空を飛んでるのも良かったし、猿達を引き連れて飛んでるとこは、めっちゃかっこよかった!
もう、一刻も早くPart2が観たくなります!
1幕目が終わって、トイレに行ってすぐ2幕目が観れないのは、ある意味この映画の最大の難点かもしれません。
それに、曲が終わった後に拍手出来ないのも、とても辛い!拍手したい〜って、ウズウズしてる人も結構いるんじゃないかな?応援上映とかあったら、行きたいです。
あと、ミュージカルファンとして、ブロードウェイ初演のイディナ・メンゼルとクリスティン・チェノウェスが登場したのには、めちゃくちゃテンション上がりました!
しかも、ちょっと出てくるとかじゃなくて、2人でしっかり歌ってくれた!
しかも、最後はシンシアとアリアナの隣で!
なんて贅沢な!!!
私はあんまり、同じ映画を何回も観に行くことはしないのですが、これは間違い無く、また観に行っちゃうと思いますね!
なんなら、今すぐもう1回観たい笑!
