本心のレビュー・感想・評価
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本心とは何か?を問いかける良作
他人の本心を理解するのは難しい。それは家族であっても必ずしも理解できているのか?と問われたら、、、
同居しそれなりに会話もしていた母親が自由死を選択。
最後に話したいと言われたのに友人との酒を優先したらさぞかし後悔するし、それよりも何故?が頭を過るのは必然。
そこからVFを作るのだか。
現実世界でもVRで旅行できる会社があるので、近未来では可能な技術な気がするが、どこまで言っても本人ではなくAI。しかし無念さがそこまで突き進めるのは気持ちが分かる。
池松さんは作品に惚れ込んだだけあって迫真の演技で座長として他の出演者も引っ張っていたのがわかる良作。
近々あり得る話しだが、大事な話しって・・?
結局、バーチャルAIを利用してのし上がった人とそのバーチャルAIに人生を翻弄される話しだよね。確かに近々あり得る話しだが、だから何なの?と思う展開。「大事な話し」が知りたいのかと思いきや、母ではなく1人の女性の本心を知りたがるとしたらちょっと無理がある。そんなに人の本心や本音なんか知りたいか?みんなそれを「相手はこう思ってるのかなぁ」と探り合い、半分勘違いしながら社会は動いているもので成り立ってるんじゃないかな?相手も含め自分自身、本心が分からないから人生は楽しいと思う私です。
最後のシーンで全て救われた
うーーん、非常に惜しい作品と思ったのが第一感想!
出演者も非常に上手く、演技のクオリティは素晴らしいです。特に池松壮亮の狂気を含んだ様が凄い!
ただ、作品としては、色々と詰め込み過ぎて飽和状態で内容味が薄くなっていると感じました。これを、違和感なく作れたら名作だったんだろうなと…
少し社会派が過ぎたと言いますか…
後、三吉彩花が美人すぎて困ります。(ほぼ素材だけで、あれとかホント困ります)
個人的には、「死体蹴りな世の中だよね」が本質なのかなーと思いました。狂おしい程、誠実な主人公に対してさえも!!
是非、映画館でご観賞くださいませっ!
さようなら、母さん
2024年映画館鑑賞108作品目
11月17日(日)イオンシネマ石巻
通常価格1800円−dポイント300円
原作未読
原作は『マチネの終わりに』『ある男』の平野啓一郎
監督と脚本は『川の底からこんにちは』『ハラがコレなんで』『ぼくたちの家族』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』
『生きちゃった』『茜色に焼かれる』『アジアの天使』『月』『愛にイナズマ』の石井裕也
粗筋
母秋子が息子朔也の目の前で雨のため激流の川に身を投げ自殺した
救おうと川に飛び込んだ朔也は重傷を負い一年近く意識不明で入院していた
母は政府が新たに導入した自由死という制度を利用し自殺したのだった
勤めていた工場は完全機械化され知らない間に無職になっていた
一年後リアルアバターという一種の代行業に転職していた朔也は幼馴染岸谷の紹介でVF(バーチャルフィギュア)の開発者野崎と出会い亡くなった母をVFによって蘇らせることを依頼した
さらなるバージョンアップをするために野崎の勧めで母の友人の彩花と会うことに
朔也が知らない母の事実が明るみになっていく
三吉彩花の役名が三好彩花
なぜこんな紛らわしいことをするのか
いろいろと事情があるのだろう
石井裕也監督のことだから深い意図があるんだろう
ネットで検索すれば容易にわかることだが今はやらない
シャワーを浴びるシーンで嘘みたいなボインを披露
峰不二子を彷彿させる漫画みたいなオッパイ
彼女には大変失礼だがあれが1番嘘っぽい
死にかけの田中泯の芝居が良い
朔也を通じてイフィーに告られる彩花の表情の移り変わりが良い
彼女はわりとうまい
なぜかつてあんなマイナーなアイドルグループに所属していたのか事務所の売り出し方が疑問
普通にまずはファッションモデルとして売り出せば良いのに
とはいってもさくら学院からBABYMETALが誕生しているからな
あといわき市出身の松井愛莉もそれなりによくやっている
近未来を感じさせるのは前半の方で後半はちょっと「うーん」
最後の方はなんとなくモヤっとした
思ったより田中裕子の出番が多くない
母と息子のやりとりが中心の作品かと思いきやそうではない
朔也と彩花は同居はするが男と女の関係にはならない
恋人ではなく同居人だ
彩花は朔也に好意があるようだ
結局ラストがよくわからない
観る側に委ねたか
亡くなった母との再会といえば風間杜夫主演『異人たちとの夏』を思い出す
あちらは幽霊でこっちはVF
科学が発展するとあの世の世界はどんどん風化していくのだろうか
そういえば『エコエコアザラク』というホラー漫画で母を亡くした男が手術で体の一部に母の顔を作り一人二役をする話があった記憶がある
まあだいぶ昔の話で当時は小学生だったはずだからあてにはならないが
あと『激烈バカ』で息子に対してじゃなくて夫に残した最期の言葉が「ヘタクソ!」ってのも笑えたなあ
あれが1番の本心だろうけど最後の最後で命を振り絞って鬼のような顔して言い放ちすぐ息を引き取る中年女性を今でも痛烈に覚えている
配役
亡くなった母をVFで再現した一人息子で一年間意識不明で入院し退院後リアルアバターに転職した汗っかきの石川朔也に池松壮亮
自由死を選んだ朔也の母で同性愛者の石川秋子に田中裕子
秋子の親友だが年齢は朔也にだいぶ近い元SEXワーカーの三好彩花に三吉彩花
朔也の幼馴染で2人で中国に移り住みたい岸谷に水上恒司
朔也に惚れ込み彩花に惚れた著名なアバターデザイナーだが交通事故の影響で残り一生車椅子生活を続けなければいけないイフィーに仲野太賀
朔也のリアルアバターのクライアントで病院で薬物による自由死を選んだ若松に田中泯
VFの開発者の野崎将人に妻夫木聡
野崎の娘で生意気なあずさに太田凛音
野崎のお手伝いをするVFで元になった人物はすでに病死している中尾に綾野剛
朔也の高校時代に片思いしていたクラスメイトで売春がバレて退学する村田由紀に宮下咲
村田由紀に対する侮辱的発言で朔也に首を絞められる高校時代の担任に結城貴史
朔也に写真で遺体の確認と母明子は捜査の結果「自殺」と伝えるベテラン刑事に二階堂智
ベテラン刑事に同行した若い刑事に笠原秀幸
コインランドリーの清掃員に中村中
コインランドリーで清掃員にキレまくる利用客に大津尋葵
レストランの支配人に佐藤貢三
レストランのウェイターに福田航也
レストランのピアニストに後藤亜蘭
ふざけたクライアントの指示で朔也がメロンを買おうとした高級果物店の店員に坂ノ上茜
リアルアバターの先輩に前田勝
リアルアバターの先輩に佐野弘樹
リアルアバターのAIアシスタントの声に窪田正孝
バーチャルで逢えたら・・・‼️
母を自殺で亡くした朔也が、バーチャルで母を作ってもらう。仮想空間で母と過ごす一方、母の親友である彩花と知り合う・・・‼️方法は何であれ、亡くなってしまった大切な人と再会し交流する‼️まるでアンドレイ・タルコフスキー監督の「惑星ソラリス」や大林宣彦監督の「異人たちとの夏」を思わせますね‼️そして舞台としては近未来なんですけど、主人公がやってるリアルアバターみたいな職業の危険性なども訴えられていて、ヒジョーに興味深い作品でした‼️ただバーチャルの母親との交流はあくまでキッカケであって、今作は朔也と彩花のラブ・ストーリーですね‼️互いに暗い過去を持つ二人が、母を通じて知り合い、惹かれ合う・・・‼️そういう意味で池松壮亮と三吉彩花の二人がホントに魅力的でした‼️朔也に伝え忘れていた思いを抱える母親役の田中裕子さんの佇まいも相変わらず素晴らしい‼️大空に掲げた朔也の腕にそっと寄り添う彩花の腕のラスト・カットもホント微笑ましいし、心が温かくなる‼️いいなぁ〜‼️
原作を読んだ者の感想
役者はどの方も素晴らしかったし、各場面のシチュエーションも小説のイメージに大体近いもので、良い材料は揃っているが、料理の仕方を間違えた感じがした。
ラジオのインタビューで池松壮亮が「原作の小説に惚れ込んで作者に直談判して映画になった」と言っていたのを聞いて、面白そうだと思い原作小説を読んでから映画館に観に行った。
小説では主人公の心の細やかな葛藤が描かれており、そこが醍醐味だった。この心情の動きは映画になった時に全部モノローグで説明する訳にいかないだろうし、どうやって表現するのだろう?と期待していたが、映画では細やかな心の機微はあまり感じられず、主人公が色々考えた末に取った行動も映画では行動のみが描かれるので、なぜそういう行動を取ったのかやや唐突で、共感しにくいものになっていた。
原作では格差社会の問題も小説の大きなテーマとして、母の死の理由も含め深く扱われていた様に思うが、映画だとちょっと触れられた程度で、下の階層の人間はこういう仕事しか無いのか、という話などはあったが、個々のキャラクターの生い立ちも軽く説明される程度で、扱い方が表面的に感じた。
原作の「三好彩花」は著者の平野啓一郎氏が俳優の三吉彩花を知らずに偶然付けた名前で(キャラクターのイメージはかなり合っていたと思う)、その奇跡が面白い。
また原作では二十歳の幼さの残るイフィーを仲野太賀がやるとどうなるんだろうと思っていたら、妙に少年っぽくてあっけらかんとした喋り方が世間離れしていてぴったりだった。映画のイフィーは主従関係が上の立場からやや強引にサクヤから三好を奪おうとした様に描かれているが、原作はもっと繊細にサクヤの気持ちを伺っていたのにそれが全く描かれていなかったのが残念だった。
ちょっと品が悪い粋がった若者役の水上恒司や、何百万もする高額な買い物を妻夫木くんにこんな雰囲気で勧められたら買ってしまいそうだなあ…と思ったり、役者を見る分には楽しませてもらった。
ストーリーをかいつまんで原作をなぞるような形で1つ1つのテーマが深く掘り下げられていないのと、余白が少なくサクサク場面転換しているところがやや説明的で、池松壮亮の「この小説を映画にしたい」という想いを監督はちゃんと汲んで作ったのか?…と正直疑問。
他にもっと深い心情描写ができる監督さんに作ってほしかった。
原作小説の方が何倍も面白く続きが気になって直ぐに読み終わってしまったので、映画でこの作品を知った方は是非読むことをお勧めしたい。
翠富士か!
肩透かし三連発、妻夫木くんは全然重要じゃなかったの?お母さん途中から何処へ?それに最後の手ぇ手ぇ?
石井監督は、まだ大分悪意に振れてる様で本当に気分悪いですよ、評価システム、ヘイト(国名出していいの?)、冷やかし、闇バイト。でも上手く纏まってたと思うし・・何にせよ三吉さんの太っ腹さに大金星ですよ!
人間の本心はAIのデータには到底入らない。
今まさになりつつあるバーチャル世界とそれを操るAIをもてはやす社会を危ぶむ識者のどちらが人間にとって善なのか。
愛する人の死後、残された者は故人がどう考え、何を思っていたのか、とても気になるが知るすべは無い。それはAIを駆使してアバターとして蘇ったつもりになっても故人の思考は蘇られない。当たり前だけれど。
だから生きてる今をもっと大切に、周りの人と関わり合うことの大切さを知らせてくれる映画。
親孝行したい時には親は無しとは良く言ったものです。こんな昔から言い古された格言、これこそ人間として生まれて来た者の永遠のテーマなのではなかろうか。それは戦前、戦中、戦後、現代、未来、どんなに技術が進み今現在では想像もつかない物が出来、事になっても変わらないのだろう。
だからこそ人と関わり合うことの大切さ、人への思いやり、優しさが大事なんだろう。
愛しい人が故人になる前にしておかないと、いなくなってから後悔することのないように。
でも中々出来ないんだよね。
作品の中身はと言うと今すぐに起こりそうなAIに人間が評価され、AIに人間が指示されて動くようになる仕事は嫌な世界だなと危惧します。そういったことへの警鐘の意味も原作にはあるのかも。
三吉彩花さん、表情だけの演技すごかった!
<まずは、他の人が書かなさそうな事から>
三吉彩花という役名で出てくる女優は、三吉彩花だよね。役名が女優名を使っているのはなんでかな。ただ、三吉彩花さんは単なる「美形のモデルあがりの女優」かと想像していたら、なんのなんの!すばらしい演技でした。特に、セリフなしで表情だけでの演技。顔は口ほどにものを言うといいますが、表情だけで、みるみる心の変化が起きているあの演技力は、すごい評価されそう。
あと気になったのが、「竹内力」という名前が、エグゼクティブプロデューサーとして、エンドロールでクレジットされていたのですが、竹内力って、あの竹内力か?
そして、田中裕子のクレジットは、一人だけロールではなくフェードインで表示されて、ここでも貫禄?を見せていた。 エンドロールもいろいろな情報が入ってておもしろい。
<さて、やっと映画の感想>
時々思う事ですが、映画の予告が、必ずしも映画の本質をちゃんと予告していない事がある。
最近では、シビルウォーがそれ。 この映画「本心」も、予告だけを見れば、近未来のAI に翻弄される人間を描く事が、ストーリーの中心かと思っていたが、あくまで一つの舞台設定に過ぎない。
亡くなったお母さんの「本心」を知りたいと思って、VFを提供する会社の門を叩き、そこから知らなかった様々な側面が出てくる、という部分には予告編との違いはない。しかし、この映画が本当に描きたかった「本心」の姿は、、、、 ぜひ映画を見てください。 暗い話ではなく、最後はハッピーエンドな雰囲気で締め括る、ほんのり暖かな良質な映画でした。
「自由死」と呼ばれる自死制度が認められた2024年の日本。 工場勤...
「自由死」と呼ばれる自死制度が認められた2024年の日本。
工場勤務の青年・朔也(さくや。池松壮亮扮演)は、勤務中に母(田中裕子)から「帰ったら大事な話がしたい」というヘンな電話を受ける。
帰途、突然の大雨。
家の前の川は濁流と化し、母がその傍に立ってい、あっという間に濁流にのみ込まれてしまった。
助けようとした朔也も濁流にのみ込まれ、気づいたときには病院のベッド、一年が経過していた。
やって来た刑事の話では、母は「自由死」登録をしていた。
そのため、母の死は事故死ではなく、自死と認定され、自治体から補助金が支払われる、と。
母の死の理由を知りたかった朔也は、死んだ人物の過去の映像・行動記録・他人の証言をもとに、その人を仮想空間上に再現できるというヴァーチャル・フィギュア(VF)という技術を頼ることにした・・・
といったところからはじまる物語で、平野啓一郎による同名小説の映画化(原作は未読)。
ちょっとフィリップ・K・ディックの諸作を思わせる内容であると同時に、日本的なセンチメンタリズムも感じる内容なので興味津々。
期待していたのは、
1)青年が思い続けてきた母親像と作られたヴァーチャル像との乖離
2)ヴァーチャル像の方が実際の母親に近い
3)差異を受け容れた上での、青年と母親の心の氷解
みたいなもの。
なんだけど、なんだか取っ散らかった脚本で、朔也昏睡の一年にAI技術は信じられないぐらい進み、さらに社会格差は進み、持てる者は持たざる者を仮想空間上のみならぬ実社会でもリアル・アバターとして奴隷のように扱うデジタルだかアナログだかわからない蛮行社会となっていた・・・
って、この設定が必要なのか?
ま、仮想空間の名の下で行わる蛮行に、人間の下卑た「本心」が曝け出されるというのはわからなくもないが、本作では不要のように思われる。
この主題、ホラー映画のそれで、既に『パージ』などの人間狩り映画で形を変えて幾度となく描かれているので、鼻白む思いがしました。
まぁ、原作に沿うところだったのかもしれないが、2時間で描けるだけの内容・設定への刈り込みが必要だったはず。
この手の作品は、個人的には許容できないんです。
残念至極。
詰んだ人生の起死回生が「中国に行こうぜ」の連呼とは?
予告で観た、田中裕子さんが何気なく戯けながら踊る仕草と、流れる楽曲が印象的だったので、鑑賞した次第。
多分に原作を読まない限り、映画だけでは本質は掴めないと判断。原作者が書いた分人主義の流れを汲んでいるのかしら? とは思っていたのですが、そのような印象かな。
全般的に、脚本に散りばめられた「各人には秘められた分人が存在する」的な要素が大仰すぎてノイズに感じられて、素直に鑑賞しづらかった。とはいえ、目を引く要素にもなっているんで楽しめる部分でもありました。
しかしなんだろう、このテクノロジーを不穏なモノ、異質なモノとして捉える演出は、いつまでも変わらないもんですねー。
ところでなぜそこまで中国に行きたいんだろう? 本作の世界観設計で唯一わからなかったわ。まー「アメリカ行こうぜ」も今更感は出るだろうけどさー。
池松壮亮と田中裕子あってこその映像化
予告からとても期待していた。
しかし、重いものを観る気分になかなかなれなかったので、公開から一週間が経ってしまった。
時間が合ったので思い切って観ることにした。
良い映画だった。
(予告から、生き返らせてはいけない愛する人を生き返らせたためにとんでもないことになる、ペットセメタリーみたいな話だと思っていた)
母と息子の物語だけでなく、近未来の科学技術、格差社会、自由死など、テーマが広がって興味深く考えさせられることの多い作品だった。
主人公は押し潰されそうになりながら、ある一件によって好転していく。それこそダンスをしたくなる。(良いシーンだ)
しかし、手を差し伸べてくれたイフィーさんによって彼女との生活が壊れようとする。
ゴーグルを付けての告白。本心か。
いや、イフィーの思いを伝えさせられているだけ。本心ではない。
伝えさせられているのは。本心ではない。
このきついシーンから、母親のVFとの会話。
母の本心。それは自分が聞きたかったこと。
重いテーマながら一条の光が差し込むようなラスト。重ね合わされた手に救われた。
池松壮亮と田中裕子あってこその映像化だと思う。
他の俳優が演じていたら、これほど入り込めただろうか。
田中裕子でなかったら母親のVFも嘘くさくなっていただろう。
AIもVFもRAも、使う人間によって、、、当たり前のことだが、、、。
良い映画だった。
simple
is the best じゃないかな。
予告編を観てVFがメインテーマと勝手に思い込んでいた。
技術の進歩によって明らかにされてしまう母親の隠された真実?
それはバーチャルなのか、リアルなのかという展開かと。
だが、本作はもっと複雑で自由死だの、社会的格差だのが入り込んでくる。
そして、そのどれもが中途半端で物足りなく感じてしまう。
それも当然でどれもがそれ単体で映画にできてしまうテーマだ。
2時間しかないのだから描写できる範囲は自ずと限られる。
原作がそうだったのだろうか。
だとしても、それを原作者と折り合いを付けながら取捨選択するのが映画だろう。
とは言え、ラストには涙が滲んだ。
そう、当たり前のことは実際に口にするのは難しい。
でも、自由死のような制度があれば時限だから素直にならざるを得まい。
それにあの手は意味深でBDなら巻き戻して確認したいところ。
もう1回観ろっていうことかなw
三吉彩花も魅力的で心がキュンと締め付けられた。
池松演じる青年は自由死反対派のようだが、
この点をもっと振り下げた作品も観てみたい。
まもなく当時者になるであろう私は大賛成。
大切な人に死ぬ前に本心を打ち明けるためにも。
原作読了後、鑑賞。うーん、よくまとめた!
原作は、やっぱ平野啓一郎頭いいわー
…と、思えるような
相変わらず重層的なストーリー
近未来に更に深刻な問題となりそうなテーマ
テクノロジー技術の進化、気候変動、尊厳死、等々と
そこに翻弄される人間の、
普遍的な心理が複雑に絡み合う
これを、どうやって映画にする?!
ってところに興味津々で映画館へ走った
これがまた、予想以上に見応えあり!
うまく、原作からエッセンスを抽出している
VFと共存する世界
バーチャル空間で共に暮らす…
そんなことが、当たり前の日常となったら
人間はリアルなこの世界を
どう生きればいいんだろう
仮想と現実の境界が曖昧になったとき
人の心はそれについていけるのか…
進化し続けるAI技術に、少し不気味さを感じた
田中裕子、最高!
リアルな母とVFの母を演じ分けられるの
この人くらいじゃない?
池松壮亮も気合い入っててよかった
どこに出てた?と思った窪田正孝
AIの声だったとは!!
衝撃的な隠し事と本心
衝撃的な隠し事が強烈すぎて、それに続くお母さんの本心があまりに個人的で普通すぎて霞んでしまい感動はできない。
映画として面白いかというと最初の段階から引き込まれて、思っていた内容と違うぞと引き込まれてしまう。
よく出来ていると思う反面、近未来として現在とは違う世界線の未来なのだと感じてしまう。
コロナ禍がなく、ZOOMなどの画像会議がない世界線なら、ここまでVRが発達した世界が生まれていたかもしれないと考えてしまう。
世界線が違う近未来として、スマホ並みに発達しているVRの中でのいじめや憤りに自分の生きている世界線と重ね合わせてしまう。
どうやってお母さんを作るのかという疑問で観に行った映画だったので、chatGPTをたまに使うので、データがあり個人レベルなら作れてしまうだろうと、未来感としてよく出来ている。
主人公もお母さんもピュアで、その周りの大人や子供も汚れて見えて、人は多面的だから、その一面からは判断出来ないがよくいる現代的な利己的な大人や子供に思えてしまう。
ヒントとして猫の視点で見ているシーンがあるので気をつけて観るといい。
全役者さんに見応えがありました
一日で徒花と本心立て続けにみてしまった。テーマが少し被っていて頭がごっちゃに。
池松さんは、MOZUとか宮本とか、シン仮面ライダーとか、あるいはCMとかでも、自分の内面に深く向き合う役がとてもしっくりくる、声が印象的な俳優さんですね。つい追って見てしまいます。
対して水上さんが、岡田さんであった頃から、何故かいつも怖いのです。勿論、良い意味で。悪人を演っても、良いお兄さんを演っても、新人刑事をやっても、朝ドラに出てる時でさえ笑。たぶん、濁りのないまっすぐな目が、役柄を歪に強調して、危ういヒリヒリ感を生み出してるんじゃないかと思います。
この映画も、絶妙の危うさでした。
これからも追ってしまう気がしてます。
色んなことを考えながら観てたのですが、エンドロールの窪田さんの名前にまんまと動揺して、とんでしまいました笑。あとからニュースになってたのを知りました…サプライズ!
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