「本心と分人」本心 HKさんの映画レビュー(感想・評価)
本心と分人
全体にテクノロジーの進歩によるネガティブな側面にフォーカスされていて
要素として提示される様々な社会問題も回収(解決)されないので
主人公同様にちょっと混乱しつつ、複雑な気持ちで観ました。
亡くなった母の本心を追い求める過程で、
逆に自分自身の本心を見失っていく様を繊細に演じた池松さんや
その近しい登場人物の表情をクローズアップ気味に捉えた映像が印象的でした。
暗い調子の映画ですが、
ピアノのワルツが流れるレストランのシーン、
そして光を掴もうとするが如きシーンは、
変貌した近未来の世界において、接する肉体がなくなっても、
心を通わせることができる、という一縷の希望を表現しているようで救われました。
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