「昭和感溢れる人情噺」本日公休 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和感溢れる人情噺
理髪店を営むお母さんとその子どもたちを中心とする人情噺ですね。
丁寧な仕事がお客さまの信頼を得ることを先代から学び、それを信条としているお母さん。
それから積極的に電話営業もするのですが、これは営業を兼ねた様子うかがいなんですね。
しばらく来ていらっしゃらないお客さまが元気かどうかも併せて確認しているのでしょう。
そういうお母さんだからこそ、お客さまからの信頼は当然厚いわけですが、
子どもたちに対しても愛情が深いんですよね。
娘の彼氏がお母さんの車にてスピード違反で捕まったときの違反切符も
娘に知らせず(知らせようとしたけど思いとどまる)、自分で支払えば娘に余計な心配を
かけなくて済むという。こういう心持ちなんですよね。
途中からお母さんのロードムービーになりますが、
道中に出会ったロン毛のお兄さんにお茶を出してもらったお礼に髪を切ったり、
田舎道を塞いでいた悪ガキたちに助けられたり、
都合も良いと思う一方で、このお母さんの心持ちだからこそ、ちゃんと思いは返ってくる、
そういうメッセージかなと思いました。
ただ、ちょっと間延び感もあるんですよね。
回想が長かったり、なかなか終わらなかったり(笑)
たぶん90分にまとめられるんじゃないかなと思いましたし、
その方がより鑑賞後感はよかったと思います。
それにしても台湾映画は賑やかというかセリフが多いというか
若干やかましい感じですね。
とはいえ、良作だと思います。癒されました。
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