「父娘 きょうだい 友だち 安心して観れる佳作」BISHU 世界でいちばん優しい服 chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)
父娘 きょうだい 友だち 安心して観れる佳作
イオンは年に数作、地方を題材にした作品を自ら製作し、自らのイオンシネマで上映をしていますが、大作でなくても暖かい気持ちになれる作品が結構あります 地方の小さな町を舞台にしたこれらの作品は、ごく普通の人々の生活を扱っています
関西人である私が40年前学生時代を名古屋で過ごした時、舞台になっている一宮をはじめ、稲沢・尾西など周辺の町にはこうした工場がたくさんありました 私が40年前驚
いたのは、最盛期であった当時四国や九州から中学を出た多くの集団就職生向けに、「昼間定時制高校」なるものが存在したことでした 彼女たちが2交代で働くという工場のシフト勤務に合わせて、定時制高校が「昼の部」「夜の部」と2部制になっていました もちろん全寮制です
尾州の伝統が長年守られてきた背景には、中小の工場で働く地方から来た彼女たちの存在があったことを思います
今日その歴史や伝統を守るために、家族やそこで働く従業員のために経営者の方は大変な思いをされていることでしょう 親の思い、子の思い、障がいと向き合ってきた家族の思い、
尾州の伝統産業を通して人と人との暖かさを感じる作品でありました またそういった歴史・伝統を守るために、様々な取り組み(本作のコンテストのような)が各地域でされていることも、頼もしいものです
名古屋のボイメンで活動していた教師役の田中俊介さん、昔のアイドル・モデル時代とは違って驚きましたが、名古屋が似合います
(6年10月24日 イオンシネマ茨木にて鑑賞)
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