「全く共感できなかった」劇場版ドクターX リヒトさんの映画レビュー(感想・評価)
全く共感できなかった
俳優陣の演技は素晴らしく、面白かった点もたくさんあるが、あまりにも矛盾点、ありえない点が多く、全く共感できなかった。
ドラマシリーズの大ファンなので非常に残念。
これで終わるのかと思うと悲しい。
・序盤、大統領のオペが終わったあと、未知子の助けを無視して帰る晶さん。ドラマでも腹黒いシーンはあったような気はするが、そんなことする?理由も結局わからず。師弟の絆を軽んじられていると感じてしまった。
・その後、なぜかヘリコプターで日本まで輸送されゴムボートと共に海に落とされる。ちょっと流石にありえない設定と思ってしまい興醒めた。
・車の大爆発で大火傷を負う神津比呂人。あの爆破で生きているとは思えないし、奇跡的に生きてたとしても全く火傷してない。かなり危険な状態で病院に運ばれていて周りももう助からないという段階だったはずだが、遠くにいたはずの植物状態の弟を運び込まれるのを待って手術開始。単純になんで間に合うの?と思ってしまった。
・植物状態になっている神原晶の心臓移植をする大門未知子。目の前の命を救うのに全力をあげるという神原晶の教えを守る大門未知子という描き方なのだろうが、流石に他の命を奪ってまで助けるのは違うのでは?過去に「こういう状況になれば迷わず僕の心臓を使ってね」などと神原晶が言っていたとかならわかるが、そうでもないのにさすがに命を奪われることを良しとは思うわけがない。そもそも臓器が適合するかもわからないのにその場の判断でいきなり手術できるわけがない。映画館では啜り泣いてる方がいらっしゃったが全く共感できなかった。
・最後、人工心臓で神原晶は生きていたとわかるが、なぜそれを神津比呂人に使わなかったのか?70代の高齢男性の心臓移植を受けるよりよっぽど嬉しいと思います。