「中国の徳清 (杭州の近く) 運河が多い水郷の街、かつては生活や移動...」舟に乗って逝く woodstockさんの映画レビュー(感想・評価)
中国の徳清 (杭州の近く) 運河が多い水郷の街、かつては生活や移動...
中国の徳清 (杭州の近く)
運河が多い水郷の街、かつては生活や移動がもっぱら舟だったとか。
その街で暮らす、ある家族の物語。
母親に癌が見つかり、家族や親戚が動揺し。
病状が進むにつれ、母は記憶も失いだし、
身内が悩み、振り返り、覚悟する様子。
時代設定は、ごく現代の様子。
お金の授受だけ見ても、若い世代はQR決済、母は現金と銀行窓口。
母は郷里で独り暮らし、
子どもらはみな成長し、巣立ち、それぞれの生活があり。
郷里の長老らと、いちど巣立った皆とでは、考えに隔たりもあって。
川に舟が浮かぶ様子… 一家で遊びに出掛けたり、時折現れる回想シーンが、
絵も音もあまりに美しくて。
元は美しい水郷の街だったことが、映像でよく伝わります。
映画館のスタッフさんが、鑑賞前に "納涼になりますよ" と仰っていたのも納得。
母の住まいには、母が嫁入りしたときに使ったという舟も、納屋で保管されていて。
子どもらが、それを引っ張り出し、想いを馳せる様子。
お盆前のこの時期に観ると、胸が痛くなる物語ですね…。
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