蔵のある街のレビュー・感想・評価
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演じる事の凄さThe Power of Acting
倉敷の街を舞台にした
一夏の出来事。
フィギュアスケーターの高橋大輔さんが
物語のキーになる役で出ていた。
撮影順は分からないけど、
物語の後半に行くにつれ、
だんだん登場人物になっていった。
映画の中にはおそらくエキストラと思われる
街の人も出ていて、
プロとアマチュアが混在していた。
だからこそ、演じるということは凄いな
と観ながら思った。
中でも自閉症の役を演じた
堀家一希さんは凄かった。
若いキャストも、
繊細な表情を見せてくれて、
これも凄かった。
凄かった分、エキストラとの差が
際立つことになったけど
そこよりは、演じられる事の凄さが
個人的には印象に残った。
最後の方で、
高橋大輔さんが、
感情をぶつけ合うシーンがあったけど
そこでは完全に演じる側に回っていた。
演じられるって凄い事だな
と改めて思った。
Set in the town of Kurashiki, the film portrays a fleeting summer episode.
Figure skater Daisuke Takahashi appeared in a key role, and although I don’t know the shooting order, as the story progressed, he gradually became more and more his character.
The film also featured what seemed to be local townspeople as extras, creating a mixture of professionals and amateurs. Watching this, I couldn’t help but feel how extraordinary the act of performing truly is.
Among the cast, Kazuki Horiike’s performance as a character with autism was remarkable. The young actors also conveyed delicate expressions, which was equally impressive. Precisely because of this, the contrast with the extras became more apparent, but what stayed with me was the sheer wonder of being able to perform.
Toward the end, there was a scene where Daisuke Takahashi clashed with raw emotions, and in that moment, he had fully stepped into the realm of an actor.
It made me realize once again how incredible it is to be able to act.
全てのネタが浅いかな…
花火大会の開催に向けて奮闘する高校生の姿を描いたというだけでは無く、バラバラになった家族が花火大会を通じて再び絆を作り上げるまでを描いた家族再生のお話でもありました。秀作です。
予告を観て気になった作品です。そして地域発作品です。
観るしかないと、上映されるのを待っておりました。
" 上映開始、まだかな? " ∂△∂/☆
2週間遅れでのスタート。地方ではよくあること。
ようやく観られる~とスケジュールを見たら、上映期間が
1週間オンリー。しかも一日に一枠のみ…。
きゃー。急げ急げ。
というわけで。こちらでの上映初日にさっそく観てきました。
(モタモタしているとあっと言う間に終わりそう…)
さて、内容。
主な登場人物は
美術部の女子高生。 白神紅子。美大進学希望だったが。
その兄きょんくん。 白神恭介。自閉スペクトラム。
高校のクラスメイトA。難波蒼。 紅子に気があるようだ。
高校のクラスメイトB。亀山祈一。地元の神社の息子。
他にも彼らの両親とか良い味出してました。
紅子の家は、兄妹と父の三人暮らし。
どうやら過去に両親の間で不和が発生したらしく、
母は一緒には暮らしていない。
父は…飲んだくれているようだ。
ぞのため、発達障害の兄の面倒をみているのが紅子。
部活の時間も早めに切り上げ、兄を迎えに行く毎日。
こんな状態では、美大進学なんてとても…。
美術部の顧問は進学を勧めてくれるのだが、閉塞感得漂う日々。
そんなある日、学校の帰り道。
風船の束を持った爺さんの後を兄が追っていき、行方不明に。
紅子や友人二人も探す中、高い木の上に登っているのがみつかった。
" バーン バーン "
母がまだいた頃、親子4人で見た花火を思い出したかのように
花火の打ち上がる音を、大きな声で叫んでいた。
紅子が制しても止めようとしない。何度も繰り返す。バーン。
見かねた蒼と祈一が、つい声をかけてしまう。
" 今度、本物の花火を上げるから "
" だから今日は、もう降りてきて "
それを聞き、降りてきた ” きょんくん ” 。
一安心する蒼と祈一だが、そんな二人に紅子は声を荒らげる。
" あんなことを口約束して! "
自閉スペクトラム症候群。
色々と出来ないことがある。その代わりに、
飛び抜けて優れた能力を発揮する分野もある。
たとえば、記憶力。
たとえば、執着心。
一度交わした約束は、忘れない。
約束した一方の当事者がすぐに忘れてしまっても
きょんくんは忘れない。その約束の実現がいつなのか
問われ続けるのは、いつも紅子だ。
きょんくんは問いかけてくる。" 花火はいつ?” と。
紅子の怒りと涙。
それを目にした蒼と祈一。(特に、紅子に気がある蒼のほう)
何とか花火の打ち上げを実現しなければ、と考え始めるのだが…。
◇
冒頭から少しの間は、現状の話と過去の出来事とが、余り上手には
リンクしていない感じがし、場面の展開もどこかチグハグな感じの
印象もあった気がします。・-・
花火の打ち上げを蒼が安請け合いし、紅子がそれを責める辺りから
色々な人物にも光が当たり、各人の行動の理由や想いなどが次第に
分かるようになってきた、そんな風に思えます。
謎の風船爺さん(橋爪功さん♡)の度重なる登場とか、ややファン
タジーな要素も感じられ、作品を柔らかくしていたように思いました。
あ。あと 元レディス(?)のママさんも良いです ・▽・♪
花火大会までのステップに、紅子の母と父との確執が氷解していく過程
を上手に編み込んで仕上がった作品と思います。
高校生がイベント開催をやりとげるお話 …なだけでは無く
一度バラバラになった家族が再び絆で結びつく過程を描いた
街と家族の、再生の物語でした。秀作です。
観て良かった。
(こっそり)
コロナ禍で開催された花火大会うんぬんは、あまりストーリーの骨格に
絡んでいなかったような気がします。 やや付け足した感じが…。
けれど2022年~2023年当時、まだまだコロナは流行中。
大々的なイベントなんて出来なかったですからねぇ。と、しみじみ。
◇あれこれ
■ヒロインの子
中島瑠菜さん。
初めて見たと思うのですがとても自然な演技に魅了されました。
どこにでもいそうな、悩みを抱えた女子高校生に見えました。
今後の活躍も楽しみです。
■謎の老人
誰かと思ったら橋爪功さん。
風船を持って町中を歩き回り、それにつられて行方不明になった兄が
高い木の上に登って大声を出して騒いでしまい、それを妹たちに発見
され…
良く考えたら、今回の騒動の原因を作ったのはこの爺さんなのでは。
ハメルンの笛吹か 的な雰囲気を醸しだしていましたが、最後の方では
「倉敷の街の守り神サマ」
的な存在だった気がしています。ファンタジック爺さん。
なんとかして、街を活気づけたい。そのための一歩目を、兄に踏み出させた。
という所なのでしょうか。
■しょんた?
蒼の母にそう声をかけられ、みるみる顔が青ざめていった市役所職員。
昔馴染みらしく、蒼ママは彼の過去をlc色と知ってそう…@▼@
で、しょんたの名前の由来はなんだろう と、余計なことを考察。
” しょん(べん)た(れ)のしょんた " ← うん、ありそう
小学校時に学校でおもらしでもしたのかな。(と、勝手な想像)
幼なじみは、有り難いです。
敵に回すと、恐ろしいデス。 合掌。
特に相手が元レディス(と思われマス)では…。
花火大会以降も、市民のために粉骨砕身で働いてくれる事でしょう。
◇最後に
倉敷の町並みは戦時中、空襲に遭わなかったそうです。
その代わりというか、近くの呉とか広島とかは散々な目にあって
しまった訳ですが、作中で出てきた以下のようなセリフが印象に
残りました。
「上空を素通りして行くB29は、他のどこかに爆弾落とす」
「ここが無傷だったと、ただ喜ぶ気持ちにはなれんかった」
うろ覚えですが、こんな感じのセリフ。
毎年のように、どこかが台風・洪水の被害(つい先日は竜巻)に
あっているニュースを見るにつけ、心が痛みます。
被害の救済活動などで助け合い、励まし合うのももちろん大事で
すが、この作品の花火打ち上げ活動のように、見る人の心を明るく
するための支援・助け合いというのも大切なことだと、改めて
思います。
人災はもちろんのこと、天災の起きない(少ない)世の中で
ありますように。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
倉敷に行きたくなる映画
全体的には楽しめましたが、物語の主題として描かれていた「倉敷で花火をあげる」という展開が、実際には現実には難しいことだと知ってしまい、最後は少し拍子抜けしてしまいました。
ただ、泣ける場面もあり、知らない俳優さんが多いながらも作品に引き込まれるところは確かにありました。
そして何より、倉敷の街並みがとても印象的で、山や海、美観地区といった魅力が丁寧に映し出されていて、映画を観ながら「倉敷に行ってみたい」と強く思えたのは大きな収穫でした。
ファンタジー?
ファンタジーとしては良作の範疇ながら、映画としては微妙。
倉敷という街を舞台に、コロナ禍に耐える街を応援するために、日本各地の約300の街で開催された「サプライズ花火」という実話を基に、高校生たちが好きな娘との約束と、街を活気づけようと花火大会を企画したというエピソードを乗っけていたんですけれども。
まず一番微妙に思ったのがリアリティライン。
絵本ほど拙くはないが……
様々な部分が常識外れかつ、ふわっと曖昧に「お気もち」重視な感情のみで事態が進むのが、なんかこう……
喩えるなら、ラノベどころか、「なろう系ラブコメ」の、全然もてない童貞男子高校生が、急に美少女に囲まれてハーレムになるくらいのリアリティのなさ。
そもそも倉敷の美観・景観地区は、白壁で有名な木造の蔵が立ち並び、町並保存のために国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されていますから、当然、火災の危険がある打ち上げ花火なんか不可能。
それを、情熱だけで実現した!
という美談仕立てに「実現できました」って映画にして、最後にテロップで「実際は花火の打ち上げはできません」「映画の中だけの夢です」っておい!
それに、こういう実際の街をモデルにしているのであれば、大きな嘘をつくために、細かい部分には真実(リアリティ)を乗せなければ、嘘くささが強すぎて入り込めず、感情がついて行かないのが常。
最後まで、予算がいくらか、誰がどこがそのお金を負担するのか?
などの説明もすっぽ抜け。
だからラノベ以下のリアリティと評したわけで。
もう一つ言えば、企画の発端である「サプライズ花火」の要素が、ドラマ上に一切ないんですよ。
倉敷にはコロナ禍がなかったような世界に描かれていて。
だから、エンドロールで急に「サプライズ花火」と結び付けようとしていたのが、「何の関係があるんですか?」と違和感を感じまくったと。
観ていて「ファンタジーかなこれ?」みたいな印象しか残りませんでした。
蔵のある街を観に行きました
9/4に広島の映画館に観に行きました。
元々、大ちゃんのファンでもあるのですが、君たちはどう生きるかの主人公の声を担当した山時さんが主人公であることも、絶対に観に行くぞ!と決めていました。
ストーリーについてはショートムービーを観ていたので大体の内容は把握できました。
最も注目したのは、地域の方々に花火をあげたいという気持ちを伝えた時に、蒼と父達との揉み合い。それを停める禄さん、座布団で顔面叩かれるのは凄かった!
それと、紅子ちゃんの父親と禄さんのバトル。
涙あり笑いあり。思いがあれば夢は叶うということも、高校生が大人達に発信したことで、花火を打ち上げることができた。
倉敷の街並みも相まって、素敵な映画だと感じました。まだまだ、伝えたいこといっぱいありますがこの辺で。
高橋さんガンバったで賞(拍手)
面白かったし、泣いたけど
直球勝負、
当事者だと盛り上がるよね〜チームも何気に豪華。主題歌、手嶌葵といしわたり淳治だし。それに、このフィクションを作ったというのが一つの狙いだったのに、本編ではコロナには一切触れない、憎いね。
紅白ちゃんも中々の透明感でした。
倉敷の街並みが美しい
倉敷にまた行きたくなった。
みんなで力を合わせて頑張って良かったねって言う幼馴染の友情と家族の絆の話。
一昔前の演出なのかな?
演技がオーバーだったり、
ありふれすぎる展開だったり。
市役所に集団抗議で個人的な関係待ち出すあたりカスハラ感とか。
シニアにはウケるのかも。
映画の質
色々な想いが込められた花火。とても良かった。
コロナ禍で色々あったときに?(逆か?無さすぎたときに)高校生が考えて行動を起こしたのをヒントにしたドラマ。
家に帰ってきてからじっくりと調べたらあの人もこの人も岡山。そう岡山愛に溢れた作品。
色々とツッコミや注文つけたくなる要素はあるけどそんなの抜きや抜き!
伝えたいことをしっかりと伝える。叫びたいことを叫んでいる作品。
年寄りは邪魔よ。邪魔。
若者の助けにならないならさっさと墓に入ったらええねん。
若者の背中にバンバン手形をつけて送ったらええねん。
高橋大輔。大ちゃん。なんで出てるのかと思ったら岡山出身。
そらぁアスリートやもん。演技もヘッタクレもない。だけど、だけど彼には説得力がありあまる。
その姿が、努力した者が持つ言葉の力強さがスクリーンから伝わってくる。
作品としたら物足りなかったり?が付くような節々はあるけどコロナで色々あった世代にも、そしてなかなか希望を見出せない人達に背中を後押ししてくれる出来でした。
岡山愛に溢れこれからの若者にエールを送るとても良い作品。
風につつまれて
我が地元が舞台の映画という事で、遥か前に上京していますが倉敷の景色は沁みるな〜美観地区は落ち着くな〜と観ながら思いました。
自分は縁はありませんでしたが水島電鉄ってこんな感じの車両だったんだとか、見慣れた倉敷駅で撮影してたんだな〜と考えると中々に誇らしかったです。
そういう懐かしさに浸って観る分には中々良かったんですが、ストーリーは申し訳ないんですがかなりお粗末で、何故何?と疑問が浮かぶシーンが多く散見されたのがもったいなかったなと思いました。
紅子の家庭環境は中々に複雑で、自閉症を持つ兄を支える妹の構図は良かったんですが、父親が普通に酒飲みカスで嫁の絵にも嫉妬して燃やして〜という一連の流れが意味不明すぎて全然のめり込めなかったです。
母もそのまま逃亡し、娘に全部託すという無策っぷりもなんだかなぁって感じです。
自分が紅子の立場だったらあそこまで献身的には動けないなと感心するのは確かでした。
風船爺さん(橋爪さん)がきっかけで物語は動くのですが、その動かし方がなんとも雑で、風船できょんくんを引き寄せて木の上に登らせて住民の厄介にさせられ、風船に釣られて屋根の上に登って落っこちて意識不明になったりとで、もっとマシなきっかけは無かったんだろうか?と思ってしまいました。
全然美談にならねぇ…。
花火を上げるための映画なので、花火が上がるまでの過程にあれやこれや言うのは野暮だとは思うんですが、会議で散々あーあー言ってた予算問題がサクッと解決したり、市役所の職員が昔のあだ名関連でサクッと花火の打ち上げを許可したり、市役所に大人数でカチコミにいったり、倉敷の人間がおかしく思われるのでは?という描写はゾワゾワしてしまいました。
ただ少年少女が花火を上げるために奔走する流れは一つの青春模様だなと思えてそこは良かったです。
役者陣は中島さんや山時くんはじめフレッシュな面々はとても爽やかで良かったですし、脇を固める前野さんやMEGUMIさんも頼もしかったです。
倉敷を代表するスター・高橋大輔さんもかなり重要な役どころで出演していますが、周りに比べると少し浮いてしまっていたかなと思いました。
でも高橋さんがマシに思えるくらいのとんでもない棒演技(おそらく市民か関係者)がお届けされてしまい、作品の味にはならずに欠点になってしまったなと思いました。
エンドロール後に美観地区では花火は上げられませんでという旨が明記されていたのですが、それ明記しなくても良かったのでは…?となってしまいました。
その一文のせいで疑問は晴れはするものの、映画で紡いだストーリーが無いもののようになってしまったのは残念でした。
地元映画なので期待したのですが、ストーリーはトンチンカンだったかなぁという印象です。
美観地区にはまた立ち寄りたくなったのでそこは良かったかなと改めて。
鑑賞日 8/28
鑑賞時間 18:20〜20:05
約束
倉敷市の美観地区で花火大会を開こうとする高校生たちの話。
「サプライズ花火」は知らなかったけど。
ちょっと複雑な家庭環境の同級生の女の子の兄ちゃんが、家族が仲良かった頃を思い出し、神社の木に登って花火を脳内再生という状況下、木から降ろす為に口八丁で花火をみせると約束してしまい巻き起こっていくストーリー。
ASDの兄ちゃんに、出来もしないことを約束したことを咎められ落ち込むポンコツコンビが、町のちょっと有名人古城さんの協力を得るため奮闘する流れだけれど、大人100人の署名とかならまだしも、高校生でも良いなら100人は楽勝じゃね?マッチョにだって逃げないでお願いすれば良いのに…まあ、本気じゃなかったってことですよね。
そしてなんとか協力を得られることになったけど、ポンコツコンビも古城さんもまさかのノープラン?市役所の対応もそんなアホな。
良い話しだし面白くはあったけれど、ドラマのつくりが安っぽくてご都合主義というより最早茶番が過ぎて、ちょっと勿体なかったかな。
街への愛を感じました
よくまとまっていたと思います
いろんな突っ込み
タイトルと内容の違うストーリーは観に来た客を惑わすので、もっと内容に合っているタイトルだったら良かったと感じる。
花火大会のお金は何処から出て来たのかな?TV局とかスポンサーにタイアップしたわけでもなさそうだったしね。
後はコロナ禍や自閉症の家族の世話問題、倉敷の町おこし問題とかと紅子の進学問題が織り重なっている点は上手くまとめた感はあるけど、もっと作り込めたと感じる。
MEGUMIさんのお母さんが帰って来て娘の紅子を助けるとか、絵のバトルをして娘を叱咤激励するとか、もっと出番あっても良かったと思うちょっと出がつまらなかった。
善意に導かれた善人達の為す善行を描いた善映画
希望の花
最近ちょこちょこ見かける中島瑠菜を目当てに鑑賞。
正直、展開や演出の粗さは気になった。
スケッチを拾ってからきょんくんの不在に気付く。
中盤のビラはいきなりクオリティ上がりすぎ(PC使えるなら最初からやれ)。
それが目に見える“本気度”になるのは分かるが、大人の掌返しもアッサリ。
町内会(?)や役場の説得も、現実的な問題をすっとばして気持ちで押しきってしまう。
しかし若者の純粋な熱意が社会を、世界を動かす様というのは不思議と応援したくなる。
個人的には祈一がとてもよかった。
「はじめは2人のためだったけど、署名を集めるうちに期待を感じた、それは希望だ」という彼の言葉。
これでテーマがぐっと広がった。
グーとパーが噛み合わないハイタッチや、「泣くか!」「泣くわ!」のテンポ感もとても好き。
後半は物語の雰囲気と連動して、蒼の母の本性や「ション太」など笑える要素も出てきて楽しい。
デニム工場やマスカット農園を映したのは唐突すぎ。
しかしそれを除けば、ご当地映画としての役割と物語性のバランスは非常に整っていたと思う。
(タイトルはご当地に寄りすぎて合ってないけど)
蒼や祈一の父親が息子を見直すところを直接描かないのも好感を持った。
ラストカットが顕著だが、画で語ってくれます。
紅子の父も、具体策はなくとも「周りに頭を下げてでも」という言葉で変化と覚悟は伝わる。
やはり最後まで、“気持ち”の映画だった。
蒼のサックスが(結果的に)やっぱり三日坊主だったり、バイトしてる様子がゼロなのは少し残念。笑
花火の前準備が少し見られたのも嬉しかった。
全37件中、1~20件目を表示