劇場公開日 2024年8月23日

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ポライト・ソサエティのレビュー・感想・評価

全66件中、61~66件目を表示

4.0ムスリムの女性を主人公にしたアクション映画と、どのようにでも深掘りできる要素満載にもかかわらず、あえての安直(そう)なアクションに全振りした潔さを称えたい一作

2024年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『絶叫パンクス! レディパーツ』を手がけたニダ・マンスール監督だから、低予算アクション映画の体を装って、いろいろ仕掛けてくるんだろうなー、と思ったら、その点については予想通り。

しかし「これはB級作品ですから!」と観客に印象付けようとする仕掛けや演出を随所にちりばめていて、やっぱりそのミスリードを誘いたいというあからさまな思惑と、といってやっぱりアクションへの憧れを表現したい!という熱意があふれていて、やはり称賛せずにはいられなくなるのでした。

主人公リア(プリア・カンサラ)の空回り気味の奮闘で笑わせておいて、徐々に明らかになってくるある陰惨な企みに突き進んでいく流れも、まぁ強引そのものではあるんだけど、単なる悪事ではなくて、きっちりムスリム社会におけるジェンダー問題の視点を取り入れているところはさすが。「あの映画のあの設定とそっくりじゃん!」と思わなくもないけど。

『絶叫パンクス!』がレーティング付き(16+)である一方、本作はG指定なので、両作を比較すると過激度という意味で本作の描写は(これでも)ちょっと控えめかも。その分祝宴の美しい衣装、踊りをスクリーンで鑑賞する醍醐味は比類がないので、可能な限り劇場での鑑賞をお勧めしたい作品です!

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yui

3.0「私は怒りの権化!」&空中回転

2024年8月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

アクション、ダンス、血流して壁もドアもバリバリ壊す姉妹喧嘩、女友達とのクールで熱い友情、二人の娘を大事にしているママとパパ。そして学校を出たらすぐに見合い結婚させられて自分のやりたいこともできず夢さえ持てなかった世代の女性たち。共感できて気分もすっきり笑えました。結婚式の時の姉妹のドレスとヘアメイクは本当に美しく音楽と選曲(浅川マキの歌!)も面白くてよかった。章立て構成がタランティーノやファティ・アキンの映画のよう、テンポがよく楽しめた。至高の姉妹愛。

浅川マキの歌の改変
    ↓
ちっちゃな時から 近くにいつもいて 動画とってくれてミット打ちもやってくれた ありがとう かっこいいスタントウーマンになるから お姉ちゃんはアーティストになるんだよ お姉ちゃんの絵大好き

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talisman

3.5IDENTITY

2024年8月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

インド映画だと思ってたら、舞台はイギリス、主人公はカンフーを使うムスリム女子、マーベルって単語も出てくるけど少し『ミズ・マーベル』っぽい。

ただのコメディなのかと思ってたら、最後の方はシリアスになっていきます。

音楽が良くて、60sガールズポップスのシュレルズが流れたり、ビックリしたけど日本語の曲も流れます。

調べたら日本語の曲は、浅川マキ「ちっちゃな時から」で、この浅川さんは海外でも評価が高く、イギリスのレーベルからもリリースされてるそうです。

映画中1番ブッ飛んだのは、女性ボーカルのパンクバンド、エックス・レイ・スペックス「IDENTITY」が流れた事で、まさか映画館で聴けるとは(笑)

ア~イデンティティ~♪ ア~イデンティティ~♪

最高です!!

どこで使われてるかは秘密(笑)

監督は主人公と同じ女性のパキスタン系イギリス人、音楽やパンクが好きで詳しいみたいです。

評価は厳しめ、70~75点ぐらい。

何も調べないで観た方が、どうなんだ?どっちなんだ?とハラハラできるので、あらすじ読まずに観るのをオススメします。

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RAIN DOG

4.0要素多い

2024年8月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

90年代からちょいちょいあったような、ボンクラ学生の青春暴走ストーリーだが、新しいのは
1. 女の子が主役
2. インド・パキスタン系移民しかほぼ登場しない
3. 夢中になってるのがスタント
4. 救い出すのは姉
5. 敵は姉の結婚相手の家族
6. ほぼずっと主人公の妄想
ってことで、要素多いな…
アクションも新鮮だし、そういう意味では「ベイビーわるきゅーれ」に通じるところもある気が…
音楽使いもパンクっぽいのが多いのもイギリスっぽいしね。

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ぱんちょ

3.0怒れる南アジア系俳優

2024年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

単純

怪しき陰謀に巻き込まれた姉を救おうとする、スタントウーマン志望の妹リアを描く、イギリス製青春バトルアクション。“スクールカースト”の最下層に扱われるクラスメートと力を合わせて、付け焼き刃なアクションで立ち向かうという負け犬達の逆襲というコンセプトと共に、悪役や脇役のポジションに収まりがちな南アジア系キャラの自己主張でもある。
奇しくも日本では、同じく南アジア系俳優のデヴ・バテル主演の『モンキーマン』が本作と同日公開。『モンキーマン』がブルース・リーや『ザ・レイド』、『ジョン・ウィック』テイストなのに対し、本作はジャッキー・チェンや『マトリックス』の影響を感じるのが面白い。バイオレンス度MAXな『モンキーマン』と比べるとアクションそのものはベタだし、劇伴選曲のチョイスなど全体的にタランティーノ風ではあるが(浅川マキの曲を使っているあたりはシブさを感じたが)、自身もパキスタン系イギリス人である女性監督の意地と情熱を買いたい。南アジア系俳優を覆う『ポライト・ソサエティ=凝り固まった社会』を、南アジア系女子高生がアクションでぶっ壊すのだ。
全くもって両極端な2作『ポライト・ソサエティ』と『モンキーマン』だが、共通している点も無きにしも非ずなので、見比べてみるのも一興かも。

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regency