「チャン・イスを愛でるためにも、予習をしておいた方が良いシリーズですよ〜」犯罪都市 PUNISHMENT Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
チャン・イスを愛でるためにも、予習をしておいた方が良いシリーズですよ〜
2024.9.30 字幕 MOVIX京都
2024年の韓国映画(109分、PG12)
『犯罪都市』シリーズの第4弾
サイバー犯罪捜査に足を踏み込む剛腕刑事を描いたアクション映画
監督はホ・ミョンヘン
脚本はオ・ホンソ
原題は『범죄도시4』で「犯罪都市4」、英題は『The Roundup:Punishment』で「一斉検挙:懲罰」という意味
物語の舞台は、韓国のソウル
腕っぷしで事件を解決してきたソウル広域捜査隊のソクト(マ・ドンソク)は、いつもと変わらぬ日々を過ごしていた
ソクトは、右腕的存在のマンジェ(キム・ミンジェ)、ベテラン刑事のジョンス(イ・ジフン)、若手刑事のデビッド(キム・ドガン)らと共に捜査を展開し、時にはチーム長のテス兄貴(イ・ボムス)に怒られるようなことを行なっていた
そんな折、フィリピンにて、ある韓国人男性の遺体が見つかる
移送されてきたその遺体は、チェ・ソンジェ(ペク・スンファン)という青年で、母(ぺ・ヘソン)によれば、彼はプログラマーで、オンラインカジノなどに利用されているソースを公開した人物だった
ソクトたちは、ソンジェの近辺を洗いつつ、オンラインカジノに詳しい人物を当たっていく
その過程で、ソクトが可愛がっている元チャイニーズマフィアのチャン・イス(パク・ジファン)の名前が挙がる
イスは、かつてオンラインカジノに手を出していたが、何者かによってフィリピンに作った箱物を壊され撤退せざるを得なくなっていた
ソクトはフィリピンとの関連を確認し、ソウル警察サイバー捜査隊の力を借りながら、事件の黒幕を追うことになったのである
映画は、冒頭でソンジェが何者かに殺される様子が描かれていて、それが「皇帝カジノ」を裏で経営しているQMホールディングスの子飼いのチンピラ、ペク・チャンギ(キム・ムヨル)だった
ペクは元韓国の特殊部隊の出身で、相棒のジフン(キム・ジフン)と傭兵のジェイソン(アン・ソンボン)らと共に、 QMのCEOチャン・ドンチョル(イ・ドンフィ)のために働いていた
ドンチョルは、経済ヤクザのコ・ジュヒョク代表(キム・ミョンギ)と韓国マフィアのクォン・テウン(ヒョン・ボンシク)と繋がっていて、チャンギは良いように使われていたのである
かなり大勢のキャラが登場し、これまでのシリーズで絡んでいたメンツもたくさん登場する
その中でも準主役級なのがイスで、彼とのコミカルなやり取りは抱腹絶倒ものである
FDAのバッジの絡みとか、それで騙されるイスは面白いのだが、いつも美女を横に連れ歩いていたりする
また、なぜかお金には困っていない様子で、いろんなところにいっちょかみして損をしているはずなのに羽振りが良い
映画は、カジノ利権によるパワーゲームと、資金洗浄を目的とした暗号資産など、今時のワードもたくさん出てくるが、ソクト並みに知らなくても問題ない仕上がりになっていた
本作の特徴は、ソクトの痛すぎるパンチ音で、それは今回も健在だった
特に今回は「相手が外道なので容赦しない」ので、強烈な打撃が所狭しと襲ってくる感じになっている
オチもこれまた最高で、警視庁官(クォン・イルヨン)や次長(チョン・インギ)などが絡みまくるパートもクスクスと笑いが起きていたように思えた
いずれにせよ、もうファンムービー的な感じになっていて、これまでのシリーズ鑑賞ありきの作品になっていた
まだ第4弾というのが救いで、見返して参戦するラストチャンスのように思える
ともかく、マブリー無双を堪能する映画なので、小細工なしに殴り合うアクションが好きならばOKなのではないだろうか