「「ビートル・ジュース」と3回唱えると…⁉」ビートルジュース ビートルジュース bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
「ビートル・ジュース」と3回唱えると…⁉
1988年に公開された第1作から36年の時を超えて復活した『ビートル・ジュース』。しかも、当時は新進気鋭のティム・バートンが、前作に続いて監督し、ビートル・ジュースもマイケル・キートン、ビートルジュースが恋した少女・リディアもウィノナ・ライダーが続いて演じており、36年前のシチュエーションを繋ぐ物語となっている。当時を知る者としては嬉しい復活劇とも言える。
ティム・バートンと言えば『シザーハンズ』や『チャーリーのチョコレート工場』でジョニー・ディップを世に送りだし、毎回、摩訶不思議な映像美で、彼独特なファンタジーな世界観で楽しませてくれる。本作は、『人間怖がらせ屋』のお化けと死後の世界を、ホラーを全面に出すのではなく、愛嬌のあるゴースト達と共に、ディズニー・ランドのホーンテッドマンションに入り込んだ感覚のコメディー・タッチな作品に仕上げている。
前作で、リディアへの愛が実らなかったビートル・ジュースは、現在も死後の世界で、『人間怖がらせ屋』を経営していた。その死後の世界で、嘗てビートル・ジュースに裏切られ、封印されていた元妻・ドロレスが復活し、ビートル・ジュースへの怒りと共に復習を企てる。
一方、霊能力を授かったリディアは、その力を利用してテレビ番組で活躍していた。しかし、娘のアストリッドは、そんな母が嫌いで距離をとっていた。そんな矢先に、リディアの父親が亡くなり、悲しみに暮れているアストリッドの前に、一人の青年が現れて恋に落ちる。しかし、その青年には、アストリッドを窮地に陥れる恐ろしい秘密が隠されていた。母・リディアは、リディアの窮地を救うために、とうとう悪魔の呪文「ビートル・ジュース」を3回唱えることに…。
歳をとってもビートル・ジュースの化粧を施せば、マイケル・キートンも前作のまま。ウィノナ・ライダーもそれなりに歳は取っているが、アストリッドの母役としては自然に受け入れられる。新たに恐ろしい元妻役には、モニカ・ベロッチが演じ、凄味をきかせていたし、アストリッド役には、ホラー作品にはよく出演している童顔のジェナ・オルテガが演じている。その他にも、キャサリン・オハラやジャスティン・セロー、ウィリアム・デフォー等、豪華な俳優陣が、コメディー・タッチな演技を見せているのも見どころだ。