悪い夏のレビュー・感想・評価
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クライマックスだよ、全員集合!
気が滅入るような夏の暑さに汗もイライラも止まらない。市役所の生活保護窓口で直接受給者と接する佐々木もまたしかり。今日も訳ありな受給者宅を訪問しあれこれ現状を確認する。そして相手の嘘を真実にすげ替える。
登場人物ほぼ曲者。ドタバタしてますが展開も早くて面白かったです。窪田正孝はもっと振り切ってくれても良かったけど、まぁ悪いヤツでしたね。木南晴夏もめちゃめちゃ良くてあのパートが要所要所で入ることで締まった展開になっていた。
結局先輩が一番どうかしてたってオチも笑えたし、嵐の最終決戦でちゃんと決着もついたし、最後はまぁ色々ありましたがお後が宜しいようでってことで。
想像を上回る展開がない
⭐︎4.0 / 5.0
クライム物なら薔薇のトゲで窒息死させる程の衝撃をください
ダークな映画です。
ダークだろうが救われないストーリーだろうが映画として出来が良ければ高い評価を付けたいところですが、本作は引っ掛かりが少ないです。クライム物を作るなら薔薇のトゲを観客の喉奥に突き立てて窒息死させるくらいの衝撃をください。 原作は未読ですが、染井為人の受賞作品ですので脚本と演出が物足らないのでしょうか。
個人的に大事な筋を2行で書くと
「主人公は生きることに喜びや希望がなく惰性で役所の仕事を続けている。ある時ナマポ受給者の愛美に惹かれ、愛美には別の目的があるが彼女も結果的に主人公に惹かれる」
ですが、彼らの感情の変化は十分に演出されません。なぜですかね? クライムものだから暴力や騒動にピントを合わせたい? あと、木南晴夏さんが演じる母子のエピソードはメインストーリーとパラレルに結構な尺をとって進行しますが映画を観終わって「で、あの話なんだったの?」という印象が拭えません。全体的に腹落ちしない演出が多かったですね。
映画満足度高し
不正受給者に対する一番の武器って何だと思う。それは潔癖さ。
北村匠海がとってもいい顔してるんだわ。とっても悪くてクズになり果てたいい顔を。ちょうどNHK朝ドラで好青年を演じ始めるってタイミングで、この役。そのふり幅がなんともいいな。でてくる連中が次から次へとクズ、クズ、クズ。だけどそれを演じる周りの役者陣が達者ぞろいなので、ストーリーに説得力が生まれる。公務員を取り巻く健全な一般社会が、崩れ落ちるようにデストピアへと変わっていく。いや待てよ、そうなる前にその資質(クズという)は奴らにあったな。なら、ただそれが表面化しただけか。口では正論を振りかざしながら。ま、それは自分自身のなかにもある弱さ狡さ卑屈さでもあるんだけど。それを自覚してるからこそ、このクズ連中に奇妙な憐憫の情が湧いてくる。
そして最後。せめてあれくらいはね、許してやりたい。
ちょっと評価は割れると思うが、誤解もしないで欲しい作品。
今年98本目(合計1,640本目/今月(2025年4月度)1本目)。
いわゆる生活保護を扱う課の公務員が色々と闇に落ちていくお話。まぁ、映画内にも描かれているように生活保護制度を悪用する方は確かにいますし、それはそれで事実ではあるものの、「大半の人にとっては」大切な制度ではあるし(特に映画内で出てくる「医師の診断書」は医師が適当に書くと医師が法に触れる(患者側が文書を適当にでっちあげるのは文書偽造))、そこはきちんと分けて欲しかったかな…といったところです。
生活保護は生活保護法で詳細が決まっていますが、基本的には金銭給付です(例外が現物支給)。
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(例示)
第三十一条
生活扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によつて行うことができる。
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特に生活保護の根幹をなす生活扶助について「金銭給付ができない場合」というのは想定できないし(破産寸前の市町村?)、適当でない場合やその他…というのも想定が難しいので現在は全て金銭給付の扱いです(2024年だったか、個人が使いすぎるからと1日ごとに渡していた事例が問題視された。そのようなやり方は規定されていない)。
ほかは…。やはり生活保護が悪く描かされていて、私自身には当然(今はもちろん。60とか70になれば話は違っても)関係はないものの、外国人関係の取り扱いに関心を寄せる行政書士の資格持ちとしては、外国人は生活保護法「そのもの」の適用はなくても「それに準じて」適用が行われる(戦後まもない通達は現在も有効です)現状、このあたり適当に描かれすぎると、やはりそこを扱う人々(大半は行政書士。弁護士ほかでもあり得ます)はうーん、どうだろうといったところです。
ストーリーとしてはまぁよくある話ではあるし、t-joy系列の作品だからこそ問題提起のような映画には「ならないし」(そういう話は大阪ではテアトル梅田で見てねの扱い)、うーんどうだろうといったところです。ただ、不愉快にさせる部分はないのでそこは引けない扱いでしょうね。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/映画の述べる趣旨が複数に取れる)
まぁ原作ありなようなので仕方がない気もしますが、いわゆる不正受給問題を糾す(ただす/不正な行為を追及することをいう)問題提起型の映画ならそうするべきでしょうし、一方でコメディ色もないわけ「でも」ないので、そこをどうとるかでしょうが、ちょっとバランスが悪い映画でもあります。
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エンタメとして消費するには…
生活保護制度を題材に、貧困ビジネスを絡めたサスペンス劇。
同じ原作者の「正体」でも感じたが、社会的な問題をエンタメで描こうとする意図には共感するが、どうも展開が人工的、作為的過ぎる。本作の登場人物の役回りも記号的、図式的で、リアリティは感じられない。
最近も桐生市での対応が明らかになったように、生活保護制度をめぐる諸問題は実際にシリアスで根深いので、エンタメとして消費するには難しいところだろう。
役者陣は魅力的で「サマーフィルムにのって」「愛なのに」を思い起こす。女子高生然としていた河合優実が、ほんの数年でこれだけ成長したかと感慨深い。主役の北村匠海は、もっと凡庸なままでいてくれたら面白かった。
城定秀夫監督は、持ち味の粘り気のある演出があまり見られなかったが、クライマックスでのカオスの悲喜劇は、彼らしいところ。
北村匠海の演技
生活保護制度の難しさ
どん底の二人、幸せになれるんじゃねえ?
見ていてつらい
いい感じだったけど最後がドリフ。
エンタメとしての完成度は高いが、、、
「ビリーバーズ」の城定秀夫監督、「ある男」の向井康介が脚本、更にシングルマザーを演じる河合優実をファンとして観たく、封切上映で鑑賞。
貧困ビジネスをベースに、市役所の生活福祉課に勤める真面目で気弱な公務員が、破滅へと転落していく姿を描いたサスペンスドラマ。
リズムよく、ストーリーに引き込んでいくあたりは、監督、脚本ともに秀逸。キャスティングもよく、北村匠海は主人公が闇に堕ちていくさまをとても上手く演じている。河合優実の演技は相変わらず素晴らしく、彼女らしい魅力が全開。脇を固める俳優陣も素晴らしかった。
エンタメとしてはとても面白く、上手にまとまった作品だが、その分破綻と余韻という点では若干不完全燃焼。映画館ではなく配信でもよかった感あり。
配役ピッタリ
運が悪いではすまないとばっちり
最近見た中で一番いい
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