「真面目なのかコメディなのか」悪い夏 たけはちさんの映画レビュー(感想・評価)
真面目なのかコメディなのか
邦画で、この手の(ってなんだろ、犯罪ミステリー?)映画をあまり観ないのだが、河合優実や竹原ピストルといった配役と、予告で感じた物語に惹かれて鑑賞した。結論から言えば、やや期待外れで、スコアは甘めだと思う。
期待した配役の演技はよかった。とりわけ本筋からは外れた木南晴夏演じる、追い詰められたシングルマザーはかなりよかった。
しかしながら、窪田正孝演じるチンピラ像は定型的で、今ひとつ迫力に欠けていた事と、河合優実ももちろん上手いのだが、「ナミビアの砂漠」「敵」と言った作品と比べると、その魅力を引き出しきれていないと感じた。北村匠海は面白い役者に感じた。
最大のマイナス点は深みに欠ける物語と、ラスト近くクライマックスと思われる、主な登場人物勢揃いと彼らによる乱闘シーンの失敗と思われる。スラップスティックに振りたいのならば、もっと大袈裟な描き方や音響があった気がする。
まあでも最近の邦画ヒット作と比べれば、漫画原作でもなく、チープなファンタジーでもない点は評価されるべきかもしれない。
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