「ジョージとブラッドのイケ親父アピールも許せる範囲内」ウルフズ 清藤秀人さんの映画レビュー(感想・評価)
ジョージとブラッドのイケ親父アピールも許せる範囲内
重大犯罪の現場に駆けつけて事後処理をするのが専門のもみ消し屋。この既視感がありそうでなさそうなキャラクターを、なんと贅沢にもジョージ・クルーニーとブラッド・ピットが演じる。しかも、現場で鉢合わせした2人が互いに相手をディスりながらも待ち構える想定外の危機をギリギリで回避して、最後はダメ押しの・・・が用意されているのだから、劇場公開だろうが配信ストレートだろうが観ないわけにはいかない。
2人が巻き込まれる死体処理からの麻薬カルテル問題へと急展開は、若干脚本の整理が悪くて戸惑うが、気がつくとジョージとブラッドの2人芝居に引きずられている自分に気づくはず。仕事に対するスタンスは対照的でも、寄る年波には勝てない2人が見せるふとした仕草は、狙ったものとはいえグッとくる。かつて、最もセクシーな男の称号を奪い合った彼らの、「それでも俺たちイケてるだろ?」的アピールも許せる範囲内だ。
ゆくゆくは、バディムービーからブロマンスな犯罪コメディに成長して欲しいが、昨今の映像ビジネスの変容ぶりを考えると先行きは不透明だ。
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