劇場公開日 2024年8月9日

「少々盛りすぎ?」ボレロ 永遠の旋律 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5少々盛りすぎ?

2024年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

当時の美術や衣装の再現と、カメラのフレームワークが美しすぎるくらい美しく、「光」を堪能できました。
そこがよかった。

NHKの大河ドラマや司馬遼太郎の「司馬史観」あたりに顕著だが、小説、TVドラマ、映画などで"「史実」「真実」をベース"などと謳われた作品の大半は、想像力で盛られることが多い。
特に、現代人に通じる「価値観」や、作者の「正義」「倫理観」などのフィルターを通し、かつ本やフィルムなどにする上での「【物語】としての緩急強調演出」を加えられ、作り事「創作」になるのが普通とはいえ。
『ボレロ』は名曲だし、たしかに世界中どこかで流れない日はないと思うくらい有名とはいえ……

ラヴェルは他の曲も素晴らしい。
若い頃から 『ソナチネ』『スペイン狂詩曲』『マ・メール・ロワ』『夜のガスパール』といった大ヒット曲を飛ばして世間から注目されたのに、『ボレロ』でしか評価されないという作中の扱いは少々寂しかった。
それに、たくさんの恋人たちの力で『ボレロ』ができたように描くのは、少々盛りすぎじゃないの?とは思った。

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コージィ日本犬