ひゃくえむ。のレビュー・感想・評価
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脳を直撃します
原作マンガ未読(帰りに買いました)で、アニメ「チ。」に感動して初放送・再放送ともリアルタイムで全部みている者です。
絵柄やテーマがちょっと地味なんじゃないかという想像を木っ端みじんにする迫力で、人物のリアルな動きに「THE FIRST SLAM DUNK」をみた時の感動を思い出しました。
長い陸上競技生活の中で悲喜こもごもありつつも、100メートルという一瞬にすべてを注ぎ込む登場人物たちの集中力と熱量がビリビリと感じられて、競技シーンの緊張感といったらなかったです。
台詞のパワーは強烈です。物語に何度も登場する「なぜ走るのか」の問いは、その時々のいろんな答えを聞きながら「なぜ生きるのか」になって脳を直撃します。我(利害や効率)を忘れるほど真剣に打ち込めるものがある幸福感、を目にする感動で、心が熱くなりました。
他を圧倒する現実離れした強さとかはありませんが、観終わってじんわり体温が上がり、「よし!生きるぞ!」という気分にさせてくれた作品でした。
10秒の歓喜
足の速い人って大変ね…
⭐︎3.9 / 5.0
10秒を大事にしているが、10秒は大事じゃない
・ロトスコープを使ったり、天候などの表現を工夫しているおかげで、ポスターやウエブサイトの絵柄より、アニメ感が薄れているので、アニメが苦手でも観賞できる。原作者の味として、みんな三白眼でちょっと怖いけど、髪形も漫画風味は薄く現代的に実在感があるのは良かった。
・陸上短距離を題材とすると、10秒を何分にも引き伸ばして、駆け引きを描きそうなものだが、せいぜい1分程度になっているのは好印象。陸上競技経験者から言えば、レースは一瞬でもあり、すごく長い時間で色んなことを考えていたりする、相対性理論ぽい空間なのだ。そうかと思うと、非現実的な『何とか走法』とか『何とか作戦』も出てこないのも良い。何なら大会の結果やその後の経過はすっ飛ばしており、スポーツを題材としていそうで、走ることを重視している気がする。
・色んな走者が、色んな論理で100m走を語る。ときには、説教を垂れる。感化される場合もあるが、結局それぞれ勝手にやっている。セリフを聞いている時には、情報量が多すぎて良く理解できない。これは、実際には走る理由なんで実はどうでも良くて、そんなセリフは理解できなくても100m走の価値は変わらないんだと言われているような気がする。それが、ラストシーンに反映されていると思った。
・主人公の声優が誰かと思ったら、松坂桃李でした。すごく、上手でした。このまま、声優も続けて欲しいくらい。悠木碧は気付きませんでした。ごめんなさい。
・ある意味地味で、感動を煽るシーンは全くないので、これを見て陸上競技人口が増えるとは思えません。競争を描いたものとして、ブラピノF1は傑作ですが、それの対局的な作品として見る価値があると考えます。万人受けする分けではないので、星は4つにしました。
観に行って本当に良かった!
陸上の熱い魂を思い出させてくれる
人生を変える映画、そんな一本のひとつ。
正直がっかり
ギリギリの表現が大迫力で押し寄せてくる
哲学のために物語がある感じ
全ての人類が観てほしい
面白いんだけど
人生と哲学とレースと
「チ。」は連載当初読んでいたが、この原作は未読。
予備知識もなく劇場へ赴いた。
あらあら。
青春熱血スポ根アニメかと思っていたら大間違い。
秀でた者が全て幸せではなく、もちろんそれが未来永劫続くわけもない。「持つ者」の悲哀そして地獄がある。
そんな大人向けのスポーツ映画。
まず、アニメとして「動き」がすごく良かった。
特にレース以外の微細な仕草がリアルに再現されていて、高校時代のシーンは最初「これ、セル画に見えるけど、CG?モーションキャプチャ?」と思って見ていたら、パンフレットにちょうどまさにそのシーンが、実写から線画を書き起こす「ロトスコープ」という技術だと書いてあって納得。
一方、レースシーンは線も動きもむしろ荒っぽいタッチで躍動感がすごい。
演出もまた、スポーツをテーマにした作品とは思えない、レースで負けた喪失感にフィーチャーし、勝者の高揚感はほとんど描かれない構成。
レース前の演出も、コースレーンや選手をカメラの後ろに置く位置取りで、ウォーミングアップする選手の足音だけを聴きながら移動、その後振り返ってスタートラインに戻る…なんて演出、どうやったら考えてつくんだろう。
そして、レース以外のシーンはこの原作者らしい、「人生」「哲学」の格言つるべ打ち。
短い上映時間だが、いろんなワクワクが凝縮された映画体験だった。
100m走という競技に取り憑かれた哲学者たちがそれぞれ語る競技論から人生観。陸上だけでなく、観客自身が今立ち向かっている「何か」にも繋がるヒントも多く刺さるものもあるが、正直言うと、小学生時代から、強者たち全員がそれぞれ披露していくのはさすがに食傷気味だった。(仁神先輩に関しては「こんな中2おらんやろ」って感じだし)
そしてラストシーン、一貫して楽しそうに走る選手のいないこの映画で、ほぼ唯一の表情が見えたのは観客としてもホッとできた。
私はここで「成仏」という言葉が浮かんだ。
あと、これは作品の中身とは関係ないが、あのエンドロール直前の、この作品で主人公にとって、物語にとって非常に重要なあの本当に作品ラストの数秒。
隣の小学生がジュースをこぼしてお母さんもバタバタ。
台無しじゃん。
しょうがないけどさ。
初めてレビューを書きます
100m わずか10秒の狂気、重圧、喜び ゴールに迎えるのは現実ではない
100mに賭けた人生。地元じゃ負けなしでも全国を前に打ちのめされる者、どこに行っても勝ち続ける者。
100mという短い距離であるからこそ、情熱が勝敗を左右する。自分の芯であれば、ガチになることや現実から逃げ続けることということでいい。自分の信念を貫き通せたかは100mのタイムが教えてくれる。
まさに“狂気”。スポ根に現実逃避という異色の組み合わせが我々観客をその100mに魅入らせてくれる。
100mに捧げたその人生を観るのはもはや気持ちいい。勝ちつづけたからこそ敗北した時の絶望は大きい。一位を走り続けるのは隣にライバルがいない限り、ビリと変わらない。
そんな100mのわずかな世界で起こる情熱に、ほんとう感動せずにはいられない。
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