劇場公開日 2025年9月19日

「イヤに圧力のあるリアリティ」ひゃくえむ。 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 イヤに圧力のあるリアリティ

2025年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

鬼滅に続き今週もナントカ本作を観覧出来たので、この調子で趣味を復活させたいと思います。そんな訳で鑑賞しましたが、思っていたものと内容が若干異なりました、でもソレは評価には全く影響はなく。

鑑賞していてビジュアルが『ルックバック』的な雰囲気でしたが、当然その感覚はすぐに消えました。その代わりイヤにリアルに動くアニメーションと、その細かい動きは実写のソレをトレースしたもの?と言う疑問につながりました。CGアニメのスラダン的でもないですし、アレはCGではない?まさか手作業なのでしょうか?

表現に関しては特に、ランナーの走る様子が地面に垂直で、こう言っちゃ難ですがスピード感があまり伝わらず。その代わり絵面の勢いと顔芸さながらのキャラ描写、加えてリアルな呼吸や会話劇、現場の雰囲気、カット割りやアングルなどの部分でソレが補われている様な?
これは100m走と言う短距離競技のスピード感よりも、その人間描写というか世界観(場面)をリアルに見せたい意図があったとかでしょうか。ソレであれば、本作はアニメより実写の方が向いていたかも?(どーせ実写作品は殆ど見ないクセにw)と思ったものです。
だからと言って本作が駄目な事はなく、劇場版としての解像度が足りない以外は良く仕上がった作品だと思います。短距離競走競技を実際にやっている人からすれば、なおさら楽しめたのでは?と。
それに実写であの緊迫感・迫力が創り出せたかは疑問ですし。或いはもし普通のアニメキャラを用いたとしても(このビジュアルは原作通りなのでしょうが)、コレ程の圧力のあるリアリティは魅せられなかったかも?知れません。

マイナスポイントは、上記の通り解像度不足、それと各パート(幼少〜中高〜社会人)の掘り下げが、もう一断層深まればと思ったところ、そして競技者本人以外の周辺環境の人物が描かれていない事くらい(学生時分の教師や社会人の場合は監督など)。尺は2時間あってもいい程のボリュームであったかと思います。とは言え★3.5は厳しめの評価ではありますが。
そして苦手な芸能人の中の人も、本作においては然程気になりませんでしたし。総じてまずまずの出来だったという結論です。

Geso_de_Nyoro
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