「100メートル走と哲学対話」ひゃくえむ。 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
100メートル走と哲学対話
原作は未読。ノーマークの作品だったが、採点の高さを見て鑑賞。原作のファンが点数を引き上げているのではないかと思ったが違った。評価は本物だった。(逆に原作ファンは評価が厳しい)
あらゆるスポーツ競技の中で、最も短い競技時間であり、たった一人の勝者は、地位や名誉や報酬を得る。しかし、短い競技時間に人生の全てをかける競技者の思いや苦悩は、見ているものには分からない。その競技者の思いや生き様に視点を当てる作品。スポーツ漫画の多くは、主人公が競技と出会い、その魅力に触れ、続けていく中での悩みや苦労、挫折、支える人やライバルとの関わりの中で成長したり、勝利を得たりする姿が描かれる。しかし本作では、何のために走るのか、何のために勝利を求めるのか、走ることと生きることなど、哲学科的な対話が繰り返され、スポーツ漫画の領域を超えている。陸上競技をしている人はもちろんのこと、他の競技をしている人も、スポーツをしていない人にも見てほしい作品。
昨年の「ルックバック」も良かったが、本作は内容も、走りの動きや心情を表す映像も素晴らしく、今年度の最優秀アニメーション作品賞に推したい。
蛇足だが、小山ゆうの「スプリンター」という作品があった事を思い出した。
こんばんは。
そうなんですよね原作ファンは厳しい!
私も原作ファンなので、きびち〜組の意見も良く解ります。
でも一本の映画としてとても良かったと思いました。
キーになるキャラも多いですが、最低限のラインは保っていたし、長尺の原作を思い切って改変したのもメッセージをストレートにぶつけられた感じがしました。
何より製作陣からの原作リスペクトを感じて嬉しかったです。
セイコウウドクさん高評価で嬉しいです♪
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