宝島のレビュー・感想・評価
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今年の邦画ではおそらくNo.1
「国宝」がまだ大ヒットを記録している中新たな注目作として公開された本作。上映が3時間と時間は長めだが十分見応えのある作品で飽きることはなかった。「国宝」の方がアート性やエンタメ性は高いがこちらの方が時代背景や物語に魅力やシンパシーを感じる作品だった。基本的には失踪した人物の行方を探すミステリー的な要素が強い作品だが沖縄人が抱える複雑な怒りの歴史と感情を魅力的なキャラクターを通してぶちまけた今作は最高にエモーショナルでなかなかに抉ってくる。想像していた以上にシリアスな内容だが「ゴジラ-1.0」で音楽を担当した佐藤直紀氏のスコアがバックで映画全体をしっかりと支えていてあまり暗くなりすぎないようにエモい感じでドラマチックに鳴り響いている。セットもよく作り込まれておりスタッフの熱意が感じられる。流石にまだハリウッドのようなスケール感は出せないがかなり頑張っている。不満点を二つ挙げるとすれば一つは米軍機の墜落現場がしょぼかったこと、そして妻夫木氏の歯が白すぎる問題。笑
その2点を除いては非常に満足度の高い作品だった。そして今の日本、沖縄が置かれている現状についても改めて考えさせられる作品。
原作は満点だけど、緻密な大作の映画化は至難の業。
真藤順丈さんによる原作は、文庫では上下巻700頁。
上巻が第1部・第2部、下巻が第3部。
第1部は、1952:サンフランシスコ平和条約が発効し、沖縄が日本から切り離された年~54年、
第2部は、1958~63年、
第3部は、1965~72年:沖縄返還の年。
沖縄がなめてきた苛酷な歴史を
力強くかつ詳細に描いた渾身の力作
――原作は。
映画はというと、
大作を1本に収めようとすると(「国宝」もそうだったが)
原作を改変しないといけない。
だが、緻密にできてる作品は、
うまく削って接がないと不自然になる。
* * *
原作の第1部を読み終え、第2部に入ったあたりで映画を観た。
映画では、第1部の内容は30分足らずの駆け足。
その後2時間40分、
どうも不自然なところが目立ち。
ああ、これは「国宝」と同じパターンだわ。
と予感したんだけど案の定、
観終わってから原作の残りを読んだら、
原作から削ったところ、順序を変えたところ、
ピースが上手くはまらず不自然きわまりない。
グスクが受けた拷問は、
高等弁務官キャラウェイを映画ではまるごと削除しちゃったから、
なんのことだか分からなくなっちゃってるし、
米民政府官僚アーヴィンとの交流(毎週のように一緒に飲み食いしてた)もほとんど描かれないので、
「トモダチ」とか言われても説得力全然ないし。
そして、ウタとウタキの扱い。
他方、いろいろカットしておきながら、
ワンカットが無駄に長くて冗長な箇所が数多あり。
もったいない。
* * *
ほかにもいろいろ、
原作はすごいけど、
映画は、残念ながら、
すごくなかった。
長けりゃいいってもんじゃない😌
やっぱり、3時間超えるような作品は、RRRとかアバターとか、ちょっと古いものだとタイタニックみたいに、時間があっという間に感じられる作品でないと、キツイですね😒
ここでエンドロール流れ始めていいですよってシーンも何回もあったし、2時間ぐらい過ぎたところで集中力も切れて、クライマックスでひと山ある事はあるんですが、そんなメンタル状態だからあまり響かずで😑
映画を観ながら、
「妻夫木よ、持て武器を」
とか
「ウータの挨拶はオラウータン」
とかダジャレが思いつくほど、後半は飽きちまいました(^^ゞ
後、前日の夜中にノブコブ徳井が宝島を熱弁している番組を見ちまって、ちょっと不安もありの(-_-;)
どういう意味かって、そういう意味です(笑)
全然、関係ありませんが、ノブコブ徳井とか、徳井繋がりでチュートリアル福田は、何故、お笑い芸人なったのかが、いまだに謎です😁
2人とも、絶対、他に向いているお仕事がいっぱいあるはずなのに🤣
戦争は終わっていなかった
貧者の怒り
思っていたけど思った以上に地域性高い作品だった。 無くてもいけるけ...
海の景色が印象に残る
瑛太のカリスマ性、かっこよすぎる
役者さんたちが凄く良かった。
妻夫木聡さんも広瀬すずさんももちろん素晴らしい存在感だったけど、瑛太さんのカリスマ性と、
窪田正孝さんの今までの役とのギャップで圧倒された。
4人の絆と芯の通った価値観の見せ方が凄く良かった。すずちゃんもあの時代の強い女性を見事に。
レビューで最後がびっくりしたっていうのをちらほら見ていたから最後オンちゃんが何をするのか考え過ぎてしまって、これは考えずに感情的に見るべき映画だったなと思った。なるべくなら事前情報なしでただ心情に寄り添って見る作品かなと。
方言はあの空気感を出すにはあれでよかった。
聞き取れない部分があっても意味わからないくらい話が難しいわけではない。けど音楽の使い方がちょっと残念だったなぁ。セリフ聞き取りにくい時にノリノリのアメリカな曲かかりすぎたな。
そんなに昔じゃない時代でこんな思いをしていたなんて
。平和がどれほど大切か、先人の方々の思いを考えると
平和ボケしている場合じゃないし、オンちゃんのようにかっこいい生き方をしたい。
とても良作でした。
ちょっとモヤモヤ…
勉強になりました。
戦後の沖縄が舞台だから、楽しめる作品だなんて思っていませんでした。だけど、これほど凄まじい”うちなんちゅう”と”米兵”の軋轢は想像できてなかったです。
敗戦間際の沖縄戦が激しかったことやひめゆりの塔の話など、知識として知っていた、ただそれだけです。
そしてそれは戦中の話、戦後の米国が統治していた沖縄のことについては何の知識もなかった。
本土復帰が1972年、その3年後の75年にはなんと沖縄海洋博覧会ですよ。最近のことじゃないですか。グスクやヤマコ、レイがいた時代は。
私の視野が狭かったようです。
とにかく知らないことばかりでした。
勉強になりました。
俳優陣が素晴らしかったです。
広瀬すずさん
迫力ある演技、存在感、お見事でした。
やさぐれてしまった窪田さんをいなすシーンなど、もはや大女優の貫禄です。ただ難点は少々美人すぎる。周りの一般人にに囲まれると浮いてしまうのです。
窪田正孝さん
最近よくお見かけします。気になっています。
もう少し懐の深い役をもらえたらと期待しています。深みが滲み出てきたら、綾野剛さんと双璧をなすのではないかと思っております。
妻夫木聡さん
最近”あんぱん”でニヒルな社長を毎日見ているせいか、ちょっと違うなって思いました。すみません。
シナリオに難あれど、見せ物としてのアレには星加算
180分にビビっていたがそんなに長くは感じない。暴動シーンもだけどその前に、この戦後風俗のクロニクルをやるだけでもお金は相当かかるのに、加えてあの暴動を再現するってどんだけの熱量か、というくらいにここは製作陣に拍手もの。実際このシークエンスの有刺鉄線越えていくおんちゃんの幻影にはグッときた。言ってみれば王蟲の暴走シーンとナウシカ並みの笑
そしてそれだけ熱くさせる原作なのも(読んでないけど)理解した。有刺鉄線の中に消えた男とそれを愛した女と、残されたふたりの男。そして沖縄の現実。切ない。切ないだでなくて、あの基地内でのやりとりは結構くる。じゃ今の日本は、沖縄はどうなんだ、と。
ただ映画としてはそのクライマックス以外は想像通り大味。スコセッシのクロニクル物のような、セルジオレオーネのクロニクルのようなメインキャストにおける芝居の映画的ダイナミズムはない。なので最初の2時間くらいまでは正直う〜ん、、、、となってしまう。
特にシナリオ上の弱点は「過去回想」。ちょっと面白くなりかけると「過去回想」で興味は分断される。実はクライマックスもこれがうまくいってればもっと感動がうねってくるものだったと思うのだけど、原作がそうなのかもしれないけど(まあそんなはずはないけど)、かなり過去回想で停滞する。正直180分もあればもっといろいろできそうな気がする。途中、広瀬すずと窪田正孝、妻夫木聡と窪田正孝のとても見応えのある芝居があるのだけど、それも全体構成がもっとよければ、と思ってしまう(正直こういう「熱演」は嫌いなんだけど)
あと関係ないのだけど、ここのところ後半でふっと現れる瀧内姉さんが面白くてツボにはまっている。『国宝』『ふつうの子ども』『宝島』、出てきた瞬間「キター!」と思わず唸ってしまうほどの日本映画界のリリーフエースみたいな存在か、と思ったら幕間で東京国際映画祭のアンバサダーとのこと。納得。
点数は低くつけましたが、あまり長さは感じませんでした。妻夫木さんを...
ある種の不器用さ
【ある種の不器用さ】
米軍、米国への怒り、
本土、やまとんちゅへの憤り、
個人の内面と社会的怒りの両軸から炙り出す。
その怒りは主人公たちの個人的な体験に根差しており、
観客の感情に訴えかける強度を持っている。
映像的なテンポや娯楽的な見やすさをあえて犠牲にし、
積もり積もった屈辱と悔しさを、
観客に〈溜め〉として感じさせることに重きを置いている。
そこに描かれる怒りは決して即時的な爆発ではなく、
抑圧されたまま内側で燃え続ける炎のようだ。
そのため、デモや米兵との衝突といった、
怒りの矛先が明確な場面では、
感情が一気に流れ出すような解放感があり、
涙を誘うほどの切実さがある。
一方、
怒りの対象が抽象化されているシークエンスは、
やや語りすぎる傾向を見せ始める。
具体的な敵が目の前には不在となったシーンでは、
セリフがやや過剰になり、
怒りのリアリティが薄れてしまう瞬間もあった。
言葉が感情を上回ってしまい、
拳を振り上げる相手が見えなくなると、
怒りは空砲のように響き、
共感が宙に浮いてしまったように感じる観客も少なくないだろう。
しかし、
それでもなお、
沖縄という土地に根ざした〈語られざる歴史〉と
〈消されかけた怒り〉を可視化しようとする強い意志を持った作品であり、
その姿勢には大きな価値がある。
怒りを真正面から描くことは、
エンターテインメント映画としては難しい選択だが、
ある種の〈不器用さ〉さえも作品の誠実さとして昇華させている。
凄く期待していたけど・・・ ★2.8
ずーと楽しみにしていた映画ですが、残念ながら私の期待には及ばず評価低めです。原作未読で言うのも何ですが、素晴らしい原作を映画として生かせてない感じがします。
時代とともに変化する主人公たちの成長や心の揺れ動き、その逆にブレない信念みたいなものが上手く表現できてないように思いました。
例えば妻夫木の結婚なんかも凄く唐突に感じる流れだったし、なんかブツ切り感が多いような・・・。総じていえば、ちょっとしたところでの丁寧さがところどころで足りていない。
映像 ★★★
音 ★★★
物語 ★★ 物語は良いが、脚本化が上手く行っていない
役者 ★★★ 窪田いい、すずのギャン泣きも良い
個々には★4-5だけど全体としては★3評価
編集 ★★ 脚本化の問題もあるが、編集の問題でもある
粗さ ★★ イライラするほどではないが粗いかな
総合 ★2.8 いま一歩、心は熱くならず、揺さぶられず
窪田正孝は、本当にふり幅の広い良い俳優だなと改めて感心する。
本作では狂気の目をもった狂犬ぶりを見せているが、本作以外での優しい人、気の抜けた人の演技も素晴らしい。まさに役者って感じ!
ウタ役の栄莉弥(エリヤ)という若手はカッコ良かったというか色気ありすぎ。
長身182.5cmのモデルなんですね。
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